開業までの流れを知る! ~飲食店編~

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開業までの流れを知る! ~飲食店編~

独立の中でも、人気があるのが飲食店の開業です。ただし、はじめての開業ともなれば「何から手を付けていいの?」「どんな流れなの?」と、疑問や不安も多いはず。本日は、飲食店における開業についてご紹介します。

この記事の目次

    飲食店の開業は何から始めればいいのか

    飲食店の開業は、オープンまでにあらゆることを考えなくてはなりません。

    また、開業が夢だった方にとっては「どんな店にしようかな」、「なるべく多くのお客さんに来てもらいたい」などといった様々な楽しみも膨らんでいることでしょう。

    しかし、特に飲食店経営未経験者の場合は、オープンまでに山のようなスケジュールがあったり、準備の段階で予期せぬトラブルが起こってしまったりと、大変なことも多いといえます。

    店舗を開業するには、資金の調達や、公的機関への届け出、物件探しや外装、内装にいたるまで様々な準備が必要になってきます。

    そのように苦労して店をオープンさせても、数年で廃業してしまうケースは少なくありません。

    その一つの原因として、準備がしっかりできていないことがあげられます。
    そうならないためにも、まずはどのようなことから始めればいいのか開業までの流れを掴むことが大切です。

    飲食店オープンまでに必要な準備

    業態にもよりますが、店をオープンするおよそ1年前から開業の準備を始める方が多いといいます。
    時系列を追って、やるべきことを見ていきましょう。

    ≪12か月前≫ コンセプトを考える

    「どんな飲食店にするか」を考えることです。
    カフェをやりたい、といったように業態で考えるのではなく、パンケーキを目玉商品としたカフェで、コーヒーは焙煎にこだわった他の店にはないフレーバーにする、などと詳細に考えることが必要です。

    コンセプトとは、そのお店に行きたいと思わせる、魅力となる部分です。
    このコンセプト次第で、事業が成功するかどうかが決まるといわれています。

    ≪10ヶ月前≫ 損益シミュレーションシートを作成する

    これから始めるお店はどれくらいの客単価や客数が見込めるのか、1か月でどれだけ売り上げ、またどのくらいの利益が出せるのかを予め計算するために損益シミュレーションシートを作っておきましょう。

    また、その売上に応じて物件の家賃はいくらに抑えなければならないのか、などの予測を立てておきます。

    ≪8ヶ月前≫ 物件探し開始

    自分が住む住宅を探すより、店舗の物件を探すのは大変骨の折れる作業です。
    例えば、立地が理想通りだとしても、予算オーバーしてしまうなど、物件探しは非常に難しいといえます。

    飲食店が潰れてしまう大きな要因の一つが、「家賃比率が高すぎる」ということもあり、まずは予想される売り上げの1割以内に家賃を抑えるようにすることが重要です。

    ≪6ヶ月前≫ 物件契約・資金調達

    理想の物件が決まったら契約をします。しかし、ここで問題になるのが資金面の問題です。

    物件の契約には想像以上にお金がかかるので資金調達も並行に行うようにしましょう。
    店舗を開業する際に、必要な資金を集める方法は主に以下の3つです。

    ・自己資金
    ・親族や友人から集める
    ・日本政策金融公庫からの融資

    「あれ、銀行などの金融機関は?」と思わる方もいるかもしれません。しかし、はじめての開業では民間の金融機関から借り入れるのは少しハードルが高いと言われています。
    銀行側は実績やある程度の自己資金を鑑みて融資を決めるからです。

    さらに、補助金・助成金を利用するのも一つの手ですが、事業計画を作り込み、融資を申請するための創業計画書の作成が必要になってきますのでプロの力が必要になってくることも。
    まずは無理のない範囲で資金調達をしていきましょう。

    また、融資がおりるまで物件は「仮契約」として抑えることができますので、本契約までに資金調達の目安を立てることが大切です。

    ≪3ヵ月前≫ 店舗内装や外装工事

    物件が決まったら必要に合わせて外装や内装の工事を行います。
    ここで契約した物件が居抜き物件でしたら工事費用は節約できるでしょう。

    ≪2ヵ月前≫ メニュー開発

    お店で提供するメニューを開発し、メニュー名や金額を決定します。
    ここで近くに競合店がある場合、その店と差別化できるメニューの開発を行いましょう。

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    ≪1ヵ月前≫ 各種機関への届け出や申請

    ・税務署へ「開業届」を提出 ※午前0時から朝方まで酒類を提供する飲食店などの場合、開業後でも〇
    ・保健所へ食品営業の許可申請を行い、「営業許可証」をもらいます
    ・警察署へ「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を提出

    そして、このあたりで求人募集やスタッフの採用活動を行い、採用後はオープンに向けて研修などをスタートさせておきます。

    ≪2週間前≫ 宣伝活動

    オープンに向けて、Web・雑誌・チラシ・DMなどでお店の告知を行います。
    最近ではSNSを使用したお金をかけない販促活動も主流になっています。

    ≪オープン≫

    こうしてオープンを迎えます。
    オープン日は混むことも予想されるので、近所への挨拶回りも開店前に済ませておくとトラブルも未然に防げます。

    参入しやすいが、生き残りが厳しい飲食店経営

    飲食事業は、参入障壁の低いビジネスである一方、開業3年で約7割が廃業、10年後も営業している店はおよそ1割といわれるほど、廃業率も高いのが実情です。

    飲食店が廃業しやすい理由の一つに、市場規模が小さくなってきていることが考えられています。

    現在では飲食店の店舗数は需要よりも供給が大幅に上回っているといわれ、コンビニや、宅配事業、通販なども飲食店の競合として台頭してきています。
    つまり、生き残りがとても難しい業界だと言わざるを得ないのです。

    さらに、この度の新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店は非常に厳しい状況に立たされています。廃業した店も少なくなく、売り上げも格段に落ちているといいます。

    それでも地元に愛され、SNSで話題になるお店が後を絶たないのもまた、事実です。
    そこにあるのは消費者に向けた妥協なきこだわりや、食を通して世の中に貢献したいという想いかもしれません。

    そんな気概を持ったお店が"繁盛店"になっていくのかもしれませんね。

    データ元:
    「公益財団法人 食の安全・安心財団 統計資料」
    「JF外食産業市場動向調査  一般社団法人日本フードサービス協会」

    まとめ

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    どんなことでも始めるより続けることが大変です。
    消費者が選ぶ選択肢が多くなった現代で、飲食店も生き残っていくのは簡単なことではありません。

    しかし、開業までの準備を着実に進め、自身の店を持つという夢をみるのも、限られた人生の賢いチョイスの一つかもしれません。

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