定年後の趣味に、人に教えるという選択肢を

  • ちょっと得する知識
定年後の趣味に、人に教えるという選択肢を

仕事を懸命にやってきてふと気づいてみれば、定年後のセカンドライフがもうすぐそこに……。これまで働いていた時間をいきなり自由に使えるといっても、実際にはどのように過ごせばいいのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回は定年後に「人に教える」という時間の使い方があることをお伝えしていきたいと思います。

この記事の目次

    定年後の時間の向き合い方とは?

    人生100年時代が現実のものとなった、昨今。
    私たちは毎日多くの時間を学校や会社で過ごしてきました。

    そして、この生活は仕事をリタイアするまでおよそ60年近く続きます。
    日常のほとんどの時間を仕事のために使わざるを得ない状況では、ゆっくり自分のために使える時間も少なかったのにも関わらず、定年後は時間が余るほどできてしまうのです。

    仕事を生きがいにしていた人にとっては、仕事のない生活がストレスになってしまうことにもなりかねません。
    地域の行事に参加したり、地域福祉に取り組んだりなど、ご自身で新しい生きがいを見つけられる人はいいのですが、仕事がなくなったことによって人間関係が希薄になってしまう人も少なくないのが実情です。

    それまでは仕事がストレスだと感じていても、意外にそれが生きがいになっていたということも珍しいことではないのです。
    また、働かなくなったことで身体の衰えを感じることも多くなります。それがきっかけで病気になってしまい、病気になってしまったことで介護が必要になることも......。

    そうならないためにも、定年後の時間を充実したものにするためには、生活パターンが大きく変化することをきちんと知った上で、セカンドライフの過ごし方を準備しておく必要があるのです。

    定年後は、どのような過ごし方があるのか?

    定年後に趣味がない場合は、誰かと会う機会が減ってしまい、行動範囲が狭くなりがちで体力もそれに伴い落ちてしまうという悪循環が起こりがちです。

    【ソニー生命保険株式会社「シニアの生活意識調査2020」シニアの楽しみ】によれば、全国のシニア(50歳~79歳)の男女を対象に現在の楽しみを聞いたところ、「旅行」(43.4%)が最も高く、次いで、「テレビ/ドラマ」(34.6%)、「読書」(29.2%)、「グルメ」(28.7%)、「健康」(26.6%)となったといいます。

    これを見れば、アンケートを行った人の約半数が旅行を楽しみにしていることがわかります。しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延からもわかるように、旅行に出かけられないという事態が起こらないとも限りません。

    そんなとき、楽しみにしていることが「旅行」だとしたらどうでしょうか。家に閉じこもり、旅行に行けないことへのフラストレーションを抱えてしまうことにもなりかねません。

    どのような状況においても、楽しめるものや打ち込める何かがセカンドライフの選択肢にあればいいとは思いませんか?

    ※データ元:ソニー生命保険株式会社「シニアの生活意識調査2020」

    pixta_67166423_M.jpg

    現代だからこそ「人に教える」という選択肢を!

    一人でいると過ぎていく時間も退屈に感じてしまいますが、ご友人がいたらどうでしょう。
    カフェでお茶をしながら話しているだけでも時間は過ぎていくのを早いと感じた経験はありませんか?

    「でも......周りにそんな気の置けない友人なんていないのよね」と、友人たちのライフスタイルと自身の生活リズムが異なるために、気軽にお茶に誘えるご友人がいない方も多いと言います。
    しかも、学生時代は難しくなかった友人作りも、ひとたび大人になると何だか面倒で大変な気がしますよね。

    そこで、老後の有り余った時間を使ってSNSやデジタルメディアなどを活用してみてはいかがでしょうか。
    オンライン上では気兼ねなく、好きな時に誰かとコミュニケーションを取ることができます。

    デジタルという言葉が付くと、ついつい若者のものと思われがちですが、最近では社会人の学びを主軸としたオンライン教育プラット
    フォームの開設や、日本語を学びたい外国人のためにシニアを対象にした日本語でのおしゃべりを楽しんでもらおうというアプリなども登場しています。

    「人に教える」ということは知識や知見を持った人でなくてはなりません。
    その観点でいえば、幅広く様々な経験をしてきたシニアの方々は「教える人」にはうってつけの存在です。

    趣味にしていた釣りをYouTubeのチャンネルにしたり、料理が得意な方はオンラインの料理教室などを開いたりすることもできます。
    自分の得意や好きなことを教えることで誰かの役に立つのだとしたらなんだかワクワクしませんか。

