シニアでも未経験の職種に転職できる?成功させるポイントや男女別おすすめの仕事も
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- 公開日:2024年3月 8日
セカンドキャリアとして、本当にやりたかった仕事への転職を検討している方もいるでしょう。シニア世代の転職は難しい傾向があるものの、積極的に採用を行っている業界や企業もあります。今回はシニア世代が未経験の仕事へ転職を成功させるためのポイントや、未経験でも採用されやすい仕事についてご紹介します。
この記事の目次
シニア世代の転職は難しいのか?
20代・30代と比較して、シニア世代の転職は難しいと言われています。ここで40代・50代の人たちの転職事情や、なぜシニア世代は転職が難しいと言われているのかについて解説します。
シニア世代の転職事情
40代で5割、50代で4割とミドル・シニア世代では半数近い人が転職を希望しています。また、実際に転職をしている人も多く、転職者数は年々増加傾向です。2022年には、45〜54歳で54万人、55〜64歳で45万人もの人が転職をしています。つまり、転職者は年齢を問わず増えているため、シニア世代の転職はハードルが下がってきていると言えるでしょう。
引用元:総務省統計「労働力調査」
シニア世代の転職が難しい理由
なぜ、シニア世代の転職は難しいとされているのか、理由についても確認しましょう。
• 働ける期間が若年層よりも短い
• 人件費と希望年収が合致しない
• 周囲の人や会社の雰囲気に馴染めない可能性がある
企業からすると、シニア世代を採用した場合に会社へともたらされる影響やメリットが少ないと判断されることあります。そのため、思うように転職活動が進まない可能性もあります。
シニア世代が転職を成功させるためのポイント
シニア世代の転職は難しいとされてはいますが、ポイントさえ押さえれば成功する可能性がより高くなります。まずは、どのような点に気を付けるべきか、転職希望者が今から取り入れる方法をご紹介します。
キャリアやスキルなどの自己分析を行う
転職を成功させるには、自身のキャリアやスキルについて自己分析を行いましょう。長い社会人生活によって得られた経験や、配属された部署を一から棚卸し、どのような点が自身の強みなのか、他社にも通じるスキルや経験はあるかを明確にします。
手間はかかりますが、社会人1年目からどのような経験を得たのか、培ったスキルは何かを洗い出しましょう。自己分析によって自身が今後向いている仕事や、業務内容も掴めるようになります。
希望の業界や企業の分析をする
転職には自身の分析も重要ですが、希望する業界や企業の分析も大切です。どのような人材が求められているのか、会社や業界としての考え方など、事前に知っておきましょう。価値観が異なる、業界として必要な素質がないと判断されてしまうと、転職は難しくなります。希望する仕事についても、しっかりと分析しましょう。
積極的に転職活動をおこなう
転職活動をする際には、積極的に行動しましょう。仕事をしていない平日の朝や夜、土日の時間などで、求人探しや自己分析などを行います。また、気になる求人・企業が見つけた場合は、まずは応募してみることが大切です。
よく、転職活動において「同時に複数の企業へ応募して良いの?」といった疑問が寄せられます。結論として、同時に複数の企業に応募することに問題はありません。人気の求人であれば、早めに募集が締め切られ応募のチャンスを逃してしまうことも考えられます。
ただし、就業中での転職活動であれば、選考に費やすことができる時間も限られています。無理のない範囲で、そして長期戦を覚悟で転職活動に臨みましょう。決まらないからと焦るのではなく、時間をかけて粘り強く取り組み続ける心構えも必要です。
年収やポジションにこだわらない
転職がうまくできなかった原因のひとつとして、年収やポジションにこだわり過ぎることがあります。20代・30代よりも経験や年収がある分、生活のレベルを落とさず、仕事を続けたい人は多くいるでしょう。しかし、年齢を重ねてからの転職は、余程のスキルがなければ同じやそれ以上の年収・ポジションでの転職は難しいと言えます。
まずは、生活に必要な最低限の収入、今後の出費予定など老後のライフスタイルについて見直しましょう。その上で希望する年収や働き方を考えると、転職に対する動き方も変わります。
シニア世代が転職時に持っていると有利なスキル
