施設警備員の夜勤ってどう?メリットやデメリットを紹介

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施設警備員の夜勤ってどう?メリットやデメリットを紹介

商業施設やオフィスビルなど、さまざまな場面で活躍している施設警備員。年齢制限もなく、未経験からでもチャレンジしやすい職業のひとつです。ただ、警備員として働くうえで、夜勤がネックに感じる方もいらっしゃることでしょう。そこで今回は、施設警備員の仕事内容から、夜勤のメリット・デメリット、さらには求人の探し方についてお伝えしていきます。

この記事の目次

    施設警備員とは?未経験でもできる?

    業務内容

    商業施設の出入り口などで見かける施設警備員は、施設における盗難や事故の発生を警戒し、防止することが業務です。日本における警備業務の需要の約50%を占める、ニーズの大きい業務のため、業務内容も多岐にわたり、大きく5つに分かれています。

    ・施設警備業務
    いわゆる「常駐型」とも呼ばれる仕事で、皆さんが施設警備と聞いて最もイメージする業務ではないでしょうか。

    警備員は施設に常駐し、受付や出入り口で人の出入りをチェックしたり、時間帯によってはパトロールも行います。その他、窓や出入り口の開閉チェックや鍵の管理、防災業務、けが人が出たときの対応などを行います。

    ・巡回警備業務
    「巡回型」と呼ばれ、警備員は施設内を定期的に巡回し、異常が無いか確認する業務です。もし、異常や不審者を発見した場合は警察に通報し、すみやかに対処を行います。

    夜勤帯の夜間パトロールなどはこの巡回警備業務に該当しますが、常時巡回する現場は少なく、コントロールルームでカメラを確認しながら、定時になると巡回を行うケースも多くあります。

    ・機械警備業務
    警備業界もDX化が進み、監視カメラやセンサーはもちろんのこと、ドローンや顔認証など、無人警備もどんどん普及しています。

    それらの監視機械を統括する監視センターで侵入者や火災の発生などを常時監視し、異常があった際には直ちに現場に駆け付ける業務がこの機械警備業務です。

    ・保安警備業務
    施設内での盗難や傷害といった犯罪を防止する業務であり、特に書店やスーパーマーケットなどの商業施設での万引きや置き引きといった犯罪を防止します。

    有名な「万引きGメン」などがイメージしやすいのではないでしょうか。そのため制服を着て巡回することもあれば、私服警備員として巡回することも。また監視カメラによる監視なども行い、犯罪の防止に努めます。

    ・空港保安警備業務
    主に手荷物検査などを行い、エアジャックなどのテロ行為や犯罪行為を未然に防止する業務です。
    飛行機に搭乗する前の手荷物検査場が主な勤務場所ですが、手荷物検査だけではなく、搭乗口で不審な行動をとる人物がいないか監視する業務もあります。

    活躍場所

    前述したように、警備業務のおよそ5割を占める業務ですから、国民生活に直接関係するライフライン施設や公共施設、各企業が保有する施設から、個人宅に至るまで、活躍場所は実に多岐にわたります。

    また、施設警備は工事現場の警備のように毎回変わるわけではなく、基本的に1か所に常駐するタイプなので、勤務先が固定していた方が働きやすい方にはぴったりの業務でしょう。
    オフィスビルや商業施設、空港や、大学施設、工場や倉庫など、働く場所が選べるのも大きなメリットといえます。

    未経験でも始めやすいが、研修はある

    警備員になるために特別な資格は必要ありませんが、警備員の欠格事由に該当していないことが必要となります。主な欠格事由は犯罪歴や薬物中毒、心身の障害などが挙げられます。年齢制限は18歳以上のみで、上限は設けられていません。

    40代後半から50代、または退職後に未経験からチャレンジする方も多く、ミドルシニア世代が多数活躍している業界です。実際、職業情報提供サイト「ジョブタグ」によれば、施設警備員の平均年齢は51.2歳。ミドルシニア世代であっても、未経験であってもはじめやすい業種といえます。

    ただ、例えバイトであってもきちんと研修は受ける必要はあります。公安委員会の認定を受けた警備業社に就職した後、法令で定められた警備員教育(新任教育)を20時間以上受けることで、警備業務に従事することができます。そのため、未経験でチャレンジできるが、研修は受ける必要がある、ということは覚えておきましょう。

    研修では一般的に、警備に関連する法令や基本動作などを学ぶ「基本教育」と、施設・交通など実際の業務に関連した内容を学ぶ「業務別教育」を合計20時間学ぶことになります。
    業務によっては別途研修が組まれることもあるので、最低20時間の研修、というスタンスで臨むようにしましょう。

    気になる給料面

    厚生労働省が運営している職業情報提供サイト「ジョブタグ」によれば、令和3年度の施設警備員の平均年収はおよそ338万円。
    全産業の平均が307万円なので、若干高いということができます。

    また、株式会社マイナビがアルバイト・パート求人情報サイト『マイナビバイト』に掲載された求人広告データを集計した2022年7月の調査結果によれば、「警備・清掃・ビル管理」の平均時給は1047円であることが分かりました。

    マイナビバイトの集計結果によれば全国平均時給は1137円であるため、それよりも若干低いですが、働く地域や勤務形態によって給料が異なるのが警備員業です。警備員の仕事は未経験からでもチャレンジしやすいですが、未経験者の給料より経験者、ないし有資格者の給料の方が上なのはいうまでもありません。

    特に警備業務の中には国家資格を持っていなければ担当できない業務や、有資格者の配置が義務付けられている現場があるため、警備員として長く働きたい、キャリアアップを目指したい、という方は資格の取得をオススメします。また、入職すぐに高収入を狙うのならば、夜勤勤務も一つの手段。下記に夜勤勤務のメリット・デメリットをお伝えしします。

