子育てしながらフルタイムで働くことは可能? 仕事と子育てを上手く両立させるコツ
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- 公開日:2018年6月 5日
「子育て中もフルタイムで働きたいけど、無理だよね」と嘆いている皆さん。ちょっと待って! 諦めるのはまだ早いですよ。周囲のサポートを徹底的に活用して、「効率と手抜きの合わせ技」を習得すれば、フルタイムのワーママだって両立可能。仕事と育児を賢く両立するための方法をお教えします!
この記事の目次
子育て世帯を応援する国の制度が、改正を繰り返しながらさらに充実!
共働き世帯が増えた背景には、子育てを応援する国の制度があった!
妻が家庭を守り、夫が生活費を稼ぐ――かつての日本はこのような家族構成がスタンダードであり、専業主婦世帯が多くの割合を占めていました。しかし最近は共働き世帯が増加。その理由の一つに、共働き世帯を応援する国の制度があります。
労働者が仕事と育児などを両立できるよう法的な整備が進み、1992年に育児休業法(現・育児・介護休業法)が施行。その後も改正が進み、育児休業や短時間勤務、時間外労働の制限・深夜業の制限、子の看護休暇など、育児支援に関するさまざまな規程が定められました。このような法的整備を背景に、共働き家庭が増えていったのです。
そして、平成29年10月の法改正により、さらに内容が充実。保育所に入れないなどの理由がある場合、子が2歳まで育児休業を取得できるようになりました。また、企業が従業員やその配偶者の妊娠・出産などを知った場合、父親の育児参加を促す「パパ・ママ育休プラス」など両立支援の制度を本人に知らせるよう明記されています。
それでも共働き世帯が両立を諦めてしまいそうになる理由は?
柔軟に子育て支援の制度を活用できるか
フルタイム勤務を希望している場合は、このような制度を上手に活用することが大切です。子育て中、どのような支援を受けられるのか。まずは子育て支援に関する会社の制度をよく調べ、十分に理解した上で、どのタイミングでどの制度を利用すべきかを検討すること。そして、人事担当者と十分に話し合い、状況に応じて柔軟に対応してもらうことが、フルタイム勤務の方が仕事と子育てを両立させるための大きなポイントとなります。
夫婦で家事を平等に分担できるか
逆に、フルタイムからパートやアルバイトなどの短時間勤務に切り替えた場合は、どうでしょうか。フルタイムよりも勤務時間が短くなるとはいえ、新しい仕事を覚え、職場の環境に慣れるまでには一定の時間がかかります。
勤務日数や時間などの労働条件を優先して選んだ場合は、「やりたい仕事に就けていない」というストレスも生まれるかもしれません。また、「パート勤務になったら、次の仕事を見つけづらくなってしまうのでは」という不安を感じる方もいることでしょう。
また、パートやアルバイトの場合、夫よりも自由になる時間が多くなるため、その分、家事の負担が大きくなる傾向にあります。せっかく短時間勤務にしても、結局、「仕事と育児と家事でいっぱいいっぱい」という状況になってしまいがちです。
両親のサポートは期待できるか
会社の支援もあるし、夫も協力的。それでもカバーできないと思ったら、両親に協力を仰ぐという手もあります。――夫と妻、どちらかの実家が近くにある場合、保育園の送り迎えや食事の支度、子どもの寝かしつけなど、両親や義理両親のサポートが得られるケースもあるでしょう。しかし、両親が遠方に住んでいる場合や、体力的に両親の支援が期待できない場合もあるため、サポートが受けられるのは一定の方に限られるかもしれません。
保育園・幼稚園、小学校――フルタイムで家事&子育てしているママさんのタイムスケジュールを紹介!
保育園・幼稚園の子を持つママのタイムスケジュール例
では、フルタイムで働いているワーママは、どのように時間をやりくりしているのでしょうか。そこで、子どもの世代別にスケジュール例をご紹介します。まずは、保育園・幼稚園のお子さんを持つママのスケジュールから。
6:50 起床。朝食の支度と夕食の下準備を一気に済ませる。
7:30 朝食。
8:10 夫出勤(子どもの送りは夫担当)。おもちゃなど部屋をサッと片付ける。
8:45 身支度、出勤。
9:30 仕事
17:00 退社。子どもをお迎え。
18:00 帰宅。夕食の支度
18:30 夕食
19:15 子どもが遊んでいる間に洗濯。
19:50 夫が帰宅。すぐにお風呂の準備。
20:00 お風呂(夫担当)。部屋の片付け。
21:00 子どもの寝かしつけ(夫は乾燥機にかけていた洗濯物をたたむ)
22:00過ぎ 入浴、翌日準備。その後はテレビを観たりと、ゆっくり過ごす
24:00 就寝
朝食の支度と夕食の下準備を一度に済ませてしまったり、子どもを遊ばせつつ洗濯をしたりと、上手に時間をやりくりしているのがわかると思います。子のお風呂や洗濯など、夫が家事・育児に協力してくれていますが、それでも常にやることがあって、慌ただしく毎日が過ぎていきます。「子どもを寝かしつけているうちに、そのまま寝てしまう」なんてこともよくあります。
小学生の子を持つママのタイムスケジュール例
次に小学生の子どもを持つママのタイムスケジュール例をご紹介します。
6:00 起床。朝食の支度。
7:00 朝食。
7:30 子どもが登校後、夕食の準備、身支度。
8:15 夫と一緒に出勤。
9:30 仕事
17:30 退社。
18:00 帰宅。夕食のしたく。
18:15 子どもが学童保育から帰宅。
19:00 子どもと一緒に夕食
19:30 夫帰宅。夫の食事。子どもをお風呂へ。
20:30 夫が子どもの宿題を見ている間に、洗濯。
21:30 子どもが就寝。
22:00過ぎ 入浴、翌日準備。自由時間。
24:00 就寝
小学生に上がると、身支度など子どもが自分でできることが増え、育児がかなり楽になります。朝の慌ただしさも徐々に減り、夫と時間を合わせて一緒に出勤するなどのゆとりができています。また、このケースでは、学童保育を利用しています。学童保育で宿題を済ませてきますが、子どもとのコミュニケーションも兼ねて、夫が帰宅後に宿題を見る時間をつくっています。
子どもが保育園や幼稚園に通っていた頃に「つらい」「しんどい」と感じていた育児や家事が、「少し楽になってきたかも」と笑顔を浮かべる余裕が出てくるのが、この頃です。
フルタイムで仕事をしながら子育てをするメリット・デメリット
フルタイムのメリット①――経済的な余裕ができる
ここで、フルタイムで働くメリットを整理してみましょう。
第一のメリットは、なんと言っても「経済的な余裕」ができること。産休・育休から復職した後も、フルタイム勤務であれば産休前と同じ満額の給与がもらえます。
フルタイムのメリット②――気分転換になって、ストレス軽減!
