介護休業で「介護をする」と職場復帰は難しい?!正しい制度の使い方

  • みんなの働き方
  • 2018年3月 6日
  • 介護休業で「介護をする」と職場復帰は難しい?!正しい制度の使い方

    「親の介護はまだ先」と思っている方も多い30代後半から40代。しかし、事故や怪我など思わぬタイミングで介護に直面するリスクもあります。その時に、介護に関する基礎知識、変わりつつある介護休業や支援について把握しているかが、職場復帰できるかどうかのポイントになります。いざというときのため、夫婦や家族で話し合っておきたい介護についてお伝えします。

    この記事の目次

      介護は突然やってくる。介護の原因ベスト5

      30代、40代の方だと、介護はまだまだ先と思っている方も多いかもしれません。しかし、この年代でも思わぬタイミングで当時者となる可能性は十分に考えられます。厚生労働省が行った2013年の国民生活基礎調査によると、要支援・要介護状態になった方の約半数は「脳血管疾患」「骨折・転倒」「関節疾患」など、予期せずに起きる疾患が原因です。

      順位 原因疾患 構成割合
      1位 脳血管疾患 18.5%
      2位 認知症 15.8%
      3位 高齢による衰弱 13.4%
      4位 骨折・転倒 11.8%
      5位 関節疾患 10.9%

      とくに、脳血管疾患は20%近い結果となりました。脳血管疾患とは、脳動脈に異常を来した際に起こる疾患のことで、代表的な病気が脳卒中です。高血圧や糖尿病の人、タバコやお酒の量が多い人、運動不足の人などがとくに起きやすいとされていますが、年齢を重ねるごとに脳の疾患のリスクは高まるもの。40代、50代の方でも突然症状を引き起こす可能性は十分に考えられます。

      ある日突然、家族の介護が必要になってしまった......。そんな時に利用できる制度があると知っておくだけでも、事後の対応に差が出ます。万が一の事態に備えて、会社をどのくらい休むことができるのか、休んでいる間は無収入になってしまうのかといった基礎知識を理解しておきましょう。

      介護休業とは介護に専念するための休業ではない?

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      介護休業中の過ごし方を間違えると、職場復帰後に仕事との両立が難しくなって、結局離職を選択する状況になりかねません。介護を必要としている家族を自ら支援していくのではなく、ケアマネージャーや地域包括支援センターなどと連携した仕組み作りが求められます。今後の介護の進め方について具体的な方策を明確化、仕事と家庭の両立を前提としたプランニングが必要です。

      「介護に専念する」というよりは、協力者との調整期間と考えると良いでしょう。自ら支援していくことだけが介護ではなく、介護者を預かってくれる施設、訪問による介助や生活援助といった選択肢も合わせて検討していきます。各サービスには利用条件があってきちんとした手続きを踏まないことには開始できない仕組みなので、調整期間は大切です。

      専門家のサポートを受ければ、必要なサービスについて相談しながら、どれくらいの費用がかかるのか、そのうちいくら程度は保険適用なのかなど、具体的なアドバイスをもらいながら計画を立てられるため、介護を必要としている家族の生活の質を高めてくれます。

      そのため、介護休業期間は「自身が介護する」という期間ではなく、継続可能な支援のあり方を検討する期間ととらえましょう。

      育児・介護休業法について正しい知識を持つ

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      協力者との調整をスムーズに行うためには、基本的な用語の知識が不可欠です。育児・介護休業法に関して最低限知っておきたい4つの用語の意味と活用シーンを確認しておきましょう。

      ・介護休業制度

      要介護状態の家族を介護するための休業が認められます。対象となる家族1人につき通算93日まで休業できて、3回までの分割取得も可能です。制度を利用するための手続きは、休業開始予定日の2週間前までに行うものとされています。介護が必要なことを示す書類の提出を求められるケースもあるので、指定された通りにそろえてください。

      ・介護休暇制度

      要介護状態にある家族の介護、通院サポート、事務手続きの支援などを目的として、1年につき5日まで(2人以上の介護を必要とする家族がいれば10日)の休暇を取得できる制度です。半日単位もしくは1日単位で臨時的に取得する休暇であり、長期のお休みをとる介護休業制度とは異なります。

      ・所定外労働の制限(残業の免除)

      要介護状態の家族を抱えた労働者の請求によって、所定の労働時間を超える労働を免除される仕組みです。請求できる回数に制限はありません。

      ・介護のための短時間勤務制度

      要介護状態となった家族を介護する労働者に対して、短時間勤務を認める仕組みです。始業・就業時刻の調整によって所定の労働時間を短縮したりフレックスタイム制度を導入したりする措置がとられます。

      休業中の家計の助けとなる「介護休業給付金」

      介護休業期間中は、基本的には無給ですが、家計を維持していく手段として、雇用保険から介護休業給付金が支給されます。支払われる金額は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」が目安です。1回の介護休業ごとに休み始めた日から起算して1ヶ月ごとの支給とされて、最大3回(3ヶ月)分を受け取ることができます。

      具体的な手続きは、会社経由で行います。ハローワークに、「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」「介護休業給付金支給申請書」を提出してもらうことで手続きとされるため、人事総務などの担当部署に聞いてみましょう。

      「いつか必ず介護は起きるもの」と捉え、事前に家族との話し合いを

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      どんな方でも、いつかは必ず介護をする機会が訪れます。介護が必要になった時にどうしてほしいかを親に確認すると同時に、兄弟や身近な親族との話し合っておくことも大切です。金銭的なサポートを行う役割、休暇を取得して介護を主導していく役割と具体的なところまで踏み込んだ話し合いをしておくことで、トラブルを防止できます。

      夫婦や親子で「もしも」の話をすることはタブーという認識が変わりつつあり、全員が当事者意識を持って介護に向き合う時代です。万が一のことが起こった時に慌てずに済むように、普段から話し合いの機会を作りましょう。

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