40代からの学び直しにおすすめの分野と資格|学習のステップ・時間確保の方法
- キャリアを考える
- 公開日:2023年7月 6日
「スキルを身につけたい」「何か新しいことを学びたい」という方におすすめなのが、学び直し。とはいえ、何を学んだらいいのか・取得できる資格にはどのようなものがあるのかわからないままだと、学び直しをスタートできませんよね。今回は、40代以降の方におすすめの学び直し分野や資格をご紹介。学び直しに大切な3つのステップや時間の確保方法も解説します。
この記事の目次
40代からの学び直しにおすすめの分野
「学び直しがしたいけど、何を勉強すれば良いかわからない」という方もいるでしょう。そんな方のために、まずは40代からの学び直しにおすすめの分野(ジャンル)を紹介します。
1.Web・パソコン
ITが進む現代で長く活躍し続けるためには、Webの知識やパソコンスキル習得は欠かせません。オフィス業務で頻繁に使用するソフト(WordやExcelなど)の基本操作ができ、スムーズに使える程度まで学び直しておくと、あらゆる業務で役立ちます。Webやパソコン関係の仕事は、在宅ワークも可能にしてくれるので、長期的に活躍したい方には特におすすめです。
2.お金
お金に関する分野の学び直しは、金融関係で働いている人や経理・会計業務を担当している人は、キャリアアップを後押しする要因の一つになります。しかし、そうした業界・業務に身を置かない人でもお金に関する知識を正しく身に着けることは、健やかな老後を過ごすために有益です。お金に関する分野を学び直すことで適切なライフプランを立てることができ、老後のお金の悩みを軽減できます。
3.語学
語学、特に英語の学び直しは、40代からシニア世代に人気があります。多様化する現代では、社内の公用語を英語にしている会社もあります。グローバル化の進展とともに、日本語以外の言語が使えるビジネスパーソンの需要が高まるでしょう。また、ビジネスで使用しなくても、旅行などのシーンでも役立つので、仕事、日常の質をともに向上させてくれますよ。
4.医療・福祉
少子高齢化が進む日本では、医療や福祉業界で働く人材の需要が非常に高まっています。職種によっては未経験、資格なしでも働けますが、人気の高い医療事務や調剤薬局事務などは、資格がある方が、転職に有利でしょう。また、少しでも収入を上げたい、業界でキャリアアップを目指す場合には、国家資格の取得がおすすめです。
5.健康・生活
仕事は現役を引退しても、健康や生活とは生涯向き合い続けなければなりません。そこで、健康的な食生活、体づくり、空間づくりなどの資格取得や学び直しもおすすめです。仕事に活かせることはもちろん、家族や自分自身の健康も維持できます。
6.美容
学び直しの分野を選ぶコツとして、自分の好きを追求するのも一つの方法です。美容が好きな方は、ファッションやメイクなどの知識を本格的に勉強してみるのはいかがでしょうか。美容に関する資格は多岐にわたり、取得することで美容関係の仕事に活かせたり、自分でサロンを開業したりと、可能性が広がります。
学び直しするならこれ!40代以降におすすめの資格<民間資格>
学び直しは、自分の中に知識を蓄積したり、学びを深めたりするだけでも大変意義のあることですが、目に見える成果として資格の取得がおすすめです。
資格を取得することでキャリアに活かしやすくなったり、収入がアップしたり、学び直しに対するモチベーションの維持にもつながります。ここでは、40代からの学び直しにおすすめの民間資格を紹介します。
MOS
MOSとは、マイクロソフト社のオフィスソフト(Word、Excel、PowerPointなど)の利用スキルを証明する資格です。正式名称をマイクロソフト・オフィス・スペシャリストといい、それぞれの頭文字をとってMOSと呼ばれています。
あらゆる職種のオフィスワークに役立つ資格のため大変人気があり、累計受験者数は490万以上(2023年2月28日時点)。試験は、一般レベルと上級レベルの2種類です。合格率は60%〜80%と言われているため、比較的難易度は低く、挑戦しやすい資格と言えます。また、試験は全国共通で毎月1~2回開催されているので、チャンスが多いのも人気の理由のひとつです。
