パートの志望動機。採用される履歴書の書き方と例文集
- 転職・退職ノウハウ
- 公開日:2018年10月11日
履歴書の志望動機欄は、企業が応募者の意欲や応募企業への関心度の高さなどを見極め、企業にマッチする人材かの判断材料となる大切な項目です。自分のスキルを伝えつつ、好感度を上げる志望動機の書き方ポイントをしっかり抑えて、「採用につながる志望動機」を目指しましょう!
この記事の目次
履歴書に志望動機を書く前に、最初に理解すべきこと
なぜ履歴書に志望動機を書くの? まずは採用者の"意図"を理解しよう。
結婚や子育てで仕事を休んでいたけれど、そろそろ働いて家計を助けたい。でも履歴書を書くのがおっくうだな。第一、志望動機に何を書けばいいの? 久しぶりに仕事を始めようと思った主婦の皆さんの中には、こんな気持ちになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも履歴書の志望動機欄は、応募者の「労働意欲」や「求める人材とマッチしているか」を確認するために問いかける項目です。面接でも改めて志望動機を質問されることが多いのですが、履歴書の場合、企業が応募者のことを最初に知るキッカケとなります。そのため、採用担当者が履歴書に書かれた志望動機を読んだときに良い印象を抱き、「一度会って話しを聞いてみたいな」と思わせるような内容にすることが大切です。
また、企業は採用活動を効率よく行いたいと考えています。なぜなら、採用活動がスムーズに進まず、二度三度と追加の募集をかけるとなると、採用にかかる手間、そして費用が膨れ上がってしまうからです。効率よく採用活動を行うためにも、企業は書類選考で応募者を絞り込んでから、面接などの選考に入ります。つまり、書類選考は採用に至るための"最初の関門"。履歴書に書く志望動機の意図を十分に理解した上で、「採用につながる志望動機」を目指すことが大切です。
もちろん、応募者にとっても志望動機を書く"メリット"があります。志望動機を通じて、働くことへの意欲を端的に伝えることができるからです。「応募先の企業に対して高い関心があり、ぜひ働きたいと思っている」ことを応募者の言葉で具体的に示すことで、応募者自身のPRもできます。採用担当者は数多くの履歴書を読んでいるので、もしも志望動機を適当に書いてしまったら、すぐに見破られてしまうでしょう。「めんどうだな」と思わずに、「企業に自分のことを知ってもらおう」と前向きに捉えて、皆さんらしい志望動機を考えてみましょう。
これはNG!? 好印象につながらない志望動機の特徴
志望動機を書くポイントを説明する前に、NGとなってしまう志望動機についてご紹介します。志望動機の内容次第では、次の選考に進めないケースもあるので、以下の点に十分に注意してください。
【本音をあからさまに書きすぎる】
求人情報を読んで、「この仕事なら楽そうだし、自分にできるかも」「仕事の内容よりも、とにかく家から近い会社がいいな」と思っても、正直にその気持ちを志望動機に盛り込むのはいただけません。なぜなら、「適当な人だな」「あまりやる気がないのかもしれないな」という印象を与えかねないからです。仕事を始めるキッカケは人それぞれですが、伝えない方が良いこともあります。企業に良い印象を抱いてもらうためにも、志望動機に書く内容は、慎重に選ぶようにしましょう。
【好きという想いだけをアピールしている】
「接客が好きなので、飲食店を経営している貴社に応募しました」「子どもの頃から貴社の商品のファンです。好きな商品に囲まれて働きたいと思いました」と、志望動機欄が「好き」という言葉だけで志望動機欄が埋まっていた場合、採用担当者はどう思うでしょうか。もちろん、「好き」という想いは大切ですが、それだけでは、志望動機としては不十分。その想いを軸に志望動機を膨らませることが大切です。たとえば接客が好きなら、数ある接客の求人の中から、なぜその会社を志望したのかを考えて、文章にまとめてみましょう。
【最初から最後まで自慢ばかり】
履歴書の志望動機欄を通じて、応募者である皆さん自身をPRできることは、前述したとおり。しかしここで注意してほしいのは、自己PRの仕方です。特にこれまでの経験や実績を盛り込む場合、終始、自分自身をアピールするような内容ばかりだと、採用担当者は不快な印象を抱くかもしれません。自己アピールを盛り込む際には、「これまで培ったこのような経験が、○○の業務のお役に立てるのでは」などと、謙虚な表現を心がけるようにしましょう。
ここをおさえれば完璧! 「採用したい」と思わせる志望動機を書くポイント
志望動機を書くポイント
では、いよいよ志望動機を書く具体的なポイントをご紹介しましょう。ポイントをしっかりおさえれば、文章を書くことが苦手な方でも、採用担当者が「採用したい」と思ってもらえるような内容にすることができます。
【ポイント1】 応募先企業のどこに惹かれたのかを書く
