マンション管理の仕事がシニアに人気の理由!会社選びのポイントは?
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- 公開日:2022年5月 9日
まだまだ働いていたいが、フルタイムで体を動かす仕事や、あるいは座りっぱなしの仕事は難しい、と思われる方は少なくないでしょう。そんな方にオススメなのが「マンション管理員」のお仕事。今回はマンション管理員の仕事内容から求人を選ぶ際のポイントなどをご紹介していきます。
この記事の目次
シニアに人気のマンション管理員とは?
マンションにお住まいの方なら、一度は「管理人さん」にお世話になったことがあるのではないでしょうか。マンションの清掃や整備、点検など、マンションに住む人たちが気持ち良く住み続けられるようサポートするお仕事です。
マンション管理員はパートタイムの求人も多く、特殊なスキルや経験もいらないことから未経験でも始めやすく、退職後の世代が多く働いているお仕事でもあります。
マンション管理会社の役割
マンション管理会社とは、マンションを所有するオーナーが管理委託費を支払い管理業務を一任されている会社のことで、マンションの清掃・メンテナンスといった管理業務から、入居者の対応や契約と言った事務業務まで、マンションに関わるあらゆることを行う会社です。
マンション管理員の仕事内容
マンション管理員は、担当になったマンションの管理業務を行います。以下に詳しくその仕事内容をお伝えしていきます。
・マンション整備業務
マンションの建物内や、敷地内の設備に問題がないか点検したり、ゴミ捨て場や階段といった共用スペースの清掃を行ったり、マンションの整備に関わる業務を行います。
大きいマンションであれば清掃は外注している可能性もありますが、その場合でも設備に問題はないか、落書きなどされていないかきちんと点検する必要があるでしょう。
・受付業務
マンションによっては管理員が常駐し、入居者の対応や外来者の対応を行う業務もあります。
もちろん管理員が常駐していない場合から、常駐といっても日勤帯のみのケース、それから24時間型などさまざまで、担当になるマンションによって違いがあります。
求人を探す際は、受付業務の範囲はきちんとチェックしておきましょう。
入居者とコミュニケーションを取る機会も多くなるのがマンション管理員なので、何気ない交流が続く中で感謝されたり、話に花が咲くことも多い仕事です。これらは間違いなくマンション管理員のやりがいといえるでしょう。
・立ち会い業務
定期的なガス、エレベーター、電気の点検の立ち会いなども業務に含まれます。それらを管理会社に報告し、必要とあれば工事の日程の調整なども行います。
また立ち会いは点検のみではなく、例えば入居時の内見や、退去時の引き渡しでも必要となる場合もあります。
その際、入居者、退所者の方とメインでやり取りするのは不動産会社のスタッフですが、カギの受け渡しや開け閉めなどを行う必要があります。
・報告業務
点検や立ち会いの後はもちろんのこと、日々のマンションの様子を管理会社に報告する必要があります。
例え小さなことでも、住人の方々が気持ち良く住み続けられることに直結しますので、きちんと報告しておきましょう。
マンション管理の仕事がシニア層に人気の理由
実際、マンション管理員はシニア層が多く、平均年齢70代、というような職場もあります。ここまで人気の理由は主に2つあり、まず1つが「プラベートとのバランスがとりやすい」というもの。
常駐型でない場合、マンション管理の仕事は清掃や点検の立ち会い、巡回などの定型業務が多く、そのため1日1時間~2時間から始めることも可能です。
よって退職後、フルタイムは難しいが社会参画などを目的に働いていたい、プライベートも充実させながら労働したい、という方にピッタリの仕事となっています。
そしてもう1つの理由が「適度に体を動かせる」というもの。
マンション管理の仕事は清掃や巡回など、激しく体を動かす業務ではないものの、歩いたり掃除をしたりと適度に体を動かす業務と、日報などの事務作業を行う両方の業務が存在します。
そのためあまり激しく体を動かす仕事は難しいが、適度に体を動かすことで健康にも気を遣いたいシニア層にピッタリというわけです。
マンション管理会社の求人を選ぶポイント
マンション管理員の求人は多く、シニア層歓迎の求人も多数存在します。しかし、きちんと求人内容をチェックしておかなければ、後々の後悔につながりかねません。
そこで下記に求人を選ぶ際のポイントについてご説明していきます。
譲れない条件を決めてから選ぶ
これまで働いてこられた皆さんならおわかりだと思いますが、自分に取って100%の仕事というものはまずあり得ないもの。どこかで妥協することも必要となってきます。
ですが、劣悪な労働環境で働いて体を壊してしまっては元も子もありません。まずどのような目的でマンション管理員の仕事を選んだのか、この条件は健全な勤務に必須だ、というポイントは定めておきましょう。
もし金銭的に稼ぎたい!という目的であればフルタイムの勤務や常駐型、または給料面をしっかりとチェックしましょう。
社会参画が目的で金銭よりもプライベートと両立して行いたい、という方は勤務時間をチェックしましょう。
そしてマンションで住む人々の生活に貢献したい、人と関わりたい、というやりがいを求めている場合は、仕事内容をきちんとチェックし、入職してから「想像と違った!」ということがないようにしましょう。
仕事内容をきちんと確認する
前述したように、マンション管理員の業務はさまざまあり、どの業務がどれだけの量なのか、きちんと確認する必要があるでしょう。
そうでなければ、「清掃がメインだと思っていたのに対人業務が多い」「体を動かせると思ったら事務作業が中心」ということにもなりかねません。
自分のやりたい業務、得意、不得意を鑑みた上で求人に応募するようにしましょう。