    他者の役に立っているという「貢献感」は幸福を感じ、生きる力になるというデータもあるほどです。

    ただでさえ孤独を感じてしまいやすい老後なのにも関わらず、現在はコロナ禍で外にも気軽に出られなくなりました。
    周りとのコミュニケーションを取る上でもこういったソーシャルメディアを活用するのも一つの手ではないでしょうか。

    また、せっかく人に教えるのであれば、老後になる前に資格や検定などに挑戦して何かのプロになっておけば、すぐに「先生」として活躍することができます。

    まとめ

    定年退職後の生活は誰しも元気で活動的なものにしたいですよね。
    そのような生活を送るためには、セカンドライフの過ごし方を日頃から考えておくのが大切です。

    定年後に時間を持て余さないためにも、「人に教える」という誰かの役に立つ趣味を持つことは、充実したセカンドライフを送るヒントなのかもしれません。

    マイナビミドルシニアに会員登録 マイナビミドルシニアに会員登録

    関連記事

    日本語教師の記事一覧はコチラ

    記事をシェアする

    • Twitter
    • Facebook
    • Line

    あなたへのオススメ記事

    定年後、どのように生活する?子どもの扶養に入るメリットと働き方について

    定年後、どのように生活する?子どもの扶養に入るメリットと働き方について

    「年金だけでは金銭面で不安…」と感じるミドルシニアの方も多いのではないでしょうか。そんなときに考えたいのが“子どもの扶養に入る”という選択肢。今回は、年金をもらいながら子どもの扶養に入ることはできるのか?扶養に入りながら働くことはできるのか?といった疑問や、扶養に入るメリットやデメリット、扶養に入るための手続き方法を解説します。

    • ちょっと得する知識
    • 2023年4月 3日
    住宅ローンの繰り上げ返済の最適なタイミングは?メリット・デメリットまで徹底解説!

    住宅ローンの繰り上げ返済の最適なタイミングは?メリット・デメリットまで徹底解説!

    マイホームを購入する際には、住宅ローンを組む人がほとんどでしょう。今回は、そんな住宅ローンの「繰り上げ返済」という方法について最適なタイミングや、メリット・デメリットなどを中心に解説していきます。

    • ちょっと得する知識
    • 2023年3月27日
    【2020年・2022年の法改正をそれぞれ解説】扶養の条件や収入基準は?変更ポイントまで詳しく紹介

    【2020年・2022年の法改正をそれぞれ解説】扶養の条件や収入基準は?変更ポイントまで詳しく紹介

    扶養とセットでよく聞くのが「106万円の壁」「150万円の壁」といった“〇〇の壁”という言葉。その金額以上で働くと損するというイメージは持っていても、どういう制度が関わっているのか、分かりづらいところがありますよね。そこで今回は、扶養控除とは何か?という基本的なところから、仕組み、改正されたポイントなどもお伝えしていきます。

    • ちょっと得する知識
    • 2023年3月 7日
    扶養控除等申告書って?書き方や提出するメリットを解説

    扶養控除等申告書って?書き方や提出するメリットを解説

    年に一度だけ勤務先から提出を求められる扶養控除等申告書。なんとなくは理解しているけど、提出する目的やメリット、時期など、詳しいことは知らないという方も少なくありません。そこで今回は、書き方や間違えてしまった時の修正方法についても合わせて解説していきます。

    • ちょっと得する知識
    • 2023年2月20日
    【働き方が変わる!】扶養控除・扶養内で働くためのルールを解説

    【働き方が変わる!】扶養控除・扶養内で働くためのルールを解説

    パートで働く主婦や主夫の方は、扶養内で働きたいと考える人も多くいるのではないでしょうか。しかし、扶養のいわゆる「年収○○万円の壁」など、非常にわかりにくい部分もあります。今回は、扶養控除・扶養内で働く上での年収の壁や扶養内で働くメリット、扶養内を超えた場合のデメリットなどを中心に解説していきます。

    • ちょっと得する知識
    • 2023年2月 8日
    還付申告とは?対象者や手続き方法、確定申告との違いを解説

    還付申告とは?対象者や手続き方法、確定申告との違いを解説

    納め過ぎた所得税の還付を受けるための手続き、「還付申告」をご存じでしょうか?言葉は知っているけど、自分が対象なのか、どうやって手続きするのかがわからない方も多いはず。今回は、還付申告の意味や対象者、手続き方法と合わせて、確定申告・年末調整との違いも解説します。

    • ちょっと得する知識
    • 2023年2月 1日

    おすすめ・シリーズ記事

    人気記事ランキング

    おすすめの求人はこちら

    活躍中の年代から探す
    雇用形態から探す
    募集条件から探す
    働き方から探す
    福利厚生から探す
    職種から探す
    マイナビミドルシニアに会員登録 マイナビミドルシニアに会員登録