まずは応募先企業のどこに惹かれたのかを書きましょう。「特に惹かれたところはないし、どうしよう......」と思っている人は、求人情報や応募先企業のHPをチェック! 企業理念や事業内容、今後のビジョン、社会貢献の取り組みなど、さまざまな情報に目を通し、「いいな」と思ったことがあったら、その点を志望動機にまとめていきましょう。
【ポイント2】 具体例を盛り込みながら、自分の言葉で書く
ネットなどからそのまま引用した文章は、採用に慣れた担当者には見破られてしまいます。参考程度にとどめて、自分の言葉で志望動機を書くようにしましょう。過去の実績や経験など、具体的な表現を盛り込むと志望動機の説得力が増しますよ。
【ポイント3】 最後に推敲して、内容をブラッシュアップ
志望動機を書き上げたら、何度か読み直してみましょう。「あ、ここわかりづらいな」とか「この表現は別の言い回しにした方がいいかも」「この文章は長すぎるから、短くしよう」など、気付くことがあると思います。文章を推敲することで、読みやすく、わかりやすい文章にすることかできます。
志望動機の例文紹介
次に、志望動機の例文をご紹介します。「未経験」「ブランクあり」など、4つのパターンを用意しました。ぜひ参考にしてください。
【未経験の場合】
子の送り迎えなどで最寄り駅に立ち寄るたびに、貴店の店員の皆さまが生き生きと働く姿をお見かけしてきました。店内の雰囲気もとても温かく、お客様を大切にしている様子が伝わってきました。接客の仕事は未経験ですが、私自身、公私ともに人との関わりを大切にしてきました。ぜひ貴店で、お客様においしい料理とサービスを提供する仕事に就き、おもてなしの心を極めていけたらと願っています。
【ブランクがある場合】
前職は営業事務で、営業社員のスケジュール管理や見積書・発注書の作成、顧客対応などに携わってきました。妊娠を機にそれまで務めていた会社を退職。子が小学校に上がった頃から復職を考えるようになり、スキルアップを目指してパソコン講座を3か月間、受講しました。前職から10年間のブランクがありますが、実務に活かせるよう引き続きスキルアップに努めていきたいと考えています。
【接客業の場合】
大学卒業後、飲食店に就職。ホールの仕事に携わりながら、店長としてスタッフのシフト管理、商品の発注、売上管理、キャンペーンの企画・立案などに携わってきました。人と関わる仕事が大好きで、お客様はもちろん、スタッフが仕事を通じて成長していく姿を見ることにやりがいを感じていました。貴社を志望したのは、企業理念に掲げている「真心のサービス」に共感したからです。ぜひ貴社でこれまでの接客経験を活かして、真心のサービスを多くのお客様に提供していけたらと願っています。
【軽作業の場合】
通信販売をよく利用していたことから流通に興味を持ち、特に商品の仕分けや発送など、倉庫内での業務に携わりたいと思うようになりました。軽作業の仕事は未経験ですが、スーパーマーケットで商品の陳列などバックヤードの仕事に就いていた経験があります。非常に忙しい職場だったため、効率性を意識して業務改善にも取り組んできました。この経験を活かして、ぜひ貴社で倉庫業務に携われたらと考えております。
参考記事 志望動機の例文集
履歴書のマナーもチェックしよう!
じっくり考えて文章をまとめたし、履歴書の志望動機欄はこれで完璧! ここまで到達したら、最後に履歴書全体をチェックしましょう。
企業によっては、「手書きの履歴書」と指定するケースもありますし、中には履歴書から応募者の人となりをイメージする企業もあります。書き方次第でマナー違反になってしまうこともあるので、以下の点に注意しましょう。
【修正ペンや修正テープを使わない】
履歴書を手書きする時は、黒のボールペンか万年筆を使用すること。万が一、書き間違えてしまったら、新しい履歴書を使って書き直しましょう。間違っても、修正ペンや修正テープを使ってはいけませんよ。
【履歴書の使い回しはしない】
手書きの履歴書をコピーして使ったり、使い回しをするのはNGです。絶対にしないようにしましょう。使い回しを前提とすると、志望動機の内容がぼんやりとしたものになってしまいます。応募する企業や求人ごとに履歴書をまとめ、その企業に即した内容にするよう心がけましょう。
まとめ:最後まで、企業の視点になって考えることを忘れずに。
これまでの人生を振り返り、過去に経験した仕事で身につけたスキルについて考え、さらには応募する企業のことを理解して志望動機をまとめる。しかも、それを自分らしい言葉で表現しなければならない――。こうやって考えると、履歴書の志望動機欄を書くのは、なかなか大変ですよね。けれど、皆さんが丁寧に心を込めて書いた志望動機は、きっと採用担当者の心に響くはず。履歴書の作成も、その後に続く面接などの選考も、常に"企業の視点"になって考えれば、採用してもらえる確率がグンと高まりますよ。
関連する求人