給料や勤務条件を確認する
金銭的にもこだわりたい方は、まずマンション管理員の相場を把握しておきましょう。
アルバイトやパートとして働くマンション管理員の平均時給は1030円となっており、関東ではもう少し高めの1070円となっています。(※1)
この情報を踏まえて給料面を考慮し、無理なく働けるように勤務条件もきちんと確認しましょう。お金のため、と言って無理に働いて体調を崩すことが無いよう、ライフスタイルに合わせた条件の求人に応募することが大切です。
※1 マイナビミドルシニア求人サイト内求人の提示給与額をベースに算出。
マンション管理員に求められる資格やスキル
資格が不要な求人も多い
専門的な知見を元にマンションの整備を行う「マンション管理士」とは違い、清掃や巡回、対人業務がメインのマンション管理員に特別な資格は必要ありません。
もちろん「管理業務主任者」などを取得することで、給料アップにつながったり、あるいは正社員登用にプラスになることもあります。もし腰を据えてマンション管理の仕事に携わっていきたい、と思っている方は資格取得支援制度があるかどうかもチェックしてみましょう。
基本的なパソコンスキルがあると○
マンション管理の仕事に、その日のことを記述する「日報」や引き継ぎなどの事務業務があります。これらは手書きの場合もありますが、最近はパソコンで行うことも多くなりました。
もちろんパソコンスキルが必須というわけではありませんが、仕事においてパソコンの使用に抵抗が無く、文字の入力ができたり基本的なパソコンスキルがあると、より入職しやすくなるでしょう。
コミュニケーション能力
マンション管理業務では住人の方はもちろんのこと、点検に来た作業員の方や外来者の方など多くの方と関わることになります。そのため、「気持ちの良い挨拶をする」「礼儀正しい言葉遣いをする」「聞かれたことに誠意をもって答える」といったコミュニケーション能力は必要となってくるでしょう。
もし無愛想な態度を取ってしまえば、住人の方に不信感を抱かれるのはもちろんのこと、悪評が立ちかねません。無理に明るく振る舞う必要はありませんが、最低限のマナーとコミュニケーションは心がけておきましょう。
マンション管理員のメリット・デメリット
メリット:柔軟な働き方が可能
前述したように、マンション管理員はシニア層が多く、平均年齢も高めです。そのため退職後、未経験からでもチャレンジしやすい仕事といえます。
また定型業務が多いことから短時間勤務が可能で、プライベートとのバランスが取りやすいのも大きな魅力でしょう。
フルタイムの勤務求人もあるので、社会参画のために働きたいという方から、もっとお金を稼ぎたいという人まで、幅広いニーズを満たすことができる職種といえます。
デメリット:クレーム対応があることも
受付業務の中には、入居者からの相談やクレーム対応があることも。中には感情的になられている方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん頻繁に起こりうることではありませんが、マンション管理員になる以上「あるかもしれない」と思って業務に臨んだ方がよいでしょう。
マンション管理の仕事が向いている方
ここまで業務内容やメリット・デメリットなどをお伝えしてきましたが、ここからはマンション管理の仕事が向いている方についてお伝えしていきます。
もしマンション管理の仕事に応募しようか迷っていて、下記に当てはまる場合はぜひ応募してみてください。
きれい好きな方
前述したように、マンション管理の仕事には清掃業務が含まれます。清掃する場所は廊下や階段、駐車場や駐輪場、ゴミ捨て場といった共用スペースがメインとなります。
ちり一つなく、というのは言い過ぎですが、落ち葉やゴミを拾ったり、物を整頓したりと、日頃からきれい好きで掃除や整理整頓が苦ではない方は向いているでしょう。
健康に気をつかいたい方
激しく体を動かすわけではありませんが、マンション管理の仕事は清掃や巡回など、適度に体を動かす機会があります。
特に退職後で運動不足が気になる方、または日頃から運動をしていて体を動かす職業を探している方は、マンション管理の仕事も候補のひとつとなるでしょう。
人と関わることが好きな方
プライバシーの観点からあまり入居者の方と深く関わることは推奨できませんが、入居者の方と挨拶を交わしたり、あるいは話す中で交流を深めることできるポジションでもあります。人のお世話が好きな方、人とほどよく関わっていたい、という方にはオススメの仕事です。
報連相がしっかりできる方
場合によっては、自分ひとりで解決できない事態に遭遇することもあります。
その際「自分の仕事の範囲じゃない」と投げ出さず、かといって一人で解決しようと先走るのではなく、管理会社に連絡、相談し、事態解決のために尽力できる方は重宝されるでしょう。
対人業務についていた方
マンション管理の仕事では、入居者の方からの相談もあります。特に設備に関することは生活に直結することなので、時には狼狽されていたり、感情的になられる方もいらっしゃるでしょう。
それを真摯に受け止め、解決に導くこともマンション管理の仕事のひとつです。そのため、接客や営業といった「お客様」相手に業務を行っていた方や、医療や福祉といった方のケアを仕事にしていた方は、そういったケースが発生しても、抵抗なく業務にあたることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はマンション管理の仕事にフォーカスし、マンション管理会社の役割から求人選びのポイント、どんな方がこの仕事に向いているのかなどついてご紹介してきました。
前述したように、マンション管理の仕事はシニア層が多く、またシニア層歓迎の求人も多いことから、退職後やミドルシニア世代でもチャレンジしやすい求人と言えます。
ぜひ今回お伝えしたことを活かして、あなたにピッタリの求人を探していただけたらと思います。