年金アドバイザー
年金アドバイザーとは、年金や公的保険に関連する知識・情報を習得し、顧客への助言、研修、指導ができる資格です。銀行業務検定協会が実施・発行している資格であり、主に金融機関に勤める方がキャリアアップを目的に取得します。金融機関に勤めていない方も受験できますので、金融関係の業務を始めたい方、自分の老後生活に活かしたい方でも問題ありません。
年金アドバイザーの試験区分は2級・3級・4級の3つ。合格率は級によって大きく変わり、4級であれば約60%、2級なら約25%と難易度が高くなります。試験日は年に2回程度設けられています。
調剤薬局事務
調剤薬局事務とは、薬や処方、医療保険制度などの基礎知識を習得し、保険の確認・レセプト作成など事務業務を行える資格です。主催・認定団体により、調剤事務管理士や調剤薬局事務検定など複数の資格があり、それぞれ受験料や難易度が異なります。
全国にある調剤薬局で働けるため、家の近くの薬局を探せます。また、ライフスタイルに合わせて働けることもあり、女性に人気の資格です。調剤薬局事務は専門的で難しそうだと感じますが、実は資格取得の難易度が低め。約60%~90%の方が合格しています。
食生活アドバイザー
食生活アドバイザーとは、栄養と健康に関する知識や、衛生管理、食品学に関する知識を身につけられる資格です。日常生活に活かせることはもちろん、栄養士とは違う視点でアドバイスができるため現在の職場や転職先へのアピールもできます。
特に食品関係の仕事や卸売業で役立つでしょう。1度取得すれば永久的に保有できることが大きなメリットです。食への知識がなくとも、独学・講座学習で資格を取得できることもメリットのひとつ。食生活アドバイザーの試験区分は2級・3級の2つ。合格率は2級で約40%、3級は約60%だと言われています。検定試験は年に2回に行われ、2級と3級の併願も可能です。
日本化粧品検定(コスメ検定)
日本化粧品検定とは、文部科学省後援している資格で、化粧品・美容に関する正しい知識を得ることができます。試験区分は1級・2級・3級の3つ。年に2回実施され、一般社団法人日本化粧品検定協会が認定します。1級の合格率は約67%と難易度は高くありません。
日本化粧品検定受検者で多いのは、化粧品や美容業界を目指す方。資格取得で化粧品メーカーやエステサロン、美容室などで勤務できます。近年はSNSの普及で、誰でも化粧品に関する知識が得られますよね。しかし、中には間違った情報も含まれています。正しい知識を得て、日常生活に役立てたり仕事に役立てたりするために資格は有効的です。
学び直しするならこれ!40代以降におすすめの資格<国家資格>
民間資格でもさまざまな仕事に活かすことができますが、国家資格であればより専門的な仕事に活かせます。また、転職に有利になる可能性もあります。ここでは、40代以降におすすめの国家資格について紹介します。
FP検定
FP検定とは、ファイナンシャルプランナーの仕事に就ける資格です。ファイナンシャルプランナーはお金の専門家で、家計管理や教育資金、税制、資産運用、老後資金、相続などの相談を受けられます。
知識を得れば日常生活に活かせることはもちろん、金融・保険業界や不動産業界、税理士事務所・公認会計士事務所への転職が可能です。人事や総務、共済関係への就職もでき、非常に幅広い仕事に活かせると言えるでしょう。
試験区分は1級・2級・3級の3つ。合格率は1級で10%、2級で約25%、3級で約70%です。2.3級は国家資格の中でも合格しやすいと言われています。試験は1月・5月・9月の年3回実施されます。
社労士
社労士は社会保険労務士の略称で、人事や労務管理を行う専門家です。経営者と従業員がよりよく働けるために手助けしたり、社会保障制度を活用できるようにサポートしたりすることが仕事です。転職先は社労士事務所をはじめ、人事・総務、法律事務所でも活躍できます。
試験は年1回行われ、合格率は約7%。合格するにはしっかり勉強する必要があり、難易は高めです。勉強時間は700時間~1,000時間程度なのだとか。難しい資格ではありますが、社会に役立つ仕事です。
