交通誘導員の噂を解明!トイレに行けない?稼げない?
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- 公開日:2023年12月15日
- 最終更新日:2024年4月17日
街のいたるところで見かける交通誘導員。「交通誘導員ってトイレに行けないって本当?」「交通誘導員に向いている人って、どんな人?」と、詳しく知らないという方も多くいらっしゃることでしょう。今回は、交通誘導の気になるあれこれを解説します。
この記事の目次
交通誘導員とは
まず交通誘導員とは、どのような仕事をするのか確認してみましょう。詳しい業務内容や、交通整理との違いについてご紹介します。
交通誘導員の業務内容
道路や工事現場・商業施設といった場所で、車の誘導により安全を確保することが交通誘導員の仕事です。
道路
「一部区間の道路全体を通行止めする場合」と、「片側通行の場合」の2種類があります。どちらのパターンでも通行止め区間への車の侵入を防ぎ、渋滞を発生させないように誘導を行います。
工事現場
工事車両の出入りを誘導し、さらに歩行者の安全守る必要があります。
商業施設
商業施設では歩行者の安全確保と、駐車場内の誘導が主な業務です。
交通誘導員として働けない人
以下の欠格事由に当てはまっている場合は、交通誘導員として働くことができません。
・18歳未満の者
・成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ないもの
・禁固以上の刑、又は警備業法違反罰金刑での執行を終わる等して5年を経過しない者
・最近5年間に、営業停止命令違反、又は警備業務に関して重大な不正行為で「警備業の要件に関する規則」(昭和58年国家公安委員会規則。以下「要件規則」という。)で定めるものをした者。
・集団的に、又は常習的に暴力的不正行為等で要件規則を定めるものを行うおそれがある者
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に基づく再発防止命令又は中止命令を受けた者で3年を経過しないもの
・アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
・心身の障害により警備業務を適正に行うことができない者として国家公安委員会規則で定めるもの
参考:警備業法の概要
さらに、交通誘導員として働くには講習受講が義務づけられています。研修期間や時期などが定められており、正社員のみでなく、アルバイトでも必ず受講が必要です。
交通誘導と交通整理の違い
交通誘導と交通整理の違いは、法的な拘束力があるかどうかです。交通整理とは道路交通法の「警察官などの交通規制」に定められた行為であり、信号機が機能しない、信号機に従うべきではない場合に実施されます。
交通整理員は、警察官や警察職員である交通巡視員が対象です。交通誘導員は一般の警備員であり、民間の警備会社に所属しています。企業などの依頼により、交通誘導員が車両を誘導しますが、法的な拘束力はありません。
交通誘導員と警備員の違い
交通誘導員と警備員は、業務内容が異なります。警備員とは警備業法の定義に該当する、警備業務を実際に行う者を指します。交通誘導員は警備業の中の1つであり、第2号に該当する業務です。また、2号警備業務は細かく分けると、交通誘導警備と雑踏警備の2つになります。
【Q&A】交通誘導員の気になるウワサ!きつい、ブラックって本当?
交通誘導員の気になるウワサについて、Q&A形式で確認してみましょう。
Q.交通誘導員の仕事はやっぱりきつい?
A.交通誘導員の仕事がきついと感じるかどうかは、会社によって変わってきます。業界離職率は60%であるのに対し、企業によっては16.6%という低い離職率の会社も存在します。交通誘導の求人を探す際は、給与や勤務地などの条件面だけでなく、企業の情報もチェックしましょう。
Q.トイレに行けないって本当?
A.現場の状況などによっては、トイレにすぐに行けない場合があります。工事現場では仮設トイレが設置されていることも多いですが、近くにトイレがない場合は移動が必要です。場合によっては、作業車で連れて行ってもらえることも。
Q.事故に巻き込まれる危険性もある?
A.道路上で仕事をする以上、デスクワークの人と比較すると事故に巻き込まれる可能性が高いのは確実です。作業車両との接触、規制範囲内に車が侵入する可能性もあります。事故に巻き込まれないためには、装備品を必ず身につけ、運転手からよく見える位置に立って安全な距離を保ちましょう。
Q.交通誘導員は給料が低い?
A.交通誘導員の平均年収は令和3年で307万円、令和4年で311万円です。しかし会社や地域によって異なるため、東京都などの都心部ではより高い金額をもらえるでしょう。また、資格の有無や、雇用形態によっても給料は変動します。 参考:ジョブタグ
Q.交通誘導員の仕事は女性には無理?
A.交通誘導員の仕事は、女性でもできる仕事です。勤務地はさまざまであり、女性ならではの気遣いや対応力を求められる現場も多くあります。女性が交通誘導を行っていると、困ったときに声をかけやすい、安心感を与えられるといったメリットもあり重宝されるでしょう。
Q.ちゃんと熱中症対策はされている?
A.交通誘導員は1日中外で働くため、熱中症の対策が必要です。熱中症の対策は、会社によってさまざまな方法でされているでしょう。水分や塩分の補給はもちろん、冷感グッズが支給されることも。万全の状態で働くため、どのような対策が実施されているか不安な方は事前に確認しましょう。
交通誘導員として働くメリットもたくさん!
