ミドルシニア必見!おすすめの仕事の探し方や、仕事探しのポイントを解説
- 転職・退職ノウハウ
- 公開日:2025年5月28日

長寿になったことで、私たちの働く時間も必然的に長くなっている現在。ミドルシニア層の就職・転職活動においても求人サイトやアプリの活用は必須ともいえます。本日は、ミドルシニア層におすすめの仕事の探し方や、仕事探しのポイントを解説します。
この記事の目次
キャリア形成に常識は存在しない
私たちの働く環境はこの数十年で大幅に変化を遂げています。経済のグローバル化や急速なデジタル化の進展、そして国際政治環境の不安定化やウィズコロナ・ポストコロナ社会の到来など、私たちを取り巻く働く環境は常に変化し続け、柔軟な働き方が求められるようになりました。
また、ChatGPT といった生成AI の目覚ましい発展により、新たなビジネスモデルや働き方が提示されていく社会に突入しています。これまで以上に、働く環境は大きく変化を余儀なくされていると言えるでしょう。
日本においては人口減少等に伴う労働市場の構造変化の中で、深刻な人手不足が叫ばれています。現在でも少子高齢化は急速に進んでいますが、今後ますます現役世代と呼ばれる労働力の不足が見込まれているのです。
そんな人手不足が、IT化やDX化といったテクノロジー社会を後押ししていることは間違いないでしょう。しかしながら、いくら労働力をAIなどに転化したところで、それを管理するのもまた人なのですから、労働市場にとってはより柔軟性のある働き方や優秀な人材の存在がより必要不可欠なのです。
総務省の『情報通信白書』によると、日本の生産年齢人口(15~64歳)は、1995年の8,716万人をピークに減少傾向となっており、今後2050年には5,275万人まで減少すると予想されています。そこで、注目を集めているのがミドルシニア層です。
あらゆる業界で、労働力不足が深刻化してきているため、通年中途採用を募集する会社も増えてきています。人生100年時代を迎えたことにより、ミドルシニア層、そしてアクティブシニアの増加は労働市場の力強い味方になるだろうと期待が寄せられています。
今や、終身雇用や年功序列などといったかつて常識と考えられていた日本の雇用制度は21世紀の労働市場には当てはまらないと言えるでしょう。今後も、労働市場でのミドルシニアの役割は、ますます重要性を帯びていくと考えられています。
データ元:厚生労働省「新しい時代の働き方に関する研究会 報告書」、総務省「生産年齢人口の減少」
ミドルシニア層向け!仕事探しの方法とは?
そんな労働需要が見込まれるミドルシニア層の仕事探しには、どのようなものがあるのでしょうか。代表的なものをみていきましょう。
求人サイト
手軽に探せるのは、求人サイトです。その種類も様々ですが、中でもミドルシニア層の求人をメインに扱うサイトを利用するのがおすすめです。そういったサイトではあらかじめ「シニア歓迎」の求人から探すことができるので、効率的に職を探せます。
まずは会員登録して業種業界や勤務地、年収といった希望の条件で検索してみましょう。最近では、正社員だけでなく、アルバイトや契約社員など様々な雇用形態の求人情報も掲載されていますので、幅広い職探しに役に立ちます。
求人アプリ
スマホやタブレット端末でアプリをダウンロードしておけば、いつでもどこでも求人を検索することができます。マイナビミドルシニアでは、日本初となるミドル・シニア向けに特化した仕事探しアプリをリリースしました。
短時間で検索できるので、忙しい方にとっても隙間時間や移動時間で仕事探しをすることができます。気になった求人は保存しておけば後からいつでも確認することができるので、複数の求人を見比べながらの職探しも可能に。
また、アプリ内には履歴書などの書類の書き方から面接対策までが網羅できるコンテンツも充実しています。検索条件を「駅・路線」や「職種」、「働きたい時間」など設定できるので希望の求人をいち早く見つけることができるのもメリットの一つです。
お役立ち情報やイベント情報もアプリでサクサクみられるので、一度ダウンロードしておけばミドルシニアのお仕事探しの強い味方になってくれるでしょう。
ハローワーク
ハローワークとは公共職業安定所とも呼ばれ、就労支援を無料で受けられる行政機関です。厚生労働省の管轄で全国500ヶ所以上に設置されています。職業紹介はもちろんのこと、キャリアコンサルティングなどの就職支援も受けられます。無料で求人広告を掲載できるため、企業の求人数が多いのも特徴です。
65歳以上においては、「生涯現役支援窓口」が設置されており、シニアの雇用窓口としても運営しています。また、就職氷河期世代を含む、ミドルシニア専門の「中高年層(ミドルシニア)専門窓口」も設置されているため、ミドルシニアの職探しを後押ししてくれます。
シルバー人材センター
都道府県知事の認定を受けた社団法人が運営する施設で、60歳以上が対象となっています。年齢の上限はなく、高齢者の雇用を支援するために設立されました。
シルバー人材センターでは、高齢者向けの求人情報を提供するだけでなく、スキルを向上させるための職業訓練やセミナーも実施し、再就職支援にも力を入れています。利用には会員登録と会費の納入が必要となっており、会費はセンターごとに異なりますが約600~3,000円が相場です。
紹介
近年注目を集めているのが紹介によるリファラル採用です。企業に所属している社員が紹介し、自社の採用選考に繋げる採用方法です。企業にとっては、コスト面をかけずにポテンシャルある人材を獲得できるメリットがあります。
求職者からしても紹介者が実際に働いているという点において信頼できる職場への採用が望めます。紹介者が推薦してくれるという点で、転職サイトを活用するよりもよりも選考が有利に働く可能性も高いと言えるでしょう。
データ元:厚生労働省「中高年層(ミドルシニア)専門窓口」
ミドルシニア層の仕事探しのポイントとは?
