POINT4

書類を準備する(4/6)

志望動機の書き方

応募企業の求める人材と、応募企業でやりたいことをすりあわせていく

履歴書の志望動機欄は、「応募企業をなぜ志望しているか」を相手に明確に伝えるためのもの。「貴社でこういうことがしたい」とアピールするのはもちろん大切ですが、応募企業の気持ちになって考えると、また違った書き方になると思います。

例えば、これまでの社会経験で身につけたスキル・技術と、応募企業が求める人材像をすりあわせてみましょう。すると、「前職で培った○○の経験を活かして、○○事業を展開している貴社で、△△として貢献したい」といった具合に、応募企業に寄り添った具体的な内容にすることができます。

逆に、一方的な内容や独りよがりな志望動機になっていると、採用担当者は「本当に当社を理解した上で応募してくれているのだろうか」と疑問に思ってしまうかもしれません。これは志望動機に限ったことではありませんが、常に応募企業の気持ちを考え、「なぜ中高年層を採用するのか」「どんな人材を欲しがっているのか」を意識するようにしましょう。

曖昧な表現を避け、なぜ応募企業を志望したのかを明確に書く

では、企業は志望動機欄に書かれている内容をもとに、応募者の何を把握しようとしているのでしょうか。一般的に、下記の点を見ていると考えてください。

  • 応募企業の「求める人材像」を理解した上で応募しているか
  • 過去の職務経歴を応募企業の職務で生かせることが伝わる内容か
  • 応募企業の強みを把握し、入社したいという明確な意欲が感じられるか
  • 将来のキャリアビジョンが明確に伝わり、応募企業で達成できる内容か

いかがでしたか。ぜひ、志望動機をまとめる際に参考にしてください。特に「競合他社との違いを理解したうえで、応募企業だからこそ入社したい理由を明確に伝えられると、強力な志望動機となります。逆に、志望動機に書かれていることが曖昧だと、「当社の独自性や強みまでは理解してもらっていないな」と思われてしまうかもしれません。

応募企業のことを十分に理解した上で、皆さん自身の言葉で志望への思いをまとめていきましょう。

実践で使えるサンプル集をご活用ください

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志望動機を書くポイントを求人サイトでチェック!~文章が苦手だったKさんの場合

作文が苦手な方なら、きっと私の悩みに共感してくださると思うんです。志望動機に何を書けばいいかわからない。できれば、書類はすべて先延ばしにしたいって。もうね、本当に苦手なんですよ。文章にするくらいなら、話した方がまだまし。仕事でも、書類関係はなるべく逃げてきたくらいですから。

でも、すでに会社を退職してしまったし、次の仕事を探さないとならない。ある意味、「退職してしまった」という事実が、私の背中を押してくれました。とりあえず下書きして、読み直してみたのですが、正直これでいいのかすら判断できない。藁をも掴む気持ちで、求人サイトをのぞいてみました。

今は履歴書の書き方や面接の受け方など、いろいろと情報があるんですね。志望動機の書き方も、ポイントがあるようです。たとえ文章が上手でなくとも、せめてポイントを押さえた内容にしようと、志望動機をまとめ直しました。

文章は今も苦手です。やはり、上手な人にはかなわないし、できればこれからも避けていきたい。でも、求人サイトに載っているアドバイスをもとに志望動機をまとめなおしたら、自分の気持ちが整理できたし、企業のこともより深く理解できるようになったんです。書くって大切なんだなと、改めて感じています。
(小田原市 Kさん 55歳)

まとめ

  • 応募企業への入社意欲だけではなく、発揮できる能力を含めて志望動機をまとめる。
  • なぜ、入社したい企業なのか。具体的な理由を整理する。

記事作成日:2017年10月3日
文責:マイナビミドルシニア編集部

監修者情報

監修:谷所健一郎(やどころけんいちろう)さん

有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメントアドバイザー(CDA)。
1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職道場、キャリアドメインマリッジ、ジャパンヨガアカデミー相模大野を経営。
主な著書「再就職できない中高年にならないための本」(C&R研究所)ほか多数。