【2026年8月改定】失業保険の日額が変更に!いくらもらえるか?計算方法や受給額の目安を解説
- ちょっと得する知識
- 公開日:2026年11月 6日
2026年8月1日から、失業保険(雇用保険の基本手当)の1日あたりの支給額が改定され、上限額・下限額ともに引き上げられました。実際に受け取れる金額は、退職前の賃金や年齢などによって異なります。この記事では、2026年8月の改定内容や基本手当日額の計算方法、受給できる日数、申請方法などについてわかりやすく解説します。
この記事の目次
失業保険の改定内容
失業保険は毎年8月1日に、毎月勤労統計の平均定期給与額の変動に応じて見直しが行われています。2026年も8月1日から、失業保険の基本手当日額が変更となっています。2025年度の平均給与額が前年度比で、約2.7%上昇した影響で基本手当日額も、上限額と下限額が引き上げられました。
基本手当日額の上限額は、離職時の年齢によって4つの区分に分けられています。2026年8月1日からの金額は以下の通りです。
| 年齢 | 改定前 | 2026年8月1日〜 |
| 30歳未満 | 7,255円 | 7,450円(+195円) |
| 30歳以上45歳未満 | 8,055円 | 8,270円(+215円) |
| 45歳以上60歳未満 | 8,870円 | 9,110円(+240円) |
| 60歳以上65歳未満 | 7,623円 | 7,830円(+207円) |
下限額はすべての年齢で共通しています。2026年8月1日からは、2411円から2562円へと引き上げられています。
就業促進手当の上限額も変更
なお、今回の改定では再就職手当・就業促進定着手当・常用就職支度手当の算定に使用する基本手当日額の上限も変更されています。
| 年齢 | 改定前 | 2026年8月1日〜 |
| 59歳以下 | 6,570円 | 6,745円(+175円) |
| 60歳〜64歳 | 5,310円 | 5,454円(+144円) |
どちらの年齢区分でも、上限額が引き上げられています。
基本手当日額の目安額
基本手当日額の計算方法や目安額についても、2026年8月1日より変更されています。年齢別の基本手当日額の目安は以下の通りです。
離職時の年齢が29歳以下
| 賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
|
3,203円以上5,480円未満5,480円以上13,490円以下 |
80% |
2,562円〜4,383円 4,384円〜6,745円※1 |
| 13,490円超14,900円以下 | 50% | 6,745円〜7,450円 |
| 14,900円(上限額)超 | - | 7,450円(上限額) |
離職時の年齢が30〜44歳
| 賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
| 3,203円以上5,480円未満 | 80% | 2,562円〜4,383円 |
| 5,480円以上13,490円以下 | 80〜50% | 4,384円〜6,745円※1 |
| 13,490円超16,540円以下16,540円(上限額)超 | 50% | 6,745円〜8,270円8,270円(上限額) |
離職時の年齢が45〜59歳
| 賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
| 3,203円以上5,480円未満 5,480円以上13,490円以下 |
80% 80〜50% |
2,562円〜4,383円 4,384円〜6,745円 |
| 13,490円以上18,220円以下 | 50% | 6,745円〜9,110円 |
| 18,220円(上限額)超 | - | 9,110円(上限額) |
離職時の年齢が60〜64歳
| 賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
| 3,203円以上5,480円未満 | 80% | 2,562円〜4,383円 |
| 5,480円以上12,120円以下 | 80〜45% | 4,383円〜5,454円 |
| 12,120円以上17,400円以下 | 45% | 5,454円〜7,830円 |