失敗しないために、どのような点に気を付けて仕事を探せばいいのでしょうか。
複数応募
ミドルシニアの仕事探しを成功させるためには、応募先を絞り込みすぎず、複数の応募をすることが大切です。希望する業界や規模に固執せず、幅広い視野で探すことがポイントとなってきます。複数社の求人に同時に応募することにより、転職活動を短期間で終えられるメリットもあります。
デメリットには、スケジュール管理が難しい点があげられます。面接日程が重ならないように調整するだけでなく、体調管理も大切です。それでも複数応募で、多角的な求職活動をすることがミドルシニアの職探しには重要になってきます。
履歴書や面接対策
ミドルシニア世代は、豊富な経験やスキルを持ち合わせている人材が多いです。それでもそんな能力を書類や面接でうまく伝えられないと、選考を通過することができません。そのため、職務経歴書や面接の準備を念入りに行うことは採用の成功率を上げるポイントになるでしょう。
自己PRや志望動機・理由などは必ず聞かれる項目ですので、事前に面接の準備をしておきたいものです。複数応募していたとしても、選考に通過できないと内定を得ることができません。
内定が得られないと「自分を求めている企業はないかもしれない...」と落ち込んでしまいモチベーションを保てなくなってしまいます。そうならないためにも職務経歴書は、きちんと漏らさず丁寧に作成し、面接対策を十分に取った上で採用過程に進みましょう。
仕事探しのアプローチ法を多く持つ
職探しの方法は様々なものを検討しておきましょう。例えば、企業の採用ページ、転職サイト、転職エージェント、SNS、人脈...など仕事を見つける方法は沢山あります。職探しのアプローチ方法はそれぞれ特徴が異なるのでメリットやデメリットを比較しながらなるべく多くを取り入れていきましょう。
つい「SNSは苦手だから」とか「ネットの情報はよくわからない」と考えがちです。しかし、企業もだんだんとDX化を推進しており、今の世の中とマッチした採用方法に移行しているところも。苦手意識を持たず、職探しのアプローチ方法は様々に持ち合わせておくとよいでしょう。
企業リサーチは入念に
意外と多くの求職者が忘れがちなのが企業リサーチです。ご自身の分析はできても、働きたい企業の情報収集が足りない場合が多いのです。企業の方針や業務内容はもちろん、自分がそこで何ができるのか、どのように活躍できるのか、給与や休日などの待遇面はどうなるのかについても予めしっかりとリサーチをしておきましょう。
面接の最後には必ずといっていいほど「何か質問はございますか」と聞かれます。そんな折に、企業リサーチを入念にしておけば狼狽えることなく、堂々と相手に質問を投げかけられます。また、そういった自信のある姿が採用には有利に働くといえるでしょう。
モチベーション維持は大切に
希望に合う求人がなかなか見つからなかったり、職探しが長期戦になったりしてしまうと考えたくなくても「このまま職に就けなったらどうしよう」、「いつまで不安でいなければならないの」といったマイナスな思考が生まれてきてしまいます。
求職活動やキャリアを築くためにはモチベーション維持が何よりも重要になります。といっても、書類や面接を通過できず、不採用の結果が続いてしまえば自分を否定されたような気分になるのも当然のこと。
そこで求職中は思い詰めないように自分なりに休息を取り、気分転換をするようにしましょう。趣味があれば、趣味の時間を確保してたまには一日何も考えずに遊びに出かけるなど、モチベーションを保つ時間を大切にしましょう。
仕事探しに時間は必要
若い世代と比較して、ミドルシニアの求職活動は長期戦になるケースが多いです。短期間で決まると最初から考えずに、長い目で職探しをする心もちでいることが大切です。不採用が続くと、つい悲観的になってしまうかもしれませんが、ミドルシニアの場合には必ずしも評価が低いから不採用となってしまうとは限りません。
その人物を高く評価していたとしても、ポジションや社風、マネジメント経験の有無と多くの観点で自社とマッチするかを見られていることがほとんどです。ミドルシニアの採用には時間がかかるからと気持ちを切り替え、本当に自分と合う求人に出会えればいいと楽観的に職探しに臨みましょう。
選択肢を広げる
もし、なかなか採用が決まらない場合には希望条件を見直すことも一つの手法です。雇用形態も正社員だけではなく、時短勤務や派遣社員など多くの選択肢を持ちましょう。
また、求職活動が思うように進んでいない場合には独りよがりに頑張るのではなく、転職エージェントやハローワーク職員といったプロの手を借りることも重要になります。求人情報の収集をはじめ、面接日程調整などもしてもらえるため、効率的に職探しをすることができます。
健康は第一に活動する
健康管理は、ミドルシニアの職探しにとって最も重要だといえるでしょう。企業がミドルシニア層の採用を考える際の懸念要素に"健康問題"があります。企業側も健康でなるべく長く働いてくれる人材を探しています。健康でなければそもそも働くこともできないため、歳を重ねたミドルシニア世代は特に健康に留意して求職活動を行う必要があります。
まとめ
人生の目的は働くことではありません。しかし、長く生きるのであれば人に喜ばれ、役に立つ仕事がしたいもの。ミドルシニア層の探しを成功させるために、失敗しない求職活動を意識したいものですね。