「セカンドキャリア発見フェア」をきっかけに就職!求職者の気持ちが分かる採用担当者に|株式会社マイスター60
- 100年時代のライフデザイン
- 公開日:2024年9月11日
今回は、株式会社マイスター60で人財開発部長を務めていらっしゃる、江口和哉(えぐち かずや)さんにお越しいただきました。江口さんは2023年6月開催「セカンドキャリア発見フェア」への参加をきっかけに、出展企業であった株式会社マイスター60へ入社されました。本日は、江口さんにセカンドキャリアや、働くことについてお伺いします。
この記事の目次
履歴書の書き方を学ぶところから、セカンドキャリアがスタート!
――これまでのキャリアについて教えていただけますか?
私は大学を卒業してずっとICTの企業で営業をしていました。転職歴がなく、60歳で定年を迎えてからも再雇用でまた同じ会社で働いていたんです。
そうして62歳になったときに、65歳以降の自分の人生をどう描こうかと考え始めましてね。同じ会社で、ずっと仕事を続けるイメージが湧かなかったんです。それで、違うことを始めてみようと思い立ちました。
最初はゴルフ三昧や夫婦で旅行して悠々自適の生活を送るのもいいかなと思いましたが、やはり人生100年時代なので他の職に挑戦してみたいなと思ったんです。ですが、転職の経験がない私は履歴書の書き方すらわからない状況でした。
――その後はどのように活動されたんでしょうか?
色々悩んだ結果、まずは資格を取ろうと考えました。キャリアコンサルタントの資格を目指しておよそ半年間、学校に通ったんですよ。その間にも様々な本を読んだり、セミナーやウェブで情報を集めたりしていました。
そんな折、つり革広告でマイナビミドルシニアの『セカンドキャリア発見フェア』というイベントがあるのを知って「面白そうだな」と。
これまではそういったイベントに行ったことがなかったんですが、東銀座で開催するというので、近くにオムライスのおいしい店があることを思い出しました。そのお店に行くことを口実にして、イベントにも足を延ばして参加してみようと思いました。
実は、イベントに参加する前にもいくつかのサイトにエントリーしてみましたが、履歴書を送ってもレスポンスがない企業や求人サイトが結構多いことに気付き、がっかりしたんです。いつになったら就職できるのだろうと、焦りも感じました。
『セカンドキャリア発見フェア』での出逢いが就職につながった
――実際に『セカンドキャリア発見フェア』に参加されてみていかがでしたか?
一言で言うとワクワクする場でした。様々な企業のブースがあり、自分の知らない業種が沢山あるんだと気づかされました。60歳過ぎても働ける場があるのが嬉しいと感じましたし、そこで初めて知った仕事に興味を持ちました。
イベントの参加は、一社でキャリアを重ねてきた私にとって、キャリアを見つめ直すことが新鮮で、目から鱗が落ちる思いでした。セミナー講演も興味深く、やはり就職するためには、様々な方向から情報を収集することが大切だと感じました。
その中でも、マイスター60はシニアに特化した人材サービス会社だと詳しく知ることができました。セカンドキャリアや就職情報を得る重要性、さらには会社概要などを熱く語ってくれたのが現在の上司でした。
――イベントのブース訪問後から、採用までの経緯を教えてください。
マイスター60の講演を聞いた後、ブースで担当の方と話す機会がありました。その中で一番印象に残ったのが「年齢は背番号。人生に定年なし」という会社で掲げている理念です。それが非常に心に刺さりました。
確かに60歳過ぎても65歳になっても人生は続くわけですし、今や人生100年と言われている時代です。だから、「人生に定年なし」という言葉そのものが自分にとってまさしく「これだ!」と思える衝撃的なものとなりました。
キャリアコンサルタントの資格を持っていたので、担当の方に資格を活かせる仕事があるか聞いてみました。しかし、ちょうどその当時は該当する仕事がなく...それでも、私に丁寧に寄り添って相談に乗ってくれているなぁと感じたんですよね。
最後に登録カードを書きました。その時に、記念品の〈ボールペン〉をもらったんです。そうして帰宅してからも、このマイスター60と印字されているボールペンを使っていると、マイスター60のことがだんだんと気になってきました。
その後、何度か面接を重ねるうちにご縁をいただきまして、2023年10月1日付けで入社に至りました。イベントが6月にあったので僅か4か月ほどで会社の仲間になることができました。
このご縁を繋いでくれた〈ボールペン〉は今でも大切に持ち歩いていて、自分にとってはお守り代わりです。当時、話を聞いてくださった担当の方と今一緒に仕事をしているんですからね。人生は何があるかわからないなと、ご縁って本当に不思議なものですよ。
その担当の方が親身にアドバイスしてくれたことが、この会社に入社したいと思ったきっかけの一つです。それに「年齢は背番号。人生に定年なし」という言葉が大いに刺さったことも、入社の決め手になりました。
キャリアコンサルタントとして、現在の仕事へ活かすべく日々奔走
――現在のお仕事についてお伺いします。主な業務内容を教えていただけますか?
