2024年度最新の副業市場は?2023年との傾向の違いや副業を始める時の注意点
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- 公開日:2024年7月 5日
コロナ禍をきっかけに副業を始める人は増えており、今後も副業を始める人は増加していきます。今回は2024年の副業市場のほか、副業の注意点やミドルシニアにおすすめの副業もご紹介します。
この記事の目次
副業市場は2024年も拡大する見込み
2024年の副業市場は、2023年よりもさらに拡大すると予想されています。特に短期雇用から始まり、中長期的に企業と関わり合う事例が増えていくでしょう。そのため、より専門的なスキルや知見を求められる可能性が高まります。
また、生成AIが登場してきたことで、副業も変革期を迎えています。マーケティングなどのスキルはもちろん、AIに関する知識や活用技術を持っている人も求められており、市場は拡大傾向です。今後副業を行っていくには、短期的な契約から中長期・年単位での契約ができるようなスキルを身につけていく必要があります。
2023年との違い
2023年の副業市場では、専門的な知識を求められるマーケティングやPR・新規事業開発といったトレンドがありました。コロナ禍をきっかけに副業を始める人が増えてきたため、企業側でも副業案件が増加。また、1案件に対しての倍率が高まり、より専門性のある人が有利となる状況でした。
企業側はビジネス環境の変化への対応として、経験豊富な人や専門的ノウハウを保有した人の受け入れに積極的になっています。全体的に副業をしたい人よりも、副業人材を確保したい企業側に有利な状況となっていた1年だと言えます。
HiProによる2023年度の職種別副業案件ランキングと、業種別副業案件ランキングをご紹介します。
職種別副業案件ランキング
1. マーケティング・PR
2. 新規事業開発・事業企画
3. 営業・販路拡大
業種別副業案件ランキング
1. 人材サービス・アウトソーシング・コールセンター
2. メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)
3. 建設・プラント・不動産
ビジネス環境の変化や業務のデジタル化・DX化が活発になってきているため、マーケティングやITスキルを持った人のニーズが高まっています。建設業などでは2024年問題を受け、業務効率化に関連するポジションで副業人材を確保しようという動きが見られています。そのほか、人事に関連する内容での見直しが必要となっているため、人事領域で活躍できる人のニーズも増加傾向です。
2023年に引き続き、2024年でもこれまで副業人材の確保に積極的ではなかった企業が、動き出す可能性が高まっていくでしょう。
引用元:HiPro Direct「『副業』の動向調査・市場予測」
副業を始めるときの注意点6選
副業を始めるには、いくつか注意しておかなければならない点があります。今回は事前に知っておきたい、6つの注意点をご紹介します。
すぐにお金を稼げるわけではない
副業を始める前に知っておきたいのは、副業を始めてもすぐにお金を稼げるわけではないということです。すでに業務で利用できるレベルの知識を持っている場合は、すぐに仕事を見つけられる可能性があります。
しかし、副業を始める時は転職と同様に、面接や履歴書の作成などが必要となる場合もあるため、準備に時間がかかります。また、新しい分野で仕事を始めようと考えた場合は、スキルの習得や市場の理解などにも時間が必要です。
副業を始める人は多いものの、思うようにお金を稼げずにすぐに辞めてしまう人も多くいるのが現実です。最初は月1万円を稼ぐ、安定して月5万円を稼ぐといった目標を立ててみましょう。焦らずにコツコツと続けることが、副業を続けていくうえで大切なポイントです。
就業規則の確認が必要
副業を始める前には、会社の就業規則を確認しましょう。近年では、副業を認めている会社も増えていますが、依然として副業を禁止としている会社はあります。また、公務員の場合は副業禁止です。就業規則で副業が禁止とされているにも関わらず副業していると、会社にバレた際には、信用を失うほか懲戒処分を受ける可能性もあります。
副業が認められていても、許可制となっている場合もあります。そのほか、副業に関する様々な制約が決められていることがあるため、会社とのトラブルを回避するためにもしっかりと確認しましょう。
収入金額によっては確定申告の必要がある
会社員で副業を始める場合、副業で得た収入が年間20万円を超えると、確定申告をする必要があります。通常、会社でもらった給与は税金が引かれており、年末調整で過不足を調整します。しかし、年末調整は1社のみでの提出となるため、副業で得た給与は別で税金の計算をしなければなりません。
確定申告をしなかった場合は、罰金が課せられたり、会社に通知が届くこともあります。副業を始める時には、収入金額によって確定申告が必要である点を理解しておきましょう。
翌年の住民税に備える
副業は内容によって所得の区分が異なり、給与所得の人もいれば事業所得の人もいます。しかし、所得区分に関係なく本業と分業の所得を合わせた金額に対して、翌年以降住民税が発生します。副業をした場合は本業のみの時よりも収入が増えるため、住民税も増えるでしょう。
また、住民税が決定される際に会社に通知が届き、副業が会社に知られる可能性があります。副業で得た収入は、確定申告時に普通徴収を選択すると個人で副業分の住民税を納めることができます。場合によっては普通徴収を選択していても、会社にて本業分と併せて徴収する特別徴収となることがあると認識しておきましょう。
本業とのバランスを考える