    施設警備の求人を探す

    ※1 厚生労働省 職業情報提供サイト ジョブタグ 施設警備員
    ※2 マイナビキャリアリサーチLab 「2022年7月度 アルバイト・パート平均時給レポート」

    施設警備員として夜勤で働くメリット

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    日勤に比べて給与が高め

    深夜の勤務は時給が割増になるほか、企業によっては夜勤手当も支給されているため、日勤帯に比べて給料が高い傾向にあります。
    夜勤勤務の方が性に合っており、がっつり稼ぎたいという方は夜勤は実に効率的な働き方といえるでしょう。

    昼間の時間を自由に使える

    夜勤帯で仕事をする場合、平日の昼間の時間を有効活用できるのは大きなメリットといえるでしょう。
    日勤で働くとどうしても病院や市役所などに行きづらいですが、夜勤であれば予定を立てるのが楽になります。

    特にプライベートの予定を自分で立てたい方や、平日の昼間は休みがいい、と思っていらっしゃる方は夜勤帯の方があなたらしく働けるでしょう。

    夜勤の時間帯は業務が楽な場合も多い

    施設警備は日勤帯に比べて、ぐんと人の出入りが減ります。もちろん夜間だからこそ警戒する必要があるのですが、人が少ない分注意が分散せず、警備がしやすいのも事実。

    実際、大学やオフィスビルなどは人が少ない方がトラブル発生の可能性は少ないので、業務が楽に感じることも多いそうです。

    施設警備員として夜勤で働くデメリット

    生活リズムが乱れやすい

    夜勤勤務の最大のデメリットであり、皆さんもネックに感じているのがこの生活リズムの乱れや体力的な不安ではないでしょうか。

    24時間警備体制が敷かれているところは交代制となっており、仮眠を挟みながらの16時間勤務や24時間勤務を任せられることもあります。
    昼夜逆転になってしまうため、慣れないうちは大変に感じるかもしれません。逆に、前職で夜勤を続けており、苦にならない方はやりやすく感じる部分も多いでしょう。

    スキルが身に付かない

    未経験から夜勤帯で勤務する場合、基本的に専門知識が必要なく、巡回や監視を続けるだけで、スキルアップの機会は少ないことは否めません。

    もちろん、施設警備員としてキャリアアップする方法として資格の取得もあり、特に施設警備において今後ニーズが高まるであろう「機械警備業務」に関しては、「機械警備業務管理者」という資格も存在します。

    ぜひ自分のキャリアプランを考えながら、資格を取得したり、スキルアップを図っていきましょう。

    何もない時間が長く続くことも

    異常やトラブルが発生しないことが一番ですが、何も起きなければほとんど仕事がないこともあり、その間、何もすることがなくて辛い、と感じる方は多いようです。

    見つかればトラブルの原因ともなるので、勤務中は原則、スマートフォンなどを使用して暇を潰すことも許されません。業務時間は睡魔との闘いになることもあるようです。

    施設警備員として夜勤で働くポイントや注意点は?

    休憩時間でも必ず休めるとは限らない

    もしトラブルが発生した場合には、即対処することが求められるのが施設警備員です。
    そのため、業務中は「いつでもすぐ対応しなければならない」という緊張感から、休憩中や仮眠中でも気が休まらないこともあるそうです。

    仮眠時間が給与に含まれるかは会社によって違う

    仮眠時間帯は給与に含まれる場合もありますが、休憩時間として業務時間外としている会社もあります。そのあたりはきちんと求人サイトの内容や面接で確認しておきましょう。

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    信頼できる求人媒体で求人を探そう

    残業が多くないか、夜勤手当がしっかり支給されているか、など気になることは多いですよね。警備業の求人はニーズも多いですが、きちんと信頼できる求人媒体で求人を探しましょう。

    ハローワークであれば、自分の希望する求人をアドバイザーも交えて探すことができる他、紹介状があれば面接までスムーズにいくこともできます。より自分の望みにあった求人を探したい、これからの働き方を専門家に相談したいという方は、ぜひハローワークを使用してみてください。

    マイナビミドルシニアでは、警備員の求人を多数取り扱っております。マイナビミドルシニアはその名の通りミドルシニア(40代~)向けの求人サイトとなっており、自分のライフスタイルに合わせた仕事を検索することができます。

    また、「地道な作業にも黙々と打ち込める」「段取りよく作業を進められる」など、あなたの所持するスキルに合わせた求人検索もできます。ぜひマイナビミドルシニアを活用して、ピッタリの求人を検索してみてください。

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    不安であれば大手の警備会社で働く

    安心して働きたい方はもちろんのこと、年収アップを目指す方や長く働き続けたい方はぜひ大手警備会社の求人に応募してみることをオススメします。

    CMなどの知名度は勿論のこと、東証一部上場している、年数が長いなどを確認し、就職する会社を選択してみましょう。
    有名どころでいえば、綜合警備保障(ALSOK)、セコム、アール・エス・シー、セントラル警備保障、イオンディライトなど。それぞれ会社ごとの特色もあるので、ぜひ一度検索して自分にぴったりの会社を探してみてください。

    正社員になる

    バイトと比較すれば、正社員の方が月々の給料が安定するのはもちろん、賞与ももらうことができ、有給などの福利厚生も充実しています。

    フルタイムで仕事を探している方は、正社員採用の求人を探してみるのがベストでしょう。
    フルタイムが難しい、という方でも前述したような大手の警備会社の求人に応募する方が、より安心して働くことができるでしょう。

    まとめ

    夜勤勤務には当然のことながら、メリットとデメリットが存在します。ぜひ自分がメリットと思う部分とデメリットと思う部分を天秤にかけ、あなたにピッタリの求人を見つけてもらえたらと思います。

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