扶養内であっても、パートは雇用保険に入らないとダメ?条件は?【社労士監修】

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扶養内であっても、パートは雇用保険に入らないとダメ?条件は?【社労士監修】

これまで働いた経験のない人でも、ニュースや家族から「雇用保険」という言葉を耳にしたことは多いでしょう。働いた経験がある人ならなおさらですが、今回は、知っているようで知らない、パートのお仕事と雇用保険についてご紹介します。

この記事の目次

    雇用保険ってどんなもの?

    雇用保険とは何?

    雇用保険とは、労働者が失業した場合や雇用の継続が困難になったときに、生活や雇用の安定を図るために必要な給付を行うために作られた保険のこと。正式な呼び名ではない「失業保険」のほうが馴染み深いかもしれません。

    労働者の失業時に、生活や再就職の支援を行うことは広く知られていますが、育児や介護などの理由で休業しなければならない場合にも、一定の条件を満たしていれば給付を受けることができます。また、定年再雇用などで賃金が減った場合などに、「高年齢雇用継続給付金」として給付を受けることができます。

    高年齢雇用継続給付金についてのQ&A

    雇用保険は国(厚生労働省)が管理運営を行い、その事務手続きや給付業務は各地の公共職業安定所(ハローワーク)で行います。主な財源は加入事業主が納める保険料ですが、国庫も一定の割合を負担しています。

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    扶養範囲内の103万円とは全く別

    雇用保険を旦那さんなどの扶養家族となって控除を受けられる、いわゆる"103万円の壁"と混同している人を見かけますが、雇用保険は扶養控除とは全く別の制度です。
    年収103万円以内で受けられる扶養控除の制度とは、税金面と社会保険(社保)のそれぞれがあり、主に以下の内容を指します。

    <税金面での扶養>
    ①年収98万円未満の場合は、住民税の支払いが不要。
    ②年収103万円以下の場合は、所得税がかからず、また配偶者も「配偶者控除」を受けることができるので税金が安くなる。
    ③年収103万円~141万円未満の場合でも、配偶者は「配偶者特別控除」を受けることができる。
    ④老齢基礎年金、老齢厚生年金については、65歳未満の場合は108万円、65歳以上の場合は158万円を超える公的年金等や一定の生命保険契約等に基づく年金を受け取るときは、所得税が徴収される。
    ⑤その他の障害年金等は、租税公課がかからない。

    <社会保険(社保)面での扶養>

    年間の収入見込額が130万円未満の場合、配偶者など家族の被扶養者になれば、自身で納める必要がなくなる。
    ※ただし、加入要件を満たしている場合は社会保険に加入する必要がある。(106万円の壁)
    ※配偶者の所属する健康保険組合によって要件が変わる。
    ※収入とは、給与収入に限らず失業手当や年金収入などすべての収入合計。

    収入が増え、扶養を外れると上記のような控除がなくなるので、結果的に年収が減る恐れがあるので、注意して働く必要があります。

    配偶者控除の概要

    配偶者特別控除を受けるための要件

    アルバイトもパートも条件を満たせば加入が必要

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    雇用保険への加入は、条件を満たしていれば、たとえアルバイトやパートであっても加入する必要があります。ですが、手続き自体は自分ではなく、勤務先が行うもののため、加入しているかどうか把握していないことも。

    そのような場合は給与明細を確認し、「雇用保険」「雇用保険料」などの名目で引き落としがあれば加入されている証拠です。給与明細をもらっていないなど確認できない場合は、「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」をハローワークに提出すると確認をすることができます。

    雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票のダウンロード

    業務委託契約(フリーランス)の場合は適用されない

    業務委託契約で働く人、つまりフリーランスの人は雇用保険への加入は不要です。そのため、雇用保険に入ることで受けられる失業手当などを享受できなくなります。フリーランス用の共済制度や手当金なども存在するため、気になる人はチェックしてみてください。

    雇用保険に未加入の場合は?

    該当者が雇用保険に入らないとどうなるかというと、もちろん失業手当などの給付金がもらえないという大きなデメリットが従業員に発生します。合わせて、従業員からの問い合わせなどで未加入が発覚した場合には、雇用主が最大2年間遡って保険料を取られたり、従業員とのトラブルになったりと、雇用主側にも大きなリスクが生じます。

    雇用保険の加入条件

    以下の条件をすべて満たしていると、雇用保険に加入する必要が生まれます。とはいえ、働く側が行うのは「雇用保険被保険者番号」を雇用者に伝えるだけで、その他に特別な手続きを行う必要はありません。

    1、雇用期間が31日以上である
    退職した場合も、手続きが終了する時点で31日以上雇用をしていれば、対象となります。

    2、1週間の労働時間が20時間以上である
    1週間の所定労働時間が20時間以上あると、適用されます。1日のシフト時間が5時間程度で、週4日以上働けば適用される計算になります。

    3、学生ではない
    昼間の学校へ通う学生はどれだけ働いていても雇用保険の適用外ですが、通信教育、夜間・定時制の学校へ通う学生は被保険者の対象となります。

    扶養内でパート主婦が雇用保険に入るメリットは?

    雇用保険に入るメリットは、やはり仕事に就けなくなった際に失業手当がもらえることです。すべての給付金について、雇用保険料で給付額が決まるわけではないので、以下を確認してみてください。

    メリット①:失業手当がもらえる

    最大のメリットですが、例えパートであっても雇用保険に入っていれば、パートを辞めて失業した際には、失業手当をもらうことができます。失業手当の金額は、直近の6ヶ月間の給与総額(賞与を除く)によって計算されますが、その他にも年齢や勤続年数、退職理由によって金額が変わります。

    給付額は、会社から受け取った「退職前6カ月間の給料」の約50~80%に相当することがほとんどです。割合に幅があるのは、賃金の高さで金額に大差が生まれないようにするためで、制度上、賃金が高い人ほど多くの失業手当を受け取れますが、賃金の低い人ほど高いレートが適用されます。

    また、退職理由は自己都合と会社都合に分類され、両者に日額手当や月額手当に違いはありませんが、会社都合の場合は給付日数が長くなり、手当総額が増えます。なお、自己都合の場合、待期期間として3ヵ月間は失業手当を受けることができません。

    メリット②:育児休業給付金がもらえる

    これから子どもを授かる予定のある人には大きなメリットとなる給付金です。以下の条件を満たしている必要があります。

    ・育休中、休業開始前の給料の8割以上の賃金を支払われていない
    ・育休前の2年間のうちで、1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上ある
    ・就業している日数が、各支給単位期間ごとに10日以下である

    また、以下の条件に当てはまってしまうと、給付金をもらうことはできないので、注意しましょう。

    ・妊娠中に退職する人
    ・育休開始時点で、育休後退職する予定の人
    ・育休を取得せず職場復帰する人

    制度を理解することで大きなメリットが生まれる

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    雇用保険などの社会保険制度は、ややこしく感じる人が多く、中にはなおざりにしている人もいますが、少し時間を割いて理解しておくだけで、かなりのメリットを受けられる制度です。パートであっても、該当する量の時間働いている人、もしくは働きたいと思っている人は、ぜひ制度を詳しくチェックしてみて下さいね。

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