元々、キャリアコンサルタントの資格を使った仕事をしたいという想いがありました。自分自身が60歳を過ぎてからキャリアで悩んだことが沢山あったので、悩んでいる方のお力になりたいなと思ったんです。
そして、現在はキャリアコンサルタントの資格も活かせる、人財開発部に従事しています。仕事に就いて間もないですが、これからあらゆる側面で求職者の役に立ちたいと考えていますので、このような機会をくれた会社にも感謝しています。
具体的には、マイスター60に応募してくる方にお会いして、いろいろな悩みやご希望を聴き、新規の仕事をご紹介しています。キャリアコンサルタントとしてはスタートラインに立ったばかりですが、多くのシニア求職者に寄り添っていきたいなと意気込んでいますよ。
――ご相談に来る方はどのような悩みを抱えている方が多いのでしょうか?
明確にこれをやりたいという人もいるんですけど、何をやったらいいか分からないという人も多いということが分かりました。2年前の自分と一緒なんですよね。そういう方に寄り添って、新しい方向性を見つけていただけるようなアドバイスやアシストが出来ればと日々試行錯誤しています。
実はこういうお仕事どうですか、とお話をした方が「やります!」と手を挙げてくれて、来週から仕事をはじめてくださるんですよ。私にとってすごくエキサイティングな瞬間でした。その方にとっても企業様にとっても、良いご縁になればと思っています。
求職者からも採用側からも、両サイドから見える景色
――実際に、2024年7月の『セカンドキャリア発見フェア』は江口さんが採用担当として参加されたと思います。ご自身が採用の立場になってみて、ご心境の変化や発見などがあれば教えてください。
今回立場が変わり、企業側になって参加し、その体験自体が非常に面白かったですね。
求職者の皆さんの中には「何をやっていいか分からないけど、金を稼がないといけない」と相談に来られる方もいれば、「明確にこういう目的で仕事したいんで求人ありますか」と尋ねてくる方もいて。
本当に相談内容は千差万別です。そんな皆さんのお話を聴く時間が、自分にとっては非常に有意義です。まさに、2年前の自分が今、ここにいるといった感覚です。相談内容も「わかる、わかる!」と以前の自分の悩みを聞いているようで。
弊社のブースに来ていただいて、私と会話していただいた方は10名以上で、1人あたり5~10分ほどお話しましたが、その時間が大切なんです。自分が実体験しているから、手に取るようにこの時間の貴重さがわかるんです。短い時間ではありますが、来てくださった方にキャリアアドバイザーとして"傾聴する姿勢"を大切にしながらお話を聴きました。
こういうとき、何か具体的なアドバイスを伝えないといけないと思われる方もいるかもしれませんが、キャリアコンサルタントで学んだのは"傾聴力"なんです。我を出さずにその方の立場に寄り添って話をお聴きしていく―。それが本当に大切なんですよね。
お聴きしてみるとその方自身も気付かなかった新たなご自分を発見されたり、出会われたりする方もいますからね。そんな場を僅かな時間ではありますが提供したいと思いました。
――セカンドキャリアをはじめ、働き方に悩んでいる方がたくさんいると思います。ミドルシニアマガジンの読者の皆さんもまた、セカンドキャリアに悩んでいる方が少なくありません。その方々へのメッセージをお願いします。