| 17,400円(上限額)超 | - | 7,830円(上限額) |
上限額は賃金日額や年齢によって異なります。
失業保険はいつ・いくら受け取れるのか

失業保険は受け取れる金額や日数は、人によって異なります。基本的な内容について、以下でご紹介します。
1日あたりの金額
1日あたりに受け取れる金額は、離職前6ヶ月に支払われた賃金をもとに計算した賃金日額に、一定の給付率をかけて算出します。給付率は賃金日額のおよそ50〜80%、60歳〜64歳は45〜80%です。賃金が低かった人ほど、給付率が高くなる仕組みです。計算した額が上限額を超える場合は、上限額が給付されます。
受け取れる日数は離職理由と加入期間によって異なる
失業保険が受け取れる日数は所定給付日数と呼ばれ、離職理由・雇用保険の加入期間・年齢によって異なります。
自己都合などの一般離職者の場合
- 被保険者期間10年未満:90日
- 被保険者期間10年以上20年未満:120日
- 被保険者期間20年以上:150日
一般的な離職者の場合、加入期間だけで区分されており、年齢は関係ありません。
倒産・解雇などにより特定受給資格者の場合
| 被保険者期間 | |||||
| 年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ‐ |
| 30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60歳以上65歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
全ての年齢で加入期間が1年未満であれば90日の給付となります。
自己都合退職の給付制限は原則1ヶ月
自己都合で退職した場合、7日間の待機期間のあとに給付制限期間が設けられています。2026年では原則1ヶ月の期間が設けられており、2025年3月31日以前に離職した人の原則2ヶ月より短縮されています。
ただし、離職日からさかのぼって5年間に2回以上、正当な理由なく自己都合退職をして受給資格決定を受けている場合は、給付制限が3ヶ月になります。失業保険を過去に受けているかどうかで異なるため、ハローワークの窓口で確認しておくと安心です。
65歳以上の退職は高年齢求職者給付金の対象
65歳未満の一般被保険者が離職した場合は基本手当、65歳以上の高年齢被保険者が離職した場合は「高年齢求職者給付金」の対象となります。支給額は、被保険者期間が1年以上であった場合は基本手当日額の50日分、1年未満なら30日分です。
基本手当は数ヶ月にわたって支給されますが、高年齢求職者給付金は一時金として一括で支給されるのが違う点です。
失業保険の申請方法
失業保険を利用する際の、申請の流れをご紹介いたします。どのような流れになるのか、ぜひ申請前にご確認ください。
離職票を受け取る
退職後、会社による雇用保険の離職手続きが行われると、離職票が交付されます。退職後に届いたら、離職理由・勤務期間・賃金額などの情報が記載されているか確認しておいてください。
届かない場合は、退職した会社からハローワークへの書類提出が遅れている可能性があるため、状況を確認してみましょう。もし、離職票が届いていなくても、離職日の翌日から12日目以降であればハローワークでも失業給付の仮受付が可能です。
ハローワークで求職の申し込み
離職票を受け取ったら、ハローワークで求職の申し込みを行います。申し込み自体はPCでもできるため、自宅からでも受付できます。失業手当の受給資格が確認されたら、「受給者初回説明会」の日時が案内されます。
雇用保険受給者初回説明会に参加
「雇用保険受給者初回説明会」は、ハローワークから日時を指定されます。説明会では、雇用保険制度の概要や手続きの流れについて、解説されます。欠席すると手続きが進まなくなり、失業給付金の支給が遅れるため、必ず出席するようにしてください。
求職活動の実施
失業給付金を受け取るには、求職活動を行っている必要があるため、職業相談や求人紹介などの支援を受けながら仕事を探していきます。求職活動の実績が失業認定に必須となるため、計画的に進めていきましょう。
失業認定を受けて失業手当を受け取る
失業保険の継続受給には、原則4週間に一度、指定された日に管轄のハローワークで「失業認定を」受ける必要があります。初回の失業認定日は、ハローワークの手続き時に説明されるほか、失業認定申告書にも記載されます。
