仕事に役立つ資格│中型自動車免許(8t限定)〜中型免許を活かせる仕事とは〜
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- 公開日:2021年9月16日
- 最終更新日:2021年11月22日
就職に有利になりやすい資格。資格と言っても、さまざまな種類がありますが、私たちに一番身近なのが自動車運転免許です。自動車免許の中には大型・中型・準中型など種類の区分があり、運転できる車や就ける仕事が異なってきます。今回は中型自動車免許(8t限定)の基礎知識や資格を所有するメリットなどを紹介していきます。
この記事の目次
中型自動車免許(8t限定)とは?どんな車が運転できる?
中型自動車免許(8t限定)とは普通免許の1種ですが、4tトラックまでの自動車を運転できる特殊な免許です。
まずは中型自動車免許(8t限定)の基礎知識や準中型免許(5t限定)との違いなどを調べてみましょう。
中型自動車免許(8t限定)=普通自動車免許
中型自動車免許(8t限定)とは、2007年(平成19年)6月1日以前に取得した普通自動車免許のことです。
昔は免許の区分が大型と普通自動車免許にしか分かれていませんでしたが、2007年(平成19年)6月2日以降に道路交通法の改正によって免許区分が細かく分けられるようになりました。
そのため、2007年6月1日までに普通自動車免許を取得した方は、免許証に中型自動車免許(8t限定)と表記されています。
該当者として考えられるのが、2007年6月1日までに18歳を迎え、普通自動車免許を取得した人ですので、2021年現在で『33歳以上、20才で取得なら35歳以上の人』です。
中型自動車免許(8t限定)で運転できる車
中型自動車免許(8t限定)の8t限定とは
■車両総重量:8t以下
■最大積載量:5t未満
■乗車定員:10人以下
の自動車のことをいいます。
トラックをよく2tトラック、4tトラックなどと呼びますが、一般的に最大積載量を指しているのです。
つまり、おおよそ2007年6月1日までに普通自動車免許を取得した人であれば、新たに免許講習等を受けなくても『4tトラックまでの自動車を運転できる』ということです。
中型自動車免許(8t限定)と準中型免許(5t限定)の違い
準中型免許は、2017年の法改正によって新たに設けられた免許です。
新たに設けられたと言っても、2007年6月2日から2017年3月11日の間に普通自動車免許を取得した方が区分される免許のこと。
『準中型(5t限定)』と免許の表記が変わっています。ざっくりですが2021年現在で23歳から32歳の人に該当します。
つまり、中型自動車免許(8t限定)と準中型免許(5t限定)も普通自動車免許であることには変わりありませんが、運転できる自動車の最大積載量が違ってくるのです。
準中型免許の場合は、
■車両総重量:5t以下
■最大積載量:3t未満
■乗車定員:10人以下
運転可能車両かんたん早見表
中型自動車免許(8t限定)や準中型自動車免許(5t限定)をはじめ、運転可能な車両をわかりやすくまとめてみました。
この表を参考にすると、中型自動車免許(8t限定)を所有している場合に運転できる車両は幅広いことがわかります。
だからと言っていきなり4tトラックからスタートするのは不安も残りますので、まずは2tトラックから挑戦し、徐々に3t、4tと上げていくのが無難かもしれません。
中型自動車免許(8t限定)を持つメリット
上述したように、中型自動車免許(8t限定)は、2007年(平成19年)6月1日以前に普通免許を取得した人に該当する免許のこと。
いわば2021年時点でおおよそ35歳以上の人に与えられた特権なのです。中型自動車免許(8t限定)は所有していると、さまざまなメリットがあるのをご存知でしょうか。
ここではそのメリットについて詳しく紹介します。
就職が有利になる
2017年に内閣府によって行われた調査によると、自動車運転免許の受験者数が減少傾向にあることがわかりました。
2016年の運転免許試験受験者数が『268万631人』だったのに対して、2017年の受験者数は『265万4286人』でした。
中型免許保有者で比較しても、2016年では約6330万人から2017年には約6243万人に減少しています。
つまり、自動車運転免許を持っているだけでも他の求職者と差をつける十分な条件になり、中型免許(8t限定)を所有していればさらにその差は顕著なものになります。