介護福祉士
介護福祉士とは、お年寄りや身体の不自由な方のサポートをする仕事で、介護職で唯一の国家資格です。仕事内容は生活のサポートをはじめ、身体の介護やメンタルケア、ご家族へのアドバイスなど多岐にわたります。特別養護老人ホームや社会福祉施設で勤務したり、訪問介護員として働いたりできます。
40代で介護福祉士になるには、養成施設で勉強して試験を受ける方法、3年以上の実務経験を経て試験を受ける方法があります。合格率は約70%で難易度は低め。試験は年に1回実施されます。
調理師
調理師は、調理や衛生管理、仕入れ、新メニューなどの考案を行います。「名称独占資格」であり、資格を持っている人のみ調理師を名乗ることができます。調理師の職場は飲食店や宿泊施設、社員食堂、病院などさまざまです。
調理師免許を持っていると転職に有利で、ブランクがあっても就職できることが特徴です。2年以上調理業務に従事している方に受検資格が与えられ、試験はおおよそ年1回行われます。合格率は約60%で難易度は高くありません。
40代からの学び直しに大切な3つのステップ
さまざまな民間資格・国家資格がある中でどれを選べばいいのかわからない方は多いのではないでしょうか。また、仕事をしながら資格を取ることに難しさを感じている方もいるでしょう。ここでは、40代からの学び直しに大切な3つのステップを解説します。
1.目標を設定する
まず行うことは目標設定です。その中で活用したいのが、「SMART」です。
S:具体的(Specific)
M:計測可能(Measurable)
A:達成可能(Achievable)
R:大きな目標に直結(Related)
T:期限設定(Time-bound)
上記の5つの条件をクリアしていれば、目標達成に近づきます。1つでも条件が欠けていれば目標達成が難しくなるため、注意してください。
2.興味のある分野を見つける
次に大切なのは、興味のある分野を見つけることです。まったく関心のない分野を勉強しようとすると、勉強への意欲が出ない可能性が高いです。もともと好きだった分野や夢中になっていたことなどを振り返り、興味のある分野を見つけましょう。また、キャリアプランに合わせて資格を選ぶのもおすすめです。
3.学習方法を決める
学習方法にはさまざまな方法があります。
独学
テキストなどを購入して自分で勉強する方法です。お金をかけずに勉強できるのがメリットですが、縛りがないため忍耐力・継続力が必要となります。
オンライン講座
スマホやパソコンを使えばどこでも受けることができます。コストもかかりすぎないことがメリットです。
通信教育
送付されるDVDやテキストで学びます。質問ができたり添削してくれたりなどサポートがあることが特徴。一方、独学・オンライン講座より高額になってしまいます。
通学
1番効果的な学び方です。他の学び方より高額ですが、しっかり教えてもらいたい場合には通学をおすすめします。
忙しい40代でもできる!学ぶ時間を上手に確保する方法
仕事や家庭と両立して学び直しを行うためには、時間が必要です。ここでは、学ぶ時間を上手に確保する方法を解説します。
朝活をする
朝は勉強に最適な時間です。仕事や家庭の事情に邪魔されないため、集中して取り組めます。また、睡眠後の脳は状態がいいため、勉強内容が定着しやすいと言われています。30分~1時間程度の時間を確保すれば、着実に学ぶことができるでしょう。
スマートフォン、アプリを活用する
早起きが苦手・朝に時間がとれない方はスマホやアプリの活用がおすすめです。スマホがあればいつでもどこでも学ぶことができ、スキマ時間を活用できます。暗記したいことをスマホ内のメモ帳に登録しておいたり、アプリでリスニングをしたりするなど、さまざまな方法で学べます。テキストやパソコンを持ち歩く必要がないため、荷物の軽減にもなるでしょう。
まとめ
40代から学び直しでは、パソコンスキルや美容知識、語学などさまざまな種類があることがわかりました。自分の趣味や目標に合わせて学ぶ分野を決めれば、仕事に活かすことができます。仕事をしながら勉強することは決して容易ではありませんが、少しずつ学べば確実なスキルを身につけられますよ。