一般的には、手続きした翌月の同じ「週型」の日が、初回の認定日に認定されるケースが多くあります。例えば「3型\-水」なら翌月第3週の水曜日が失業認定日です。

傷病手当と傷病手当金の違い
傷病手当は雇用保険からの給付で、失業中に病気やけがによって求職活動ができない人に支給されるお金です。失業保険の中から支給されるお金の1つです。
傷病手当とよく似た制度に、傷病手当金があります。傷病手当金は健康保険から支払いが行われ、在職中に病気やけがで働けなくなった人の給与の一部を補う目的で用意されています。健康保険の傷病手当金は、主に協会けんぽや健康保険組合などの被用者保険に加入する被保険者を対象とした制度です。
傷病手当の受給条件や金額
傷病手当を受け取るには、会社を退職して求職の申し込みをした後に、病気やけがによって15日間以上引き続いて活動や就職ができなくなった場合に支給されます。
求職申込み後、病気やけがによって15日以上引き続き職業に就けない場合は、基本手当に代えて傷病手当を受けられる場合があります。働けない期間が14日以内の場合は、傷病の認定を受けることで基本手当の対象となることがあります。また、30日以上働けない場合は受給期間延長を選択できる場合もあります。
支給額は基本手当と同じ「賃金日額×給付率」で計算した金額です。傷病手当を受ける際は、病気やけがが治った後の最初の認定日までに、傷病手当支給申請書と受給資格者証の提出が必要です。
傷病手当金の受給条件や金額
健康保険から支給される傷病手当金は、健康保険に加入している本人が業務外の病気やけがで仕事を休み、給料を受け取れない場合の所得補償です。受給要件は以下の通りです。
- 業務災害以外の病気やけがの療養で働けない
- 連続する3日間を含めて4日以上仕事を休んでいる
- 給与の一部または全部が支払われない
支給は通算1年6ヶ月分となるため、途中で復帰して手当をもらっていない期間は1年6ヶ月にカウントされません。
支給される金額は、1日あたりの支給金額=支給開始日から以前12か月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×(3分の2)で求められます。加入期間が12ヶ月未満の場合は、以下のいずれか低い方の金額を使って計算します。
- 支給開始日が属する月より以前の直近の継続した各月の標準報酬月額
- 標準報酬月額の平均値(支給開始日が2025年4月1日以降なら32万円)
仕事を4日間以上休んでおり、連続で3日間休んだ場合に支給されます。
失業保険の受給に関する注意点
失業保険を受給する際に、知っておいた方がいい注意点をご紹介いたします。ぜひ、手続き前に一度確認しておいてください。
傷病手当金を受けていると受給できない
健康保険から支給される傷病手当金を受け取っている場合、失業手当との同時受給はできません。傷病手当金は病気やケガで働けなくなった際に支給される給付金です。失業手当を受け取るには、すぐに働く能力があると示す必要がありますが、傷病手当金を受け取っていると能力がないと判断されてしまうためです。
就職が決まったら受給停止手続きが必要
受給期間中に再就職が決まったら、すぐにハローワークで受給停止手続きを行いましょう。停止手続きを行わないと、不正受給をしているとみなされる可能性があるためです。手続きをする際は「受給資格者のしおり」の中にある、「採用証明書」を就職先に記入してもらう必要があります。
不正受給すると罰則を受ける
失業保険の不正受給をしていると、罰則を受けます。不正受給に該当するのは、受給期間中に報告せずにアルバイトをしていたり、内職や手伝いで収入を得ているのを報告していなかったりするケースです。
不正受給が発覚すると、失業手当は支給停止となります。また、不正受給分の返還や、追加の納付が求められます。
まとめ
2026年8月1日から、雇用保険の基本手当日額が改定され、年齢区分ごとの上限額と全年齢共通の下限額が引き上げられました。基本手当日額は、離職前6か月の賃金をもとに算出した賃金日額や離職時の年齢によって決まります。
また、基本手当を受け取れる日数は、離職理由や雇用保険の加入期間、年齢などによって異なります。実際に受け取れる金額や期間を知りたい場合は、離職票や雇用保険受給資格者証を確認したうえで、ハローワークへ相談するとよいでしょう。








