進退伺いとは?具体的な書き方と辞表・始末書・顛末書との違い

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進退伺いとは?具体的な書き方と辞表・始末書・顛末書との違い

社会人生活において、できることなら書きたくない書類の一つに進退伺いがあげられます。目にすることが少ない書類だけに、進退伺いとはどんなもの?と感じる人も多いのではないでしょうか。いざという時に困らないように、含める内容や書き方の注意点を見ておきましょう。

この記事の目次

    進退伺いとは?辞表・始末書・顛末書との違いは?

    進退伺いと辞表、始末書、顛末書は使うシーンや含める内容が変わってきます。それぞれの概要と違いについて、大枠を見ておきましょう。

    ・進退伺いとは
    進退伺いとは、職務上の過失を認めて会社の指示をあおぐ書類のことです。会社の判断に従う意向を示すものとされ、退職の意思表示は含みません。あくまでも自発的に作成・提出されるものとされ、進退伺いと合わせて始末書を提出することも多いようです。始末書と合わせて提出する時は内容に食い違いが出ないように、事実に沿って用意しましょう。

    ・始末書とは
    始末書とは、主に社内のトラブルに対して送る反省文のようなものです。内容としてトラブルやミスの経緯と謝罪、今後の対策を含めます。職務上の過失が発覚してから、なるべく早く提出するのが通常です。社外に向けて始末書を書くのは、懲戒処分を受けるくらい深刻なトラブルを起こしたケースと考えましょう。顛末書よりも進行度合いが高く、重過失に当たるものが多いです。

    ・顛末書とは
    起こってしまったトラブルやミスを全般的にとらえて、経緯と今後の対策をまとめたものです。始末書よりも報告書としての意味合いが強く、進退伺いのように会社の指示をあおぐ内容は含みません。顛末書の締めの部分に担当者のコメントを添えることも多く、謝罪や反省の気持ちを示します。トラブル対応をしている途中に作成すると十分な意味をなさないため、事態が収拾した後に提出します。

    上記3つを簡潔にまとめると、「責任をとって辞めたほうが良いでしょうか?」と組織にお伺いをたてるのが進退伺い、「こんな理由からトラブルが起こり、深く反省しています」と伝えるのが始末書、将来的に再発防止対策を実施するにあたっての資料としても活用されるのが顛末書です。

    進退伺いを書くより先に行うべきこと

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    職務上の過失があった以上、書類の作成よりもトラブル対応が最優先です。状況把握を進めつつ、直属上司への連絡・相談も急ぎましょう。進退伺いが自発的に提出するものとはいっても、トラブルの原因がそもそも誰にあるのかはっきりしていない状況での作成は控えてください。

    上司へ報告する時には、結論・状況説明・解決策について簡潔にまとめます。事実に沿って、以下のような順番で話をしましょう。

    ①結論:クレームを受けた、発注ミスがあって在庫が足りないなど、結論から伝えます。

    ②状況説明:お客さまから午前中に電話を受けて、本日中に改めて連絡することになっているなど、現在の状況に関して言及します。

    ③解決策:返金や代用商品の提供など、可能な解決策を提示します。その際、「どうすればいいですか」とただ上司の判断をあおぐだけでなく、まずは自身で考え、いくつか解決策を提示するとよりスムーズです。

    言い訳や事実と異なる伝え方は、傷口を広げてしまいます。また、長々と話をせず簡潔にまとめる必要はありますが、状況説明が足りないと上司は正しい判断ができません。報告の際はきちんと事実を述べ、且つ簡潔に深刻度合いが伝わる内容を心がけてください。その上で、具体的な指示が降りてきたらすぐに動けるように、下準備も進めていきましょう。

    進退伺いに記載すべき項目と書き方

    進退伺いには、過失の内容と起こった経緯、責任をとる意思などを含めます。言い訳や弁明は含めず、 簡潔にまとめましょう。

    ◎記載すべき項目
    ・提出日 ※書いた日ではなく、提出する日を基準とします。
    ・宛先 ※社長とするのが一般的です。
    ・進退伺というタイトル
    ・提出者の部署名・氏名・役職
    ・過失内容
    ・過失の責任を認める文章
    ・謝罪
    ・いかなる処分も受け入れる意思

    ◎例文(自分がミスをした場合)
    令和○○年○月○日、○○の件(起こった事象)は、ひとえに私の責任です。会社に大きな損害を与えてしまったことに対して、深くお詫び申し上げます。どのような処分も謹んでお受けする所存でございますので、進退についてご指示を賜りたくお願い申し上げます。

    ◎例文(部下がミスをした場合)
    令和○○年○月○日、○○の件につきましては、私の監督不行き届きから起こったものです。社会の信頼を大きく損ない会社に大変な損害を与え、多くのお客様にご迷惑をおかけしたことに対して、深くお詫び申し上げます。どのような処分も謹んでお受けする所存でございますので、進退にについてご指示を賜りたくお願い申し上げます。

    まとめ

    どんな企業においても、業務が滞りなく進み、トラブルも一切なければそれが一番でしょう。しかし、誰でもミスをすることはあります。その際に大事なのは、きちんと状況を報告し、しかるべき措置を取り、今後同じことが起こらないよう対策を立てることです。

    進退伺い、始末書、顛末書などは、企業、そして自分自身を守るためにも大切な書類です。作成しないに越したことはありませんが、いざという時のために、それぞれの違いや正しい書き方を把握しておきましょう。

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