履歴書の学歴欄の書き方を総復習!中退・留年・休学はどのように書く?

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履歴書の学歴欄の書き方を総復習!中退・留年・休学はどのように書く?

転職活動で必須の書類である履歴書。学歴欄の正しい書き方ができていますか。若い人向けの内容はネットでは多いけれど、なかなか中高年向けのものは見当たらない。どこから記入すれば良いの?退学、留年は記載しないといけないの?など、学歴欄の書き方に関する疑問と回答を総まとめにして見ていきます。

この記事の目次

    履歴書の学歴はどこから記載するか?

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    学歴は、最終学歴の1つ前から書くスタイルが一般的です。大学や短大を出た人なら高等学校卒業、高卒で働き始めた人なら中学校卒業から書きましょう。具体的には「学歴・職歴」とある欄の1行目の中央に「学歴」と書き、最終学歴の1つ前、最終学歴と順番に並べていきます。

    学校名を略すことはできないので、正式名称を使いましょう。在学中や卒業後に学校名が変わっている場合、入学時の正式名称を記載し、現在の名称は括弧書きで添えてください。たとえば「◯◯大学◯◯学部◯◯学科 入学(現××大学)」といった書き方です。卒業のところにも同じように記載、省略はできません。

    学校名は間違いがないように確認しても、入学年度や卒業年度でうっかりミスが生じるケースもあります。指折り確認するだけでは計算違いが不安になるので、卒業年早見表を活用すると便利です。
    卒業年早見表

    なお、市販の履歴書を使用する場合、印字されている記載日付の欄が和暦になっていれば、和暦記載に統一しましょう。西暦・和暦のどちらでも問題ありませんが、混在することのないように気をつけましょう。学歴だけでなく職歴、資格欄も同様の注意が必要です。

    中退の場合はどのように書く?

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    中退、留年や休学など学歴のブランクについては、どのように記載すれば良いのでしょうか。4つのケースを取り上げて、書き方や考え方の基本を見ていきます。

    退学の場合

    正式に学歴として認められるのは、卒業している場合のみ。そのため、大学を中途退学している場合、最終学歴は高等学校となります。

    しかし、不自然な空白期間があると面接官の不信感をあおるリスクがあるため、予防線として「◯◯大学◯◯学部◯◯学科 中途退学」として記載することが多いです。経済的理由など、やむを得ない事情から退学にいたった状況ならば、理由も一緒に書き添えましょう。

    留年の場合

    1~2年程度の留年であれば、特別触れる必要はありません。入学、卒業年度を見れば、面接官も察してくれます。何度も留年を繰り返していたわけでないなら、結果を左右するほどのマイナスポイントにはなりません。

    休学の場合

    入学と卒業の間に理由と一緒に記載します。「○年次に実家の手伝いで1年休学」など、休学にいたった事情も一緒に書きましょう。理由を書かない場合、稀に面接で質問されることがありますので、記載しておくほうが無難です。

    浪人の場合

    1~2年程度だったら、記載しなくても問題ないとされています。予備校は学歴ではないため、記載対象になりません。浪人経験をネガティブに考えるより「設定した目標からぶれず、達成に向けて努力したエピソード」ととらえることもできます。考え方次第ではポジティブな伝え方ができることを意識して、浪人を指摘された場面に備えましょう。

    大学の内容はどこまで書く?

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    学部名や学科目まで、省略しないで記載しましょう。大学名を間違える人はいなくても、学部名や学科目の正式名称が曖昧になってしまうケースはあります。ミドルシニア層の場合は、卒業してから時間が経っていることもあって、記憶違いをしている可能性も否めません。不安だったら、卒業証書を見返して名称を確認します。旧漢字の「大學」「大学」も間違えやすいポイントなので、一緒に確認しておきましょう。

    認知度の高い大学を卒業した人は、名称間違いを指摘される確率も高くなるため、とくに注意が必要です。偶然、面接官が同じ大学、学科だった状況で間違えに気付けば、「重要な書類に、誤った記載をする人」と、ネガティブなイメージもつくおそれも。細かなところで減点されないよう、細かな確認をして準備しましょう。

    卒業論文のテーマについては、募集職種に関係してアピール材料になる場合は記載しても良いとされます。例えば、福祉・介護業界に応募する際、前職は関連の無い業界であっても、社会保障に関する卒論を書いた実績を記載しておけば、この業界にかつてから興味を抱いていた、というアピールに繋がる場合があります。
    記載する場合は、面接で聞かれても問題ないよう、内容を改めて整理しておきましょう。

    大学院まで進んだ場合は?

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    大学院といっても、修士課程と博士課程が分かれています。どこまで進んだのかわかるように、きっちり分けて記載しましょう。修士課程でも博士課程でも「卒業」ではなく「修了」を使います。

    修士課程を修了した人

    「○○大学大学院○○学研究科○○学専攻修士課程入学」
    「○○大学大学院○○学研究科○○学専攻修士課程修了」


    博士課程を修了した人

    「○○大学大学院○○学研究科○○学専攻博士課程入学」
    「○○大学大学院○○学研究科○○学専攻博士課程修了」

    修了することなく中退した場合の扱いは、一般的な学歴の書き方と同様です。「修了」ではなく「中途退学」と記載し、理由を考えておきましょう。博士号の取得を断念して社会に出た場合は「博士課程単位取得退学」としてください。「単位取得満期退学」という書き方も同じ意味です。


    社会人になってから大学院に進んだ場合

    職歴の前に記載します。時系列が前後するようにも感じますが「学歴→職歴→学歴」と分ける必要はありません。就職後に再び勉強を始めた経験を上手にアピールできれば、選考に有利に働く強い要素となります。大学院進学を考え始めた理由と学んだ知識、仕事に対して期待される良い影響など、ひと通りを整理しておきましょう。


    中高年採用の場合、メインで見られるのはもちろん「学歴」ではなく、「職歴」の部分です。「学生時代は遠い昔なので、忘れてしまった」という方も多いでしょう。しかし、自身のアピールに繋がる情報であれば、記載しておかない手はありません。採用担当が同じ研究室の出身だった、なんてことも起こり得る話です。

    正しい記載の仕方で、簡潔に学歴部分を盛り込み、応募職種との関連性を盛り込むことができれば、好印象に繋がる期待は高いです。ケアレスミスに気をつけて、正しい記載を心がけましょう。

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