仕事の選択肢が広くなる
自動車運転免許を所有しているだけでも仕事の選択肢は広がりますが、中型自動車免許(8t限定)を所有していると、4tトラックが運転できますので運送業界の中でもかなり重宝されます。
未経験でも研修制度の整ったところなら、採用してもらえる確率も高くなるでしょう。
高い収入が得られる
もともと給与水準が高い運送業界ですが、4tトラックのドライバーと2tトラックのドライバーでは、収入に差が出てきます。
ハローワークの求人を参考にすると2tトラックドライバーの平均月収は25万円、4tトラックのドライバーの平均月収は30万でした。(※ハローワーク求人例(2021年7月))
また正社員採用の求人が多く、賞与などがプラスされますので安定した生活を送りたい人におすすめしたい職種です。
中型自動車免許(8t限定)が活かせる&求められている仕事
実際に中型自動車免許(8t限定)は、どのような仕事に活かされるのでしょうか。ここでは、具体的な仕事を紹介していきます。
ルート配送ドライバー
ルート配送とは、企業や業者、病院や学校などから指定された商品を倉庫から積み込んでトラックで運搬する仕事です。
決まった取引先や路線があるので、ドライバー未経験の人でも挑戦しやすい仕事です。運ぶ物品は務める企業によってさまざまですが、軽貨物なら体力に自信のない方でも問題ありません。
収集運搬ドライバー
収集運搬ドライバーは、産業・一般廃棄物を収集運搬する仕事です。
ドライバーの中でも、環境問題や地域への貢献度が高く、生涯なくならない仕事なのが特徴。
また運転手と助手の2名体制で仕事をすることがほとんどなので、孤独感を感じにくい仕事です。先輩との同乗で仕事の流れやコースをじっくり覚えていけるため、未経験者も成長しやすい環境です。
バスドライバー
バスドライバーは一般的に大型自動車第二種免許という特別な免許が必要になる職種です。
しかし、「旅客を運送する」という営利目的がない場合と、自動車普通免許取得より3年経過している方であれば、大型二種免許を所有していなくてもバスドライバーとして働ける企業も多いのです。
例えば幼稚園の送迎や、社員旅行、車検やメンテナンスなど。これらは、車両に該当する第一種運転免許を所有していれば対象車両を運転することができます。
ミドルシニア層にドライバーをおすすめしたい理由
中型自動車免許(8t限定)が活かされるドライバーの仕事。給与水準が高かったり、運転スキルが身についたり、どの世代にもおすすめしたい仕事ではありますが、特にミドルシニア層におすすめしたい理由があります。
未経験からでもはじめやすい
自動車免許の取得率が年々低下し続けているため、他業界よりも労働力不足な傾向にあります。
そのため、経験問わず免許を所有している人であれば、採用されやすい業界です。
また、職種自体が未経験の場合でも、これまでに培った他職種での商品知識や経験などが活かされる場面も多いです。
サポート体制が手厚い
一般的な自動車の運転は日常でも経験できますが、トラックの運転は仕事でない限り、誰もがあまり経験しないでしょう。
そのため、会社の研修・サポート体制は手厚く、じっくりと育ててくれる傾向にあります。
会社によっては大型免許の取得を支援してくれる場合もありますので、スキルアップもできる環境です。
中高年者が馴染みやすい
厚生労働省の「平成30年度 賃金構造基本統計調査」によると、トラックドライバーの平均年齢は45歳を上回っていることがわかりました。
中小型トラックドライバーの平均年齢は45.9歳、大型トラックドライバーの平均年齢は48.6歳。いずれも全産業平均の42.9歳を上回っています。
そのため、同僚たちとの年齢のギャップを感じにくく、ミドルシニア層が活躍しやすい環境なのです。
まとめ
今回は、中型自動車免許(8t限定)の概要や活かせる仕事、メリットなどを紹介してきました。
中型自動車免許(8t限定)は普通自動車免許とは違う種類の運搬車を運転できるため、就職に有利になる資格です。
ミドルシニアが馴染める環境や未経験でもはじめやすい研修制度が整った求人が多いので、ぜひ免許を活かして新たなキャリアを検討してみてください。
中型自動車免許(8t限定)が活かせる仕事は下記関連記事【中型自動車(8t)が活かせる仕事はこちら】を参考にしてみてください。