転職で給与交渉を行うのは絶対に内定後!年収UPを勝ち取る交渉術

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転職で給与交渉を行うのは絶対に内定後!年収UPを勝ち取る交渉術

転職活動で給与交渉をするならば、そのタイミングは絶対に内定獲得後です。内定通知を受け取った際にチェックしたいポイント、年収アップを勝ち取るために理解しておきたい交渉テクニックを紹介しましょう。より有利な条件で転職するためのノウハウとして活用ください。

この記事の目次

    内定が出た後こそ条件交渉のタイミング!

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    内定が出るまでは企業主導で進んでいた転職活動ですが、相手から「ぜひ来てほしい」という返事をもらった段階からは、応募者有利の状態です。転職活動の条件交渉は内定後と言われる理由もここにあります。

    理想的なのは、内定の段階で希望通りの就労条件を勝ち取っていることですが、希望の条件が確保できていなければ話し合う必要があります。内定受諾したタイミングで他社を断ることになりますから、ご自身の可能性を広げるためにも、慎重な判断が必要です。

    ここで注意したいのは、希望の伝え方です。自己主張が過ぎると「自分が有利になると手のひらを返す性格」と捉えられるおそれがあります。そのため、「面接時に希望年収を回答しているのに撤回し、内定後に高く交渉を行う」などの行為は禁物です。あくまで入社意欲は高いことを伝えつつ「この条件はこうして欲しい」と、謙虚な伝え方が重要です。

    転職先との給与交渉を内定後に行う場合、どんなステップを経るのか、具体的なイメージを持っておくと、いざその場になっても困りません。条件交渉5つのステップを理解して、理想の待遇を目指しましょう。

    こちらの記事も参考になります。
    「内定をもらったら」

    条件交渉のステップ1 労働条件の確認

    面接を何回か行った後、メールや電話、郵送などの方法で内定通知が届きます。このタイミングで労働契約期間、賃金の取り決め、休日といった各種条件が提示されるのが通常です。雇用条件通知書などしっかりとした書面で提示されると確定事項のようにも感じますが、交渉の余地を残している場合はあります。譲れない事項についてはこちらの希望を伝えて折り合いをつけていく必要がありますので、変更の可能性はあるものと捉えておくと良いでしょう。

    労働条件の通知がなされた時、求人の募集要項記載と異なる基準が適用されていることもあります。選考過程で説明を受けていた事項とも照らし合わせて、相違ないことを確認しましょう。書面に記載されている内容に目を通さずに返事をして認識違いが生じても、先方の落ち度ではなく自己責任です。内定受諾をもって記載されている条件に同意したこととなりますから、リスクヘッジを徹底しましょう。

    条件交渉のステップ2 内定保留の意思表示

    内定受諾の返事を行うのは1週間以内が望ましいと言われています。受け取ってそのまま放置するのは失礼にあたりますから、内定に対するお礼とともに「返事を待ってほしい」という意思表示をしてください。

    「家族に相談する時間がほしい」など一般的な理由を添えて伝えれば、相手の心象を害することはないでしょう。面接の場で内定をいただいたケースでも、切り抜け方は同様です。先方の意向を無下にするようで気が引けることもありますが、できる限り即答は控えてください。

    保留したことが原因で結論がくつがえされるようなら、ご縁がなかった相手とも考えられます。お互いが歩み寄る姿勢が重要ですから、ご自身の考えを明確に伝えて、話し合いのきっかけ作りに活用してください。

    条件交渉のステップ3 採用担当者との面談を取り付ける

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    保留の依頼をしてから1~2日くらい経ったタイミングで、採用担当者と改めて面談の機会をいただけないか相談します。電話口で希望条件を伝えるのではなく、アポイントを取り付けたうえで直接交渉を持ちかけるためです。伝え方としては「ご相談したいことがございまして、ご面談の機会を頂けないでしょうか」などが良いでしょう。

    労働条件で注目したいポイントとして、年収や転勤に関する制約、役職や残業の有無などがあげられます。雇用条件の中に残業に関する記載があれば、想定残業時間や残業代に関する取り決めを明確にする必要があります。みなし残業代として一定時間が年収に考慮されているケースもありますから、認識を共有しておかないことには、入社後のトラブルの原因となりかねません。試用期間がある場合は、その間の賃金など待遇に関しても確認しましょう。

