仕事に役立つ資格│消防設備士〜需要や取得する魅力を紹介〜

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仕事に役立つ資格│消防設備士〜需要や取得する魅力を紹介〜

消防設備士を一言で説明すると「消防設備の点検・工事」ができる国家資格です。1965年の消防法改正によって制定されました。建物は、ひとたび火災が発生すると甚大な被害が生じます。そのため、一定以上の規模を有するホテル・デパート・劇場などには、消防用設備や警報設備の設置や点検が義務付けられています。これらの業務に必要な国家資格「消防設備士」、「消防設備点検資格者」についてご紹介します。

この記事の目次

    仕事があるのに対して作業員の数が足りていない現状

    全国の消防設備点検を行わなくてはならない建物は約1000万件、点検は年2回なので約2000万件もの点検の仕事があると考えられます。

    通常、2人以上で点検作業を行いますが、大きい現場だと点検に複数日かかり、人数も2人では足りません。
    点検以外に現場調査、見積提案、整備、工事、報告書作成など他の仕事も考慮すると、十分人手不足であると考えられます。

    消防設備士を活かせる就職先

    消防設備会社・防災関係会社の求人が多くあります。
    他にも、ビルメンテナンス会社や電気設備会社、不動産会社の求人もあります。

    消防設備士の業務は独占業務なので需要が大きく、未経験者でも優遇されることが少なくありません。
    また、現場職ではあるものの危険な作業が少ないので、近ごろは女性の有資格者を率先して採用する企業も増えています。

    消防設備士の資格を取得するメリット

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    多様な施設・設備において需要がある

    消防法によって、一般の住宅を除くほとんどの建築物に消防設備の定期的な点検とメンテナンスを義務付けられているため、活躍できる仕事の現場が多いことがあげられます。

    市町村長の指定する山林、延長50mを超えるアーケード、あるいは総務省令で定める船や車といった建物以外の施設や設備も防火対象としています。
    このため、消防設備士は多種な施設で仕事ができるだけでなく、その需要も高いといえます。

    将来的に、仕事がなくなる可能性が低い

    一般の仕事では、社会変化によって仕事が失われる場合があります。
    例えば、IT技術の発展によって現在の仕事を人工知能(AI)に奪われたり、業務の流行り廃りで業界自体がなくなったりすることも考えられます。

    一方で、消防設備士は業務独占資格で、現場仕事であり、コミュニケーションも必須であるため、消防設備士の仕事がなくなる可能性は極めて低いといえます。

    消防設備士は未経験・中高年・女性でも活躍できるか?

    通常、40代以降・未経験での転職は困難がつきものです。しかし、消防設備士は人が足りていないため、未経験で入社できる確率が他の業種に比べて高いです。

    未経験の場合、もちろん若手を求める求人が多いのですが資格を持っていれば、中高年でも問題ありません。

    また現場には女性ひとり暮らしの家など、男性には入りづらい場所もあるので、女性は特に必要とされています。

    消防設備士の資格

    「甲種」6種類、「乙種」が7種類に分けられており、業務は取得資格区分で異なります。

    ・消防設備士甲種→整備と点検と工事
    ・消防設備士乙種→整備と点検

    消防1.png

    受験資格

    乙種・・受験要件なし=誰でも受験可
    甲種・・乙種消防設備士の資格を取得後、2年以上の実務経験

    まずは乙種からということです。
    甲種は乙種の上位版のような資格で取得済みの資格や学歴によって、様々な受験資格があります。詳しくは以下のHPをご覧ください。

    参考:消防設備士試験 受験資格

    合格率

    甲種・・35.4%(令和3年)
    乙種・・38.2%(令和3年)

    消防3.PNG

    人気の分類

    受験資格に制限がない、乙種の6類と4類がおすすめです。

    ・乙種6類
    乙種6類は消火器に関わる資格分類です。消火器は設置数が非常に多く、あらゆるところで必要とされています。
    この資格でできる整備、点検の仕事は多くあります。

