シルバー人材センターの仕組みとは?どうやって利用するの?

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シルバー人材センターの仕組みとは?どうやって利用するの?

シルバー人材センターの存在はご存じかと思いますが、具体的な活動内容について知っている人は少ないのでは? 70万人以上の高齢者が利用している、シルバー世代の就業支援を行っているこの組織。今回は、同センターで得られる仕事の内容や平均月収、利用方法など、詳しくご紹介します!

この記事の目次

    シルバー人材センターとは?

    シルバー人材センターの始まり

    シルバー人材センターの設立は大変古く、1975年にさかのぼります。当時、日本は徐々に高齢化が進行しており、「定年退職後も仕事を続けたい」と希望するシルバー世代が増加する傾向にありました。

    そのような中、全国に先駆けて東京都内に設立されたのが、「高齢者事業団」という組織。これが、シルバー人材センターのはじまりです。「高齢者が知識や経験、能力を生かしながら社会参加し、生きがいを得ていく」という考えが共感を呼び、全国に組織が広がっていきました。

    1980年には国の補助金制度が創設され、2年後の82年、社団法人全国シルバー人材センター協議会(現・公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会<全シ協>)が発足しました。

    その後、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高齢法)が公布され、幾度かの改正を繰り返しながら、「就業範囲の拡大」や「就業時間の要件緩和」などの措置が執られています。

    シルバー人材センターの設置場所と目的

    シルバー人材センターは、都道府県知事の指定を受けた公益法人です。原則として市区町村ごとに設置され、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき、各センターが独立して事業を運営しています。

    「自主・自立、共働・共助」の理念を掲げ、「高齢者が仕事を通じて生きがいを得ること」と、事業を通じて「地域社会の活性化に貢献していくこと」を大きな目的としています。

    シルバー人材センターの事業と仕組みとは?

    シルバー人材センター_仕組み.jpg

    では、シルバー人材センターは具体的にどのような事業を展開しているのでしょうか。

    シルバー人材センターは、登録した高齢者に仕事を提供しています。何歳から登録できるかというと、「原則として60歳以上」という年齢制限があります。

    求人サイトを活用する場合、「求職者がさまざまな企業や組織の求人情報を見て、希望する求人に応募し、採用に至る」という流れになりますが、シルバー人材センターはこのような仕組みと大きく異なります。

    まず、シルバー人材センターが一般家庭や事業所、官公庁から「臨時的かつ短期的またはその他の軽易な業務」を請け負います。そして、希望する会員に業務を提供します。

    登録した高齢者は、シルバー人材センターからから請負または委任の形で仕事を引き受け、働いた内容によって収入(配分金)を得る、という仕組みで成り立っています。

    シルバー人材センターで得られる仕事と収入は?

    シルバー人材センターで請け負う仕事の種類

    シルバー人材センター_仕事内容.jpg

    60歳以上の高齢者を対象としているため、シルバー人材センターを通じて得られる仕事は「シルバー世代の能力を活用できるもの」に限定されています。

    具体的な仕事の内容は、事務や販売、翻訳・通訳、草刈りや草取りなど多岐にわたります。主な仕事の内容を表にしましたが、センターごとに内容が異なるためご注意ください。

    シルバー人材センターで得られる平均的な収入

    シルバー人材センター_金額.jpg

    シルバー人材センターで仕事を請け負った場合、気になるのが収入です。「依頼に応じて、給料が違うの?」「料金体系はどうなっているの?」など、気になっている方も多いと思いますが、月に得られる収入は、全国平均で月8~10日就業した場合、月額3~5万円ほど。前述の仕事の内容と同様に、得られる収入もまたセンターごとに差があるので、ご注意ください。

    シルバー人材センターはどうやって利用するの?

    まずは会員登録を行おう!

    シルバー人材センターを利用したい人は、まずは自宅近くのシルバー人材センターへ行って、入会の手続きをする必要があります。入会の条件は以下の通りです。

    ・原則60歳以上の健康で働く意欲のある方
    ・シルバー人材センターの趣旨に賛同していただいた方
    ・入会説明を受け、入会申込書を提出した方(理事会の入会承認が必要)
    ・定められた会費を納入していただける方

    上の条件を見て「会費を納めるの?」と疑問に思った方もいるのでは?そうなんです、シルバー人材センターに入会するには会費が必要なのです。

    会費の額はセンターによって異なりますが、年間600円から3,000円程度のようです。

    請負または委任の形式で仕事を引き受ける

    入会後、請負または委任の形式で仕事を引き受けます。「臨時的かつ短期的又はその他の軽易な業務」と定義づけられているため、それぞれの仕事は日数などに制限があります。
    ※職業紹介により発注者に雇用されるケースもあります。この場合は、雇用先から就業時間に応じた賃金が直接支払われます。

    シルバー人材センター_時間目安.jpg

    また、シルバー人材センターでは、会員に公平な就業機会を提供します。そのため、通常は会員がローテーションにより就業します。

    引き受けた仕事を完遂・遂行後、その仕事内容に応じて収入(配分金)を得ます。

    年金受給者は確定申告が必要

    シルバー世代の中には、年金を受け取っている人もいることと思います。年金受給者がシルバー人材センターで働いたら、年金はどうなるのでしょうか?

    答えは「年金を受け取ることができる」です。ただし、シルバー人材センターで得た収入は雑所得となるので、確定申告が必要です。

    まだまだある! シルバー人材センターの活用法

    これまで、シルバー人材センターの事業についてご紹介してきましたが、仕事以外にも、さまざまな支援を行っています。

    たとえば講習の実施。未経験の仕事や経験の浅い仕事でも、講習を受講してスキルを身につけ、チャレンジすることができます。

    ボランティアやサークル活動に参加する

    シルバー人材センターは、ボランティアやサークル活動の機会も提供しています。地域のニーズに応じたもので、仕事と同様に、「社会への参加を通じて、高齢者が生きがいを感じられるように」との考えから行っているものです。

    その内容は、「着物着付け教室」や「庭木の手入れ」「出張包丁研ぎ」「ごみゼロデー清掃ボランティア」「通学路安全パトロール」「保育園ボランティア」「パソコン教室」など多種多様です。

    下記のサイトからエリアごとのボランティア情報を検索できるので、興味ある方はぜひ、ご参考下さい。
    センターでのボランティア活動

    いつまでも、生きがいをもって健康に暮らしていくために。

    2018年3月末現在、全国にシルバー人材センターは1,293団体あります。会員数は71万4,000人で、60歳以上の高齢者人口の約2%を占めています。入会動機はさまざまですが、「生きがい、社会参加」「健康維持・増進」を理由に挙げている方が多い傾向にあります。

    また、就業により「経済的に助かる」「仲間づくりができる」などのメリットもあります。

    家に閉じこもって鬱々とした生活を送るよりも、年を重ねても社会に参加し、さまざまな人と出会い、関わりながら、生きる喜びを感じていたいですよね。そのための一つの手段として、ぜひ、シルバー人材センターの活用を検討してはいかがでしょうか。

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