ボーナス(賞与)は転職を左右する要因になる?後悔しないために押さえておきたい転職の軸

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ボーナス(賞与)は転職を左右する要因になる?後悔しないために押さえておきたい転職の軸

マイナビが実施した夏のボーナスと転職に関する調査では、ボーナス支給後に退職を検討している人が約6割いることがわかりました。今回はボーナスが転職を左右する要因になるのか、転職するならボーナス支給前と支給後のどちらがいいかなどについて解説します。ボーナスをもらってから転職する際の注意点や、ミドルシニアが転職する際の軸などもご紹介していますので、ボーナスをもらって転職をするか悩んでいる人はぜひご一読ください。

この記事の目次

    ボーナス(賞与)は転職を左右する要因になる

    マイナビが6月5日に発表した「マイナビ2025年夏ボーナスと転職に関する調査」で、ボーナスが転職を左右する要因になることがわかりました。調査は今後3ヶ月以内に転職活動を行う予定の、20〜50代の正社員を対象に行われています。

    ボーナス(賞与)をもらってから転職予定の人は多い

    調査の結果、ボーナスをもらった後に退職予定と回答したのは全体の58.3%、40代は57.9%、50代は50.7%です。

    また、今年の夏のボーナスが高くなっていたら、転職をやめる可能性があるかという質問には、全体の51.5%が転職をやめるかもしれないと回答しています。年代別に見ると40代は50.6%、50代は42.9%がボーナスの金額によって、転職をやめる可能性があると回答していました。

    ボーナスの金額によって転職をやめた経験がある人に金額を聞いたところ、思いとどまった金額の平均は107.1万円という回答でした。40代では89.1万円、50代では175.3万円が平均値です。

    ボーナス(賞与)の額が少なくて転職した人は半数以上

    転職経験者の中には、ボーナス(賞与)の額が少ないと感じて転職した人も多くいます。調査ではボーナスの金額が原因で転職した人は全体で69.1%、40代は71.3%、50代は59.0%です。少ないと感じたボーナスの平均値は全体で38.2万円、40代は34.8万円、50代は49.2万円となっています。

    理想のボーナスの金額については、平均で98.2万円という回答に対し、実際に前年に支給されたボーナスの平均額は59.6万円という回答でした。平均額で38.6万円のギャップがある状態です。

    この理想の支給額と実際の支給額のギャップは、年代が上がるにつれて広がっています。40代では理想が98.1万円に対して、実際の支給額が59.1万円でギャップは39.0万円、50代は理想が110.7万円に対して、実際の支給額が70.2万円でギャップは40.5万円という回答になりました。

    転職を検討している人の70%近くが、ボーナスは重要な情報として捉えていると回答しています。ボーナスの支給額は、仕事を続けるかどうかの大事な指標の1つと言えるでしょう。

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    ミドルシニア世代は何を軸に転職するのか

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    エン・ジャパンの「『ミドルの転職』ユーザーアンケート」では、ミドルシニア世代が何を理由に転職しているか、転職の軸は何が多いのかをご紹介しています。ミドルシニア世代では、仕事内容に対する不満から転職を検討した人が多く、次いで給与や待遇面の不満が挙げられています。

    アンケートでは、昇進によって仕事内容が自分に合わないと感じた・人間関係が複雑になった・業務量と給与が見合っていないなどの回答がありました。仕事選びの軸に何を選ぶかという質問に対しては、希望の仕事内容であるか・希望の勤務地で働けるか・年収アップできるかの3つを回答している人が多数います。

    ボーナスの支給額はもちろん、仕事内容が自分にあっているかを軸に転職を決めている人が多いとわかります。

    転職するならボーナス(賞与)支給の前と後のどちらがいいか

    転職を検討している人のなかには、ボーナスの支給前に辞めるか、ボーナスの支給後に辞めるか悩んでいる人も多いでしょう。一般的には、ボーナスの支給後に転職をする場合が多くあります。ただしボーナスが支給されるまで、無理に我慢をする必要はありません。自分の精神や体の状態を優先して、転職のスケジュールを決めましょう。

    例えば、今まで頑張ってきた分をボーナスとしてもらいたい人、金銭的に余裕を持って転職活動をしたい人は、ボーナス支給後の転職をご検討ください。しかし、現在の職場環境や仕事内容に不満があり、すぐにでも職場を変えたい人はボーナスの支給前でも転職をするのがおすすめです。

    ボーナス(賞与)支給後に転職する時の理想スケジュール

    ボーナス支給後に転職をする場合、どのようなスケジュールで動くのがよいのかを、夏と冬に分けてご紹介いたします。ボーナスをもらってから転職予定の人は、ぜひご確認ください。

    夏のボーナス(賞与)支給後に転職する場合

    夏のボーナスが6月に支給される場合は、以下のスケジュールを参考にしてみてください。

    • 4月:転職活動開始
    • 5月:内定
    • 6月:現職のボーナス支給・退職届提出
    • 7月:引き継ぎ・退職
    • 8月:転職先に入社

    上記のスケジュールは査定対象期間が10月1日〜3月31日まで、査定・金額決定が4〜5月の場合です。ボーナスをもらった後に退職を伝えると、退職時期は7月頃になるでしょう。余裕をもって転職活動をするためには、4月頃から始めておくと安心です。

    冬のボーナス(賞与)支給後に転職する場合

    冬のボーナスが12月に支給される場合は、以下のスケジュールを参考にしてみてください。

    • 10月:転職活動開始
    • 11月:内定
    • 12月:現職のボーナス支給・退職届提出
    • 1月:引き継ぎ・退職
    • 2月:転職先に入社