    令和3年の乙類受験者のうち、55%が乙種6類の受験者です。
    消防設備士の乙種全体の合格率は38.2%ですが、乙種6類は40.1%と比較的容易に取得できる資格です。

    ・乙種4類
    乙種4類は乙種6類と同じく、仕事が多い資格区分として知られています。
    特にビルメンテナンスの仕事では、自動火災報知設備の点検や整備が欠かせないため、非常に需要が高いといえます。

    受験機会が多く(東京は毎月試験がある)、受験料は3800円と廉価です。

    消防設備点検資格者1種2種

    消防設備士とよく似た資格に消防設備点検資格者があります。
    この資格では「点検のみ」を行うことができます。1種2種両方を取ると、ほぼ主要な消防設備の点検が行えます。

    ・消防設備士甲種→整備と点検と工事、
    ・消防設備士乙種→整備と点検
    ・消防設備点検資格者→点検のみ

    消防点検ができる人を増やす・全国の点検実施率を上げることを目的に導入されたようです。
    こういう成り立ちから、社会的にニーズが高いことがわかります。

    消防5.PNG

    区分が多い消防設備士の資格を全類取得するのは簡単ではない為、未経験無資格の方は、実務でも経験を積めるように点検資格者の取得が近道といえます。

    難易度は、講習と修了試験を受けるだけで取れるため合格率90%以上ですが、1回の講習費用が32,284円と高額です。
    1種2種で2回、3日間の講習を受ける必要があります。

    受けるための受講資格は特定の学歴や資格、経験が必要になります。
    消防設備士以外に電気工事士を持つ人も受講資格があります。詳細については下記をご参照ください。

    参考:一般財団法人 日本消防設備安全センター

    ニーズが高く受験要件がない乙6種を取得後、講習受講で取得できる消防設備点検資格者1種2種を取得、2年経験を積んで甲種を取得するという順序が良い取得方法と考えられます。

    消防設備士は副業でも働ける

    消防設備士は人手不足であるため、資格さえあれば未経験でもアルバイトをさせてくれる企業が多くあります。

    つまり「副業として働く」という手もあるということです。

    消防設備業界の給与

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    350~400万円あたりといわれていますが、経験次第で収入はあがっていきます。
    給料を上げる方法は、以下の通りです。

    ・資格の数を増やす→資格手当が増える

    資格手当例 ※乙1-5類は()の金額
    ・甲1類:15,000円(5,000円)
    ・甲2類:2,000円(1,000円)
    ・甲3類:4,000円(1,000円)
    ・甲4類:25,000円(10,000円)
    ・甲5類:15,000円(5,000円)
    ・乙6類:5,000円
    ・乙7類:3,000円

    ・スキルを高める→点検だけでなく、工事もできるようになる(甲種を取る)

    スキルを高めて(自分の市場価値を上げて)独立 or 転職

    資格取得したばかりで経験値がない場合は、アルバイトで経験を積み、ステップアップも十分可能です。

    消防設備士の求人

    ・Indeed:1487件(東京)
    ・求人ボックス:3487件(東京)
    ・スタンバイ:2204件(東京)
    ・ハローワーク要資格案件数
     消防設備士甲種:381件 
     消防設備士乙種:335件
    ※2022年3月7日現在

    Indeedなどアグリゲーションサイトは設備管理、施工管理の求人と混じっているケースが多いため注意が必要ですが、求人数が多いことは確かです。
    求人を見ていると安定・稼げる・未経験OKという表現が目立ちます。

    まとめ

    既に電気工事士などお持ちの方は「消防設備点検資格者」を、資格を持っていない方はまず「消防設備士乙6種」を取得し、無理のない範囲で仕事をはじめてみましょう。

    中高年歓迎の消防設備士の資格が活かせる求人はこちら

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