40代・主婦の再就職!社会復帰に必要な準備とポイント
- キャリアを考える
- 公開日:2018年4月 4日
かつてはフルタイムで活躍していた時期はあれど、結婚・出産や介護を機に退職した女性達。家族と一緒に過ごす時間は充実していても、子どもの独立や介護が一段落した機会に「このままで良いのか」と考え始めることも多いのでは。40代から再就職を目指す女性を応援すべく、社会復帰にあたって考えておきたい事前準備と、家族への伝え方はどのようにすべきでしょうか。
この記事の目次
女性の40代からの再就職は難しい?
結婚や出産を機に仕事を離れた女性でも、40代あたりを目安に「もう1回、働きたい」と考え始める方が多いようです。それでも二の足を踏んでしまう背景には「ブランクが長い自分を受け入れてもらえるのか」「体力・気力の衰えがあって、フルタイムの仕事は難しい」などの不安心理が見られます。
ブランク明けの再就職を不安に感じる気持ちは理解できますが、40代の女性を受け入れる社会的な基盤は以前に較べて整いつつある時代です。少子・高齢化を受けて人材不足が深刻化しつつある中、幅広い層を採用しようとする取り組みが広がっています。きちんと準備をしたうえで無理なく働ける仕事を探せば、社会の一員として輝く未来も開かれるはず。40代からの生き方をより良いものにするために進めていきたい再就職に向けた下準備を見ていきます。
家族との話し合いで働き方のイメージを共有
再就職したいと考えるようになったら、まずは子どもや夫、場合によっては両親まで交えて「どんな働き方だったら、家族が幸せになれるか」を話し合います。家庭ごとに話し合いの内容や進め方は異なってくるのが当然ですが、円満に話しを進めるテクニックとして、自分より先に家族の希望を聞く方法はおすすめです。
50歳、60歳、またはもっと遠い未来など、ステージごとに理想とする家族の生き方、イメージを聞き、未来年表のようにまとめてみましょう。話を進める中で「両親との同居をするためにバリアフリー改修をしたい」「夫が55歳を過ぎたら仕事をセーブする予定なので、土日は夫婦で過ごしたい」など、働き方のヒントになるような条件が出てくるはずです。
自宅のリフォーム、旅行など先立つ資金が必要な問題については、自分が社会復帰することによって、実現をサポートできます。働き始めるとはいっても、家族の希望をないがしろにするような仕事探しはNGです。それぞれの希望をいったんは受け止めたうえで「では、自分はどんな働き方だったら良いのか」と考えていくと、独りよがりになりません。
家族の意見を一通り聞いたところで「美容業界で働く夢に改めて挑戦したい」「子育て経験を活かして、保育の仕事をやってみたい」など、自分の想いを伝えましょう。「働くことによって一定の収入を得られるので、家族の希望の実現にも近づく」「子どものためにも、若々しく自分に自信を持った女性でありたい」など家族に対するメリットを伝えると、共感を得やすくなります。
あらかじめ働き方のイメージを共有しておけば、再就職した途端に家庭がうまく回らなくなることもありません。家族の協力が得られれば、安定して長く働くことが現実的になってきます。1日だけでは話し合いがまとまらないことも多いので、ゆっくり向き合う時間を確保しましょう。
経験・キャリアを活かした再就職を考えてみよう
再就職する主婦を対象にした求人には、飲食、介護、保育、調理関係など、主婦としての経験を活かせる仕事が目立ちます。家庭で培った経験が活きる環境なら、社会人経験がない、もしくは短い状態からの仕事探しもスムーズです。
もともとオフィスの中で働く仕事をしてきた女性なら、一般企業の経理・営業アシスタントといった事務職を検討するのも良いでしょう。ブランク明けの再就職ということで最新の業界知識を補っていく必要はありますが、全くの未経験から始めるよりは、理想と現実のギャップは少なくなります。
ターゲットとする業種・職種が決まったら、ブランク期間の過ごし方に関するエピソードを棚卸ししておくと役立ちます。「PTA活動を行ってきた」「地域のボランティアに参加した」「介護に向けて高齢者の食事や健康に関する勉強をした」など、仕事に活かせる長所やスキルに関連づけて話ができると良いでしょう。
単に「PTA活動を行った」というだけではなく「役員として、考えが異なる保護者同士の調整役を担っていた」「どちらの意見も聞いて、折衷案を出すように工夫した」など、どんな場面でどのように動いたかをわかりやすくまとめていくとより有効です。
オフィスワークでも時短勤務や派遣社員で無理なく働く選択肢もある
いきなりフルタイムの仕事を始めると、心身の負担が大きいケースもあります。そういった場合は、時短勤務や働く日数を限定した派遣社員としてのキャリアを考えることで、無理のない社会復帰が可能かもしれません。最近では、厚生労働省主体で柔軟な働き方を実現する仕組み作りが進んでいます。家庭の事情を抱えた女性も社会で活躍できるようになりつつある今だからこそ、実現できるキャリアもあるはずです。
企画・マーケティングやプログラマー、英文経理といった専門知識を持つ人材なら、一般的な派遣社員やアルバイトより高い時給を設定している会社もあります。一定期間のブランクがあっても募集対象とされるケースはありますから、転職支援サービスや派遣会社に登録し、自身のキャリアが活かせる求人を探してもらうと良いでしょう。
まとめ
働ける時間が限られていることを負い目に感じる必要はなく、限られた時間でも会社に貢献できると前向きにとらえたら、発想も変わってきます。家庭も仕事も犠牲にしないで、自分らしく生きる方法を考えてみましょう。40代といっても気持ちが若い女性が増えていて、可能性は広がっています。家庭だけの世界で終わらず、広く社会に貢献する将来を目指してみましょう。