    年収を例にあげて、話し合いの場で伝えたい内容を見ておきます。

    ・提示された年収で合意が難しい場合はその意向を示す
    ・ご自身としての希望年収を提示する
    ・交渉事項に対する返答期限を決めてもらう

    どこがネックになって内定受諾できないのか、どうしたら前向きな返答ができるのかを伝えるとともに、先方の調整期間としてどのくらいを考えておけばよいのかはっきりさせます。いつまで経っても返答がないといった事態にならないよう、返答期限はきちんと設けましょう。相手先に無理がないスケジュールを設定してもらい、どのくらいの期間で最終的な結論が出るのかをはっきりさせます。あくまでも「相談」という立ち位置を守りつつ、伝えるべき内容を盛り込む伝え方を意識しましょう。

    条件交渉のステップ4 交渉に対する返答を受けとる

    先方が指定した期間が経過するまでには、交渉に対する調整結果が通知されることでしょう。条件交渉がうまくいけば良いのですが、相手が応じてくれないケースも出てくるはずです。

    自身の提示した条件に満たない場合は、無理に相手に合わせる必要はありません。企業側は、提示条件では採用が難しいと判断された時点で、内定辞退を切り出されるリスクも考慮しているものです。どちらにとっても最悪のシナリオは「入社したのにすぐに離職」という事態です。そうなると先方にも迷惑がかかりますから、「相手に悪い」といった気持ちを割り切り、自身の見解を伝えましょう。

    もちろん、志望度が高い転職先であるほど交渉を後悔する場面も出てくると思いますが、より条件に合った企業と出会うための必要ステップと考えてください。返答を待つ間にも他社の選考は進んでいるはずですから、頭をさっと切り替えて、次のチャンスをものにする姿勢が重要です。

    双方の調整がつけば再度入社を検討する運びとなって、最終的な判断が求められます。内定受諾した後の辞退は原則的にはできないものと理解したうえで、よく考えて返事をしましょう。

    条件交渉のステップ5 内定受諾に向けての最終判断

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    内定受諾したら原則的には後戻りできず、入社手続きを進める流れとなるはずです。本当にこの会社で良いのか改めて問い直した際に迷ってしまうこともあるかもしれません。そんな不安を抱えないためにも、こんな観点から考えてみましょう。

    ・熱意を持って取り組める仕事か?

    40代や50代の転職では、定年退職に向けた最後のキャリアとも考えられますので、仕事内容に関する満足度が重要になってきます。仕事をこなしていく中で培ったスキルや経験を活かして活躍できる仕事であれば、辛いことがあった時も踏ん張りがきくものです。転職先で働く自分を具体的にイメージし、情熱を持ってイキイキと働ける内容といえる場合はゴーサインと言えるでしょう。

    ・年収の最低基準をクリアできるか?

    ご自身の設定した年収の最低基準をクリアできていないようだと、転職満足度が下がります。提示された条件が希望にマッチする水準になっていることを改めて確認し、ミスマッチを防ぎましょう。収入水準は、家族のライフスタイルにも関わってくるものです。必要に応じて家族にも確認し、提示された条件で進めることに対して、同意を得ておきましょう。

    ・リスクやデメリットは許容範囲に収まるか?

    労働時間が長い、休日出勤が予想される、通勤に時間がかかるなど、リスクやデメリットと考えられる内容を列挙して、許容範囲に収まることを確認しましょう。希望に100%沿った求人を探すことは困難ですから、どこかを妥協する判断も必要です。どうしても譲れないこと、許容できることのラインを明確に区別し、内定受諾することが自身にとってプラスに作用するのか考えてみましょう。

    ・社風や人間関係は肌に合うか?

    転職先を訪問した時に感じたことを改めて振り返ると、自分に合う環境かがはっきりします。第一印象でネガティブな印象を持っているようなら、内定受諾を見送る判断も必要です。中小規模の組織なら、経営者の考え方や価値観も重要なチェック項目にあたります。人間関係のトラブルは転職理由でも多い項目のため、「何となく苦手」「違和感が強い」といったご自身の感覚を大事にして、最終判断を導きましょう。

    条件交渉を行う中で、上記のような観点からじっくりと相性を見極めましょう。そして、各項目に納得ができたら速やかに内定受諾に進みましょう。

    内定受諾の方法ですが、メールや電話、内定承諾書の提出などが一般的です。最初に内定連絡をいただいた時と同様に、いつまでも返答を保留するのはマナー違反にあたります。何らかのアクションをとらないと、内定取り消しという事態にもなりかねません。改めて提示された条件にも懸念点が残っている場合は、再度アポイントを依頼し、交渉を繰り返しましょう。

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