キャリアコンサルタントの勉強で学んだことの一つに「まずは自分を知ることが大切」というものがあります。ご自身を知るためのお手伝いをするのが、実はキャリアコンサルタントの仕事だったりするんですよ。
will(やりたいこと)とcan(できること)とmust(やらなくてはならないこと)、この3つを整理できれば、自分の新しい姿やすべき仕事が見えてくるということを学びました。何をやったらいいか分からない方には、特にこうした観点でキャリアの棚卸しをやっていただくように働きかけています。
ご自身のことがわかってくると、何が楽しい仕事なのか、逆にやりたくないことは何なのかといったことをはじめとして、豊かな人生を歩むための要素が見えてくるんですよね。
誰でも不安は抱えている。少しでも力になれる存在でありたい
――これまでのキャリアに自信がなく、セカンドキャリアに不安を抱えている方も多くいらっしゃいますが、どう思われますか?
そういった方にも楽しく仕事をやっていただきたいなと思います。そのための受け皿として我々がいると思っています。これからは性別に関係なく、年齢にも怖気づくことなく、社会に進出していく時代と思いますし。
やはり、まずは不安が多い方には自分を知るためにキャリアの棚卸しや、ご自身を知ることから始めてみて頭の中を整理してくださいと提案しています。
――シニアの求職者へ、特に伝えたいことはありますか?
人生100年ですので、男性も女性も楽しい人生、豊かな人生を死ぬまで送っていただきたいと思います。仕事をすることだけが全てじゃないんですけど、仕事をすることで生きがいに繋がるなら、ぜひ長くやっていただきたいです。
そのためにお手伝いできる会社がマイスター60だと思いますので、何かあればご相談いただければと思います。他社と弊社が大きく異なる点は、手前みそではありますが求職者一人一人と向き合い、親身になるところです。
もちろん、求職者と求人がマッチングできない場合もありますが、求職者の「仕事がしたい」という想いに応えるために、寄り添ってお話を聴き、その上でこの求人はいかがですか?と、ご紹介できる会社なんです。
弊社は社員がみんなシニアで、求職者の方の気持ちがわかるから、同じ目線でアドバイスや面談ができるんです。求職者の立場を自分のことのようにわかる社員から仕事を紹介するのと、そうじゃないのとでは大きく異なると感じます。そういったところが弊社をご利用くださる求職者の方には支持されていると思いますね。
人との繋がりは自分の力になります。私もキャリアコンサルタントの資格を取るために勉強して、学校に通ったことでたくさん友達ができました。その友人たちともいまだに連絡を取り合い、こんな仕事があるよとか、セカンドキャリアについてもいろいろ情報交換し合っています。
年齢を重ねてからの出会いって大変貴重だと思いますし、ましてや人生100年時代を生き抜くためにはこうしたご縁って大切だなと感じています。今後もそういう付き合いを広げていきたいなと思っています。
そして、求職者の皆さんにとってマイスター60がそういったご縁を繋ぐ存在であればいいなと思っていますので、是非お問い合わせください。
まとめ
江口さんがお守りだとおっしゃるボールペンを拝見しながら、傾聴力の大切さを学びました。そして、就職イベント『セカンドキャリア発見フェア』をきっかけに、まさにセカンドキャリアを歩み始めた江口さん。求職者から、今回のイベントでは採用担当者となっている点を踏まえても、人生は何があるかわからない、だから面白いなと感じる取材となりました。