年齢や性別、経験を問わず働ける、給料の受け取り方が柔軟である交通誘導員はメリットがたくさんあります。
ミドルシニア世代も活躍できる
交通誘導員は年齢の縛りが厳しくないため、中高年でも活躍できる仕事です。業務の中では通行人への配慮などが求められるため、社会経験が長いミドル世代ならではのスキルを活かせるでしょう。
生活スタイルに合わせて働ける
交通誘導員の仕事は、雇用形態に応じてさまざまな働き方が可能です。パート・アルバイトはもちろん、正社員や契約社員での募集もあります。さらに、日勤のみ・夜勤のみといった勤務時間を限った働き方も選べるでしょう。
実際に週1日〜可、平日のみ、直行直帰ができるといった案件も多くあります。自身の生活スタイルに合った働き方を希望する場合でも、雇用形態などの条件から仕事を探すことができます。
日払い・週払いなどに対応している
企業によっては一般的な月ごとの支払いのみでなく、日払い・週払いに対応している場合があります。急な出費でお金が必要な場合は、日払いや週払いに対応しているか企業に確認してみましょう。
交通誘導員のやりがい
メリットのほかにも、交通誘導員として働くやりがいもご紹介します。
交通の安全に寄与していることを実感できる
交通誘導員のやりがいは、交通安全に寄与しているという実感を持てる点です。交通誘導は未然に事故を防止し、通行者や工事現場に関わる人の安全を守ることに貢献できる仕事です。自身の存在が交通事故の防止につながっていることは、大きなやりがいとるでしょう。
多くの人から感謝される
上述している通り、交通誘導の仕事は事故を未然に防ぐ目的があります。そのため、多くの人から感謝される仕事ともいえるでしょう。通行人の方や、現場の方から労いの言葉をもらう機会もあります。直接感謝をもらえる瞬間は、やりがいへとつながります。
新鮮な気持ちで働ける
交通誘導の仕事は案件によって現場が変わるため、新鮮な気持ちで働けるでしょう。常に新たな環境や、新たな気持ちで働きたい人には魅力的でしょう。日々違う環境の中で自分の仕事を進めていきたい方には、おすすめの仕事のひとつです。
交通誘導員に向いている人・向いていない人
交通誘導の仕事に興味はあるが、自身に向いているか気になる方もいるでしょう。ここからは、交通誘導の仕事に向いている人、向いていない人の特徴をご紹介します。
向いている人:忍耐力や集中力に自信のある人
交通誘導の仕事は、忍耐力や集中力を求められます。交通量が少ない現場では、時間の経過が長く感じられるようなことも。しかし、油断をしていると事故につながる可能性がある仕事です。どのような環境でも周囲に目を配り、忍耐強く仕事のできる人が向いているでしょう。
向いている人:責任感・判断力がある人
交通量の多い現場では車両の流れを理解し、状況に応じた判断をしないと渋滞や事故につながります。的確に状況を判断できる能力や、正確な指示行える責任感が重要です。
向いていない人:規則を遵守できない人
自身はもちろん、通行人や現場の人の安全を守る仕事であるため、規則の遵守が重要です。そのため、規則が遵守できない人には向かないでしょう。警備会社は業務内容や、社員の行動を公安に提出する場合もあり、警察との結びつきもあります。安全を守る仕事であると常に自覚を持てる人でなければ、仕事は継続できません。
向いていない人:体力に自信がない人
現場にもよりますが、天気や気候に関係なく対応する立ち仕事です。そのため、長時間の立ちっぱなしに耐えるための一定の体力は求められます。体力に自信がない人は、あらかじめ勤務地などを確認しましょう。
交通誘導員の賢い仕事の見つけ方
長く交通誘導員として働くには、自分に合った仕事を見つける必要があります。やりがいを持って働くために、どのような基準や方法で仕事を探すのが良いかを解説します。
パート・アルバイトから挑戦する
交通誘導の仕事は未経験や資格がなくても始めることができ、アルバイトからでも働けます。どのような仕事内容なのか、現場の様子はどのような雰囲気か、適正を知りたいという場合はパート・アルバイトを検討してみましょう。
条件に特化した求人サイトを利用する
求人サイトからは全国の仕事を探すことができるため、自身の住んでいる地域でより条件にマッチした仕事を見つけられる可能性があります。ミドルシニア世代の場合は、中高年に特化した求人サイトを活用してみましょう。マイナビミドルシニアでも、多くの交通誘導をはじめとする警備の求人を掲載しています。
まとめ
交通誘導員の仕事は、現場や通行人など周囲の安全を守る仕事です。現場によってはトイレに行きにくい、きついと感じる場合もあるでしょう。しかし、未経験・無資格でも働くことができ、ミドルシニア世代も活躍している仕事です。
研修が定められているため、知識を身につけた状態で安心して仕事を始められます。アルバイトの求人数も多いため、専門の求人サイトを利用するとより自身の条件にマッチした場所で働けるでしょう。