介護と仕事の両立は無理?両立する方法や活用できる支援制度を紹介

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介護と仕事の両立は無理?両立する方法や活用できる支援制度を紹介

介護と仕事の両立は難しく、悩みを抱える人が多くいます。どちらも大切なことなので、やはり両立させていきたいところですよね。今回は介護と仕事を両立する方法や活用できる支援制度などを紹介していきます。家族の介護が必要になる前から知っておくことで、いざというときに慌てずに済みます。ぜひ、最後まで読み進めていただき参考にしてください。

この記事の目次

    介護と仕事を両立させるための方法とポイント

    介護と仕事を両立させるのは非常に難しく、心身が疲弊してしまう場合も少なくありません。そうなってしまう前に、両立させるための方法とポイント5つについて解説していきます。

    勤務先に相談する

    介護と仕事の両立が難しい場合、まずは勤務先に相談しましょう。そのまま無理をするのではなく、なるべく早い段階で相談することがポイント。理解のある勤務先ならば、勤務体系の見直しをしてくれるはずです。勤務時間やシフトの調整、リモートワークなど、さまざまな方法があるでしょう。

    また、相談する前に退職することだけは避けましょう。会社を辞めてからの転職活動を考えているのならば、今後は転職活動と介護で大変な思いをするおそれがあります。

    シフトや勤務時間が柔軟な仕事・職場に転職する

    勤務先に相談しても理解が得られず、介護と仕事の両立が困難な場合は、融通が利く仕事や職場に転職することを視野に入れましょう。ここでポイントとなるのは"焦らずにじっくりと求人探しをする"ということです。

    なんとなく求人を見ながら「ここなら今の職場より良さそう」と思って安易に決めてしまうのは危険。自分の現在の状況を理解し、柔軟な働き方ができるところかどうかをしっかりと見極める必要があります。

    ただ、先述したように転職活動と介護の両立が難しくなる可能性もあります。そんなときは、1人で転職活動をするのではなく、転職エージェントなどに相談するのも良いでしょう。

    働き方を変える

    働き方を変えるという方法には「現在の勤務先で理解を得られた場合」と「相談しても理解を得られなかった場合」の2つがあります。

    ■現在の勤務先で理解を得られた場合
    現在の勤務先に相談して理解を得られた場合、たとえば正社員から契約社員に変更してもらうなど、雇用体系を変更してもらい、介護に支障が出ない働き方を選びましょう。もちろん、雇用体系を変えないことが理想ですが、それが難しい場合はやむを得ないと受け入れるのも手です。

    仮に正社員から契約社員になったとしても、介護が落ち着き状況が変わった場合には、正社員への復帰は難しくないでしょう。この辺の相談も事前にしておくことをおすすめします。

    ■相談しても理解を得られなかった場合
    相談しても理解を得られなかった場合は、転職する、もしくはフリーランスとして働くという方法もあります。仕事の種類や持っているスキルによっては、フリーランスとして働く選択肢も検討してみても良いでしょう。

    家族で相談する

    介護について家族で相談する、というのも重要な方法の1つです。家族の中の誰かに介護が必要になったときには押し付け合うのではなく、冷静に話し合いをすることが大切。それぞれに役割分担をしながら、全員で協力して介護をおこなうのが望ましい形でしょう。

    家族での話し合いは、介護が必要になる前からしておくことをおすすめします。いざそのときになっても慌ててしまわないように、家族が元気なうちから話し合っておきましょう。

    セミナーや本などを活用し介護知識を学習する

    セミナーや本などを活用して、介護に関する知識を学習するというのも1つの方法です。介護が必要になった家族にどのような対応が適切かを学ぶことで、もしかしたら介護と仕事の両立が可能だと判明するかもしれません。

    「介護は大変」「仕事と両立させるのは無理」というようなイメージを持たれているでしょう。しかし、介護知識を学習することで適切な介護のやり方が分かり、仕事との両立ができるようになる可能性もあります。]

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    介護と仕事の両立を助ける支援制度

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    続いて、介護と仕事の両立を助ける支援制度について解説していきます。大きく4つの支援制度があるので、ぜひ活用しましょう。

    1.介護休暇制度

    1つめの制度は「介護休暇制度」です。家族に介護が必要になった場合、1年のうち5日の休暇を取得することができます。対象となる家族1人につき5日なので、たとえば介護が必要な家族が2人いる場合は、10日の休暇を取得できるということになります。ただ、対象となる家族が3人以上になったとしても、10日以上の休暇を取得することはできませんので注意が必要です。

    ■介護休暇制度を利用する条件
    ・入社してから6ヶ月以上であること
    ・1週間の所定労働日数が2日以上であること

    2.介護休業制度

    2つめの制度は「介護休業制度」です。2週間以上の介護が必要な家族がいる場合、1人につき3回まで取得可能。そして最大93日の休暇を取得することができます。

    ■介護休業制度を利用する条件
    ・入社してから1年以上であること
    ・休暇取得予定日から起算し、93日を経過してから6ヶ月未満で雇用契約が終了しないこと