副業は本業以外の時間で業務を進めるため、自身のプライベートな時間を使う必要があります。そのため、必然的に会社から帰宅した後の時間や、休日も仕事をすることになります。睡眠時間が少なくなり、本業でミスが多発するなど、仕事に影響があっては意味がありません。
副業は本業に影響を与えないように行うから、許可されています。つまり、本業に影響を与えた場合は副業が禁止される可能性もあります。仕事続きになってストレスが溜まる、体調を崩すといった不調が出てくる可能性も高いです。しっかりと休息を取って、本業と副業のバランスを見て収入アップを目指しましょう。
社会保険の加入に気を付ける
副業の種類によっては、社会保険の加入が必要となる可能性があります。
パート・アルバイトとして副業する場合、労働条件によって社会保険の加入が必要です。社会保険の加入によって、自身でどちらの会社で保険料を収めるのかを決め、自身で日本年金機構への手続きなども必要となります。
必要書類の提出は、要件を満たした日の翌日を起算日として、10日以内に行う必要があります。事前に社会保険に加入が必要となるような雇用形態か、社会保険の加入条件も確認しましょう。社会保険への加入条件は以下の通りです。書類の提出期限や、手続きなどもあるため、事前に要項を確認しましょう。
• 週20時間以上の勤務
• 2ヶ月を超える雇用の見込みあり
• 月額の給与が8.8万円以上
• 従業員数が101人以上の企業で勤務
• 学生ではない
2024年に副業を始めるミドルシニアにおすすめの仕事5つ
2024年から副業を始めるミドルシニアにおすすめの副業を、5つご紹介します。スキルがなくても始められるものもあるため、ぜひ取り入れられるものがないかご確認ください。
Webライター・ブログ運営
Webライター・ブログ運営は初期費用も少なく、知識がなくても始められる副業です。Webライターは1文字⚪️円といった文字単価の場合が多く、内容によっては高額な報酬を得られる可能性もあります。
ジャンルも多岐にわたり、美容やビジネスのほかITやライフスタイルに関する内容など、自分に合ったジャンルで活動できます。専門性が高ければ、より高単価案件を得られるでしょう。また、文章を書くだけではなく記事の構成作成や、記事の校閲やディレクションなどの仕事も発生します。
ブログ運営は自身でサイトを運営し、商品の紹介などを行います。紹介した商品が売れた成果に応じて報酬を得るアフィリエイトでは、時間や時期を問わずに報酬を得られます。商品が売れれば収益が入ってきますが、商品が売れなければ収入はありません。常に売れるようにするために市場調査が欠かせません。
在宅で仕事を始めたい、時間にとらわれずに自分の好きなジャンルを活かしたい、PCを活用して仕事ができる人はWebライターやブログ運営をご検討ください。
アンケートモニター・覆面調査
気軽に始められる副業としては、アンケートモニターや覆面調査があります。アンケートモニターは、市場調査のためのアンケートに回答する仕事です。現在、アンケートモニター用のサイトが増えているため、休み時間や通勤時間などを活用して続けられます。回答によってポイントを貯められ、現金や他社ポイント、商品への交換が可能です。
覆面調査は実際に店舗に訪問し、店舗のサービスや接客態度などをチェックし、その内容を報告する仕事です。普段のお店の様子を消費者の視点で確かめられるため、店舗のサービス向上につながります。調査の難易度によって報酬が変わるほか、企業によっては案件の前に研修が必要となる場合もあります。
動画編集
動画編集は動画コンテンツの普及によって、需要が増加している仕事の1つです。動画編集はYouTubeや結婚式でのムービー作りなどはもちろん、TikTokなどのSNS向けの短い動画作成などさまざまな種類があります。最近ではパソコンのみではなく、スマホアプリでも編集できるため、気軽に始められるでしょう。
クライアントによっては字幕作成や、効果音を付ける作業、撮影構成の作成を任される場合もあります。より対応できる業務の内容が広く、高い技術を持っている場合はより高単価の案件を受注可能です。
家事代行
家事代行は普段から家事に取り組んでいる、家事が得意である人であれば始められる副業です。掃除が苦手な人や、料理をする時間がない人に代わって家事を行うのが主な仕事となります。単発の仕事はもちろん、定期契約となれば定期的な収入を確保できます。
仕事は週に1度数時間から始められるため、自身のスケジュールに合わせて取り組めるでしょう。主婦(主夫)の方や家事が好きという方は、ぜひ自身の家事スキルを活かせる家事代行での副業もご検討ください。
配達員
配達員の仕事も、副業として始められる仕事の1つです。コロナ禍によってネットショッピングを利用する人が増え、配達の仕事が増加しています。大型のトラックだけでなく、普通免許でできる小型の荷物の配達案件もあります。中には自家用車で始められる仕事も。
また、通常の配達業のほかにUberなどの食事を届ける配達員を副業として始める人も増えています。配達方法は、バイクや自転車のほか車も許可されている場合も。フードデリバリーの仕事は40・50代で行っている人も多くいます。実際に40代以降で働いている人の割合は、全体の4割ほどです。
時間やノルマに縛られないほか、一人で仕事ができるため、ストレスなく続けられるという魅力があります。また、特別なスキルは不要なため、気軽に仕事を続けたい人にも向いている仕事です。
引用元:「フリーランス白書 2022」
まとめ
2024年の副業市場は、今まで以上に案件が増えていく傾向にあります。2023年までとは異なり、短期的な契約よりも中長期的な契約案件が増えていくでしょう。副業を始めるにはしっかりとした準備や確定申告の必要性、就業規則の確認などが必要です。副業を始めたことでトラブルとならないよう、事前に準備をしておきましょう。