仕事が育児の「気分転換」になっているから、ストレスはほとんどない! そんな風に感じている人は多いようです。確かに仕事と育児の両立は大変ですが、仕事と育児の両方を頑張っているからこそ、「人生そのものが充実している」という実感があるようです。
フルタイムのデメリット①――とにかく時間がない!
デメリットとして一番に挙げられるのは、「時間がないこと」です。わずかな時間でも「ムダ」をなくして、何とか子どもと向き合う時間をひねり出しているのが現状。朝の最も忙しい時間に子どもがむずがり、「間に合わない~」と大慌て。何とかなだめて保育園に連れていったりと、フルタイム勤務は毎日が大忙しです。
フルタイムのデメリット②――育児や家事に時間が割けない!
フルタイムよりも時間にゆとりがあるパート・アルバイト勤務に比べると、一つひとつの家事や育児に十分な時間を割くことができません。そのため、「手抜きになってしまっているのでは?」と自分の家事や育児に自信をもてなくなってしまう人もいます。
朝の身支度から就寝前のお片付けまで――フルタイムのワーキングマザーが仕事と子育てを両立させる4つのルール
ルールその①――予定を詰め込まない
フルタイムで勤務するメリット・デメリットを理解したら、次に、フルタイムのワーママが仕事と子育てを両立するための方法について考えてみましょう。
常に意識してほしいのは、タイムスケジュールを組むときに予定を詰め込みすぎないこと。「忙しいから」とあれもこれも全部一気に済ませてしまおうとすると、返って非効率的です。無理のないスケジュールを組んで、何か起こったときに対応できる「時間のゆとり」を作っておきましょう。
ルールその②――周りのサポートをフル活用する
「保育ママ」や「ファミリーサポート」など、地域で利用できるサポートを徹底活用しましょう。どのようなサービスがあるのかを事前に調べておき、万が一の事態に備えておけば不安もなくなり、安心して仕事に取り組むことができます。
ルールその③――家事は効率化と手抜きの合わせ技で
育児だけでなく、家事支援のサービスも上手に活用しましょう。家事代行サービスがその一例で、お掃除やお料理などを時間単位で代行してくれます。
また、最近は「時短」を謳う家電も増えています。ロボット掃除機や食器洗い機、洗濯乾燥機、さらには具材を入れスイッチを入れるだけで調理できる「ほったらかし家電」まで、上手に採り入れれば家事にかける時間を一気に短縮できます。
ネットスーパーを利用して、日々の買い物を効率化する方法もあります。即日配達してくれるネットスーパーもあるので、雨の日や疲れた日に利用するのも賢い方法です。効率化と手抜きの合わせ技で、家事にかける時間を徹底的に短縮しましょう。
ルールその④――役割分担を明確にする
家事も育児も家族で取り組むもの。特にフルタイムで働いているワーキングマザーの場合、夫のフォローが不可欠です。気がつくと妻の負担ばかり増えてしまい、「協力してくれると言っていたのに、結局は私ばかり......」と夫への不満が募ってしまわないように、家事や育児の役割分担を明確にしておきましょう。
まとめ:限られた時間だからこそ、どう過ごすかで「密度」が変わる
一日は24時間――時間は誰に対しても平等に訪れます。誰だって、「限られた時間の中で、より良く生きていきたい」と思うもの。「あれができない」「これができない」とできないことばかり嘆いていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいます。「フルタイムのワーママは時間がないのだから」と割り切って、「この環境の中で何ができるか」を考え、実現できる方法を見つけ出しましょう。
時間は平等ですが、どのように活用するかで「時間の密度」が変わります。忙しい中、苦労して作り出した「子どもと過ごす時間」は、きっと、あなたにとっても、お子さんにとっても、かけがえのない思い出となることでしょう。
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