これからは、総人口独立時代⁉
- 独立・起業
- 公開日:2022年5月25日
何か新たなチャレンジをしてみたいけど、具体的に何をやったら良いか分からない……。そんな方におすすめしたいことの一つが、自分で独立開業をしてみることです。そして今、独立をするシニア層が増えていることを皆さんはご存じでしょうか。
この記事の目次
シニア層の起業が増えている?
働き方改革で、さまざまな働き方が注目されるようになってきました。
年金支給の開始年齢が60歳から65歳に引き上げられたことや、改正高年齢者雇用安定法が施行されたことは皆さんの記憶にも新しいでしょう。
そんな中、多様な業種において活躍するシニア世代の起業家の方が増えています。しかし、すべてのシニア世代が事業に成功しているわけではありません。
シニアが起業して成功するためには、あらゆるリスクも知った上で独立をする必要があります。
老後の資金を狙った悪質な詐欺なども出てきていますので、シニアで独立をしようと計画している場合は、自分自身がしっかりしていなくてはならないのです。
では、シニア層が独立をする上で大切にしなくてはならないポイントはどこにあるのでしょうか。
経験を活かす
シニア起業を成功させるには、未経験の業種で始めるよりもこれまでに経験してきたことを活かせる仕事で独立するのがおすすめです。
未経験の業種で起業した場合は、時間をかけて経験を積みながら経営ノウハウを身につけなくてはいけません。
開業してからは経営面がどうなるかもわかりませんし、ノウハウが全くないまま起業すれば、事業に失敗するリスクも十分に考えられます。
ビジネスになるかを熟考する
シニア起業では、金銭面よりもやりがいを重視して起業する人も多くいます。
しかし、利益を出さなければ経営を続けることはできません。若手と比べると、銀行などで借入を行うことは難しいことも理解しておく必要があるでしょう。
そこで、起業する業務内容がビジネスとして成立しているのかをしっかりと見極めることが大切になります。
また、起業する上でそのビジネスにどのようなニーズがあるのかをきちんと調べておく必要もあります。
さらに、開業地域の立地環境や顧客層がどれくらいいるのかなど、予め起業のリスク回避も行っておきましょう。
リスクを抑える
起業する上でリスクはあるものです。どんな事業であっても必ず成功するということはありません。ただし、リスクを最小限に抑えることはできます。
老後の資金として貯めてきたお金で起業したのはいいけれど、事業を失敗してしまい、財産を失ってしまったという方もいらっしゃいます。
大きな挑戦をすることも大切ですが、ご自身がどこまでのレベル感で起業を行いたいかをきちんと把握しておきましょう。
初期費用がかからず、在庫を抱えない事業は失敗しても大きな痛手を負わずに済みますので、そういった事業を目指すのも一つの手でしょう。
シニアでの起業のメリットは?
シニア層が独立し、起業する上でのメリットはどのような点なのでしょうか。
資金面
起業するためには資金面の確保が重要になります。
若手の起業家よりもシニア層の方が有利に働くのが資金面です。
若手だとどうしても借入などを行い、事業資金にしなくてはなりませんが、これまで社会で働いてきたシニア層にはある程度、金銭的に余裕があります。
資金面での余裕は心の安定にも繋がりますから、起業する上で大切なポイントとなってくるでしょう。
人脈を活用できる
シニア世代ではこれまで築いてきた人脈が生きる場面が多くなってきます。
幅広い人脈があれば、新しい顧客や案件などを獲得するチャンスにも恵まれます。
このように、シニア層にはこれまでの人脈を最大限に活かすことで、経営の成功に繋げていきやすいのです。
経験とスキルがある
シニア世代になると、これまでの経験や時間をかけて積み重ねてきたスキルがあることでしょう。
異業種で起業する場合であっても、長年のキャリアで積み重ねたスキルは、経営者としての大きな強みになります。
定年がない
会社員では年齢の壁があり、好きな歳まで働けません。
しかし、起業をすれば年齢に捉われることなく仕事に打ち込むことができます。
また、自分のペースで仕事に取り組むことができるのも大きなメリットです。
デメリットはどのような点?
デメリットはどのようなところにあるのでしょうか。
健康面の不安
シニアの起業では、若手と比べるとどうしても健康面が不安になります。
気力はあるのに、実際に起業してみたら疲労から体を壊してしまった、という話はよく聞かれるものです。
会社員のように毎月定期的な収入が見込めないことも不安に拍車をかけ、健康を害する要素の一つになります。
シニア起業では健康管理も大切な要素と考え、日頃からきちんとした運動や食事、そして無理をしないということも、経営を続けていくためには必要だと言えます。
謙虚になれない
シニア層が起業するにあたって、これまでの経験があるからと自信を持つことはいいことではありますが、それ故に頭が固くなってしまっていることも。
起業はいわば、スタート地点に立って新たなキャリアを積み重ねていくことです。
ですので、わからないことは素直にわからないと言える謙虚さがなくては、起業家として成功をする遠回りになってしまいます。
怪しい勧誘に注意
資金面に余裕のあるシニア起業家を狙った詐欺や犯罪も増えてきていると言います。
セミナーと称して怪しい商品を買わされるなどの被害も出ていますので、新たな人脈を作るときや、近づいてくるおいしい話などには注意するようにしてください。
シニアという特性が生きる独立!
シニアが起業するからこそ、優遇される制度があることを知っておきましょう。
起業に対してはもともと様々な助成金や支援金などがありますが、シニア起業向けの資金支援が増えてきています。
厚生労働省や中小企業庁などが提供するシニア起業向けの助成金や支援金を活用することで、独立への背中を押してもらえます。
例えば、【女性、若者/シニア起業家支援資金】は、55歳以上のシニア世代も利用することができます。
融資であるため返済は必要ですが、特別優遇の低い金利かつ、融資限度額が7,200万円までとより多くの資金調達ができます。
参考:「新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)/ 女性、若者/シニア起業家支援資金」日本政策金融公庫
まとめ
シニアになれば、何かを始めることは億劫になってしまうかもしれません。
しかし、シニア層の起業は制度も充実しています。
多くのシニア層が今、セカンドライフを充実させたいと起業を視野にいれて動き始めているのです。