    3.介護休業給付金

    3つめの制度は「介護休業給付金」です。介護休業中の生活補助を目的とした給付金になります。

    ■介護休業給付金を受け取る条件
    ・雇用保険の被保険者であること
    ・職場復帰を前提に介護休業を取得すること
    ・介護が必要になった家族が2週間以上の常時介護が必要な状態であること

    上記の条件を満たした上でハローワークに申請します。支給される金額は、給与の67%程度になります。

    4.介護保険制度

    4つめは「介護保険制度」です。40歳になると、被保険者として介護保険に加入します。そのうち、以下の2つの区分に分けられます。

    ・第1号被保険者:65歳以上
    ・第2号被保険者:40~64歳で、医療保険に加入している

    第1号被保険者は、要介護状態もしくは要支援状態になった場合に介護サービスを受けられるようになります。一方、第2号被保険者は、定められた特定疾病により要介護または要支援状態になった場合に介護サービスを受けられます。介護給付や予防給付サービスを利用するためには、要介護または要支援認定を受ける必要があるので、覚えておいてください。

    出典:厚生労働省 介護保険とは

    支援制度一覧

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    介護と仕事を両立する上で、支援制度は決して欠かすことはできません。ただ、どの制度も利用する際や受け取る際には、いくつかの条件が設けられています。その条件を満たし、支援を受けられるかどうかをしっかりと確認しておきましょう。

    介護と仕事の両立に活用したい介護保険サービス

    ここからは、介護と仕事を両立するために活用したい介護保険サービスについて紹介していきます。介護保険サービスと一口にいっても、さまざまなサービスがあるので、家族の状態に合わせて適切なサービスを選ぶようにしてください。

    1.在宅介護で活用できるサービス

    まずは、在宅介護で活用できるサービスから紹介していきます。

    ■ホームヘルプ
    ホームヘルプは、自立した生活を送ることができるような支援を目的としたサービスです。ヘルパーが自宅へ訪問し、主に身体介護(食事や排泄の介助)や、生活支援(家事や日用品の買い出しなど)をおこないます。

    ■入浴介護
    入浴介護は、自宅の浴槽での入浴が難しい場合のサービスです。自宅まで介護用の浴槽を運び、入浴介助をおこないます。介護の中でも、特に入浴介護は身体的な負担が大きいため、必要な場合は利用することをおすすめします。

    ■訪問看護
    訪問看護は、医療的ケアが受けられるサービスです。看護師が訪問し、医療行為や健康管理をお願いすることができます。要介護度が高くなることで、日常生活における介護だけでなく、医療的ケアが必要になる場合が多いので覚えておいてください。

    ■居宅療養管理指導
    居宅療養管理指導は、医者や看護師が定期的に自宅を訪問してくれるサービスです。療養上の健康管理や指導をおこなってくれます。また、他に健康の面で心配なことがあれば相談するのも良いでしょう。

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    2.通所介護で活用できるサービス

    続いて、通所介護で活用できるサービスについて紹介していきます。

    ■デイサービス
    デイサービスは、介護士が利用者の自宅に迎えに行き、デイサービスセンターで介護を受ける形になります。センターでは、食事やリハビリのほか、レクリエーションなど、さまざまなサービスを受けることができます。

    介護が必要になると、自宅で過ごすことが多くなりがち。そんなとき、デイサービスで外出の機会を作り、介護士やほかの利用者とのふれあいの機会を設けることで、孤独感の解消や生きるための活力にもなるのです。

    ■ショートステイ
    ショートステイは「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」の通称で、介護施設や病院などに泊まりがけで受けられるサービスです。数日から2週間ほど過ごし、その中で日常的な介護や支援、リハビリ、医療的なケアを受けられます。泊りがけでのサービスとなるため、介護を行う側の負担を大きく軽減することにもなるでしょう。

    ■介護タクシー
    介護タクシーは、介護が必要な方や体が不自由な方向けのタクシーです。運転手は介護職員初任者研修以上の資格を取得しており、乗車時だけでなく自宅での着替え介助もおこないます。

    まとめ

    今回は、介護と仕事の両立する方法や活用できる支援制度、そして介護保険サービスについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。冒頭でもお伝えしたように、介護と仕事を両立するのは非常に難しいことです。両方から板挟みのようになり、心身が疲弊しきってしまう人も多くいます。

    2つを両立する上で大切なのは、1人で悩まないということです。勤務先に相談することで理解を得られ、働きやすくなることもあるでしょう。また、家族内で話し合うことで介護の役割分担をし、負担軽減にもなります。併せて介護支援制度や介護保険サービスを利用することで、介護と仕事の両立が可能になるのです。

    介護支援制度には受けるために条件があり、介護保険サービスには費用がかかります。あなたや家族の状況に合わせて適切な制度やサービスを選び、介護と仕事の両立をはかっていきましょう。もし、勤務先から理解を得られなかった場合は、転職するのも1つの方法です。その場合は、軽い気持ちではなく、じっくりと次の仕事を決めるようにしましょう。

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