    上記のスケジュールは査定対象期間が4月1日〜9月30日まで、査定・金額決定が10〜11月の場合です。12月にボーナスをもらって退職する場合は、年末年始休暇が挟まることを考慮して余裕のあるスケジュールを立てましょう。あくまで一例のため、現職のボーナス支給時期に応じて転職活動を行ってください。

    ボーナス(賞与)支給後に転職する際の注意点5つ

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    ボーナスを支給された後に転職をしたいと考えている人は、転職活動を始める前に就業規則の確認などを行いましょう。以下では、気をつけておきたいポイントを5つご紹介します。

    会社の就業規則を確認する

    ボーナスをもらってから転職をしたい場合、ボーナスの支給要件について就業規則を確認しましょう。ボーナスは賃金に含まれますが、支給が義務付けられているわけではありません。そのため、会社によって支給の要件が異なります。

    一般的にはボーナスの算定期間は、ボーナス支給前の半年間が対象です。しかし、会社によっては3ヶ月ごとに査定を行う場合もあります。また、支払い日在籍条項が設けられている場合もあるため、ボーナスに関する要件を確認してから転職のスケジュールを立てましょう。

    退職の意思はボーナス(賞与)支給後に伝える

    ボーナスを満額もらって転職をするなら、退職の意思はボーナスが支給された後に伝えましょう。就業規則に賞与の支給ルールが明記されている場合は問題ありませんが、会社によっては支給前に退職の意思を伝えると、ボーナスが減額される場合があります。

    特に経営者の判断によって支給の金額が決まる中小企業では、減額などの対応はめずらしくありません。ボーナスを満額もらって転職をするためには、支給前に転職活動をしていることを周囲に知られないようにする必要があります。退職の意思表明と退職届の提出は、無事に支給された後に行いましょう。

    十分な引き継ぎ期間を設ける

    ボーナスをもらってから退職をする場合、十分な引き継ぎ期間を設けるようにしましょう。ボーナスの支給直後に退職をするのは、決して悪いことではありません。しかし、十分な引き継ぎもなく、ボーナスをもらってすぐに辞めるのは「もらい逃げ」という悪印象を残してしまうでしょう。

    また、退職届を提出してからすぐに辞めると、引き継ぎ予定の人の業務に影響が出ます。退職の申し出から退職日までは、1ヶ月半〜2ヶ月ほどの余裕を持っておくと安心です。

    具体的なスケジュールとして、ボーナス支給後の1〜2週間後に退職届を提出し、翌月末付けで退職、さらに次の月から転職先に入社するという形です。ボーナス支給後に転職の意思を伝える場合は、転職先への入社日をボーナス支給時期から1〜2ヶ月後に設定してもらえるよう交渉しましょう。

    ボーナス(賞与)を諦める必要があることを知っておく

    ボーナスをもらってから転職をすることにこだわってしまうと、転職の機会を逃す可能性があります。転職先の企業が、現職のボーナス支給日より前に入社してほしいと考えている場合は、入社日をボーナス支給日まで待ってしまうと入社の機会を逃してしまいます。

    また、現職でボーナスを受け取った後に転職した場合、転職先での1回目のボーナスは支給されない可能性が高いでしょう。一般的にボーナスは支給される月の、1〜2ヶ月前から過去6ヶ月間の実績などを考慮して決定します。

    試用期間は査定の対象とならない場合が多いため、1回目のボーナスの時期は支給されないでしょう。どちらの場合でもボーナスに固執しすぎずに、自分にとってベストなタイミングで転職できるように準備をしておきましょう。

    転職時期によっては求人が少ない

    転職活動に必要な期間は、3ヶ月ほどです。もし6月にボーナスを受け取って7月に退職をするなら、4月・5月には転職活動を始める必要があります。しかし4月・5月は人事異動や新入社員の入社で、採用を行っていない企業もあります。10月や11月も、人事異動が起こりやすい時期のため同様です。

    タイミングによっては希望する職種の応募が少なく、転職活動に時間がかかる可能性がある点は知っておきましょう。どうしてもやってみたい仕事や希望する職種がある場合は、ボーナスの時期に関係なく、求人が出たタイミングで応募しましょう。

    転職先のボーナス(賞与)事情の確認方法

    転職をする際に気になるのは、転職先のボーナス事情です。入社をする前に応募した企業のボーナス事情を知るためには、以下の2つから情報を集めましょう。

    求人情報

    応募した企業の求人情報を改めて確認しましょう。給与や年収の欄に、賞与に関する記載がされている場合があります。「基本給⚪︎ヶ月分」や「前年実績⚪︎ヶ月分」などと、記載されていれば、おおよその金額を計算できます。

    また、月収を12倍した時に年収とどのくらい差があるかを計算しておくと、おおよそのボーナス支給額が割り出せます。まずは応募する前に求人情報で、ボーナスに関する記載があるか、おおよその金額がわかりそうか確認しましょう。

    口コミサイト

    求人情報を確認しても詳細な金額がわからない場合は、口コミサイトを確認しましょう。実際に勤務していた人や現在も働いている人からの情報が見られるため、より具体的な給与やボーナスの金額を把握できます。ただし、勤務していた時期によっては金額や制度が変わっている場合もあるため、参考程度に活用しましょう。

    まとめ

    ボーナス(賞与)は転職を左右する要因となるのか、についてご紹介しました。転職を検討している人の約6割は、ボーナスをもらったら転職をすると回答しています。また、ボーナスの金額によっては、転職をやめる可能性があると回答している人もおり、ボーナスは転職を考慮するのに大きな要因となっています。

    ボーナスをもらった後に転職をする場合は、現職の就業規則の確認やスケジュール調整など準備を入念に行い、後悔のないように進めてください。

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