シニア世代が転職を成功させるためには、先述している通りスキルが必要です。具体的には以下のようなスキルがあると、より評価が高まるでしょう。
• マネジメントスキル
• コミュニケーションスキル
• 柔軟性
• 豊富な知見
• 業務での実績
• 幅広い人脈
シニア世代での転職は戦力となるかどうかも重視されるため、スキルも大切な要素です。前職でどのような実績があるのか、会社や職種・業種を超えて通用する知識はあるかなども、転職時には見られるポイントです。さらに、マネジメントスキルを持っていると、より高いポジションでの採用につながる可能性も。
また、仕事や学習に対する柔軟性も大切です。新しい内容やサービス、ツールなどに対して抵抗がないか、周囲の環境が変化しても問題ないかも見られます。面接時には新しい物事へ抵抗がない、意欲的である姿勢をアピールしましょう。
シニア世代が仕事探しをするために気を付けるべき点
シニア世代が転職をする際、特に未経験の仕事を希望する場合は、気をつけるべきポイントがあります。
業種未経験か職種未経験に挑戦する
未経験分野に転職をする場合でも、異業種同職種もしくは同業種異職種で働いた経験があれば、企業から評価を得られる可能性があります。少しでも知見や経験がある、ノウハウを持っていると戦力につながると判断されるでしょう。
再雇用制度があるか確認する
特に50代以上で転職をする場合は、転職先に再雇用制度があるかを確認しましょう。50代になると転職後から、定年までの期間は10年を切っています。特に50代後半の場合は転職後、すぐに定年を迎えてしまいます。
定年後も継続して転職先で働きたい場合は、再雇用制度がある企業が望ましいでしょう。企業によって、定年制や再雇用制度の内容が異なることも。少しでも後悔のない転職をするためにも、企業の福利厚生を確認は大切です。
シニア世代が転職先を探す方法
シニア世代が転職先を探す場合は、シニア向けの求人を扱っているサービスを利用しましょう。現在は求人・転職サイトや、転職エージェント、ハローワークなどさまざまな選択肢があります。それぞれの特徴について、ご紹介します。
求人サイト・転職サイト
求人サイトや転職サイトは求人の数が多く、幅広く扱っているものもあれば、年代や職種に特化したものもあります。エンジニアなど特化した仕事に就いている場合は、エンジニア向けのサイトを利用するとスムーズに仕事が見つかるかもしれません。
幅広い仕事のなかから探したい場合は、マイナビミドルシニアのようなシニア特化のサイト利用が最適です。一般的な求人サイトでも、検索条件を設定するとシニア歓迎の求人も見つけられます。50代・60代歓迎や、未経験歓迎といった条件を設定して仕事を探しましょう。
求人サイトや転職サイトは、スマホやパソコンからもすぐに見られるため、スキマ時間で仕事探しを進めたい方はぜひ利用しましょう。ほとんどのサイトは登録無料のため、気軽に利用できるのも嬉しい点です。
転職エージェント
シニア世代向けの転職エージェントもあります。自身の強みを客観的に教えてもらえるほか、シニア世代の採用に積極的な企業に巡り会える可能性も。希望する仕事を紹介されなかったとしても、職務経歴書を作成する際のアドバイスや面接のサポートなどを受けられます。
ハローワーク
ハローワークも年齢に関係なく、多くの求人を扱っています。また、定年後に転職をする場合などは、失業給付手続きのためにハローワークを利用する人も多いでしょう。
定年後の仕事についての相談もできるため、仕事探しと同時に今後の生活についても第三者に話せるのは嬉しい点です。ハローワークも無料で利用できるため、気軽に情報収集のためにも活用しましょう。
シニア世代におすすめの職種
実際に転職を希望する人の中で、特に未経験の職種を希望する方もいるでしょう。その中で、シニア世代におすすめの職種を男女別にご紹介します。
【男性】シニア世代におすすめの職種
マンション管理
マンション管理は経験や年齢を問わずに募集をしている求人が多く、シニア世代でも挑戦しやすい仕事のひとつです。シニア世代は人生経験が豊富なため、入居者についてのさまざまなことに対応できると期待されています。
配送ドライバー
物流を支える配送ドライバーは需要が高く、免許と運転の経験があれば、ドライバーの経験がなくても採用される可能性は十分にあります。正社員や業務委託など、募集の雇用形態も幅広くあるのが特徴です。
警備
人の安全や財産などを守る非常に重要な仕事です。幅広い年代の方が活躍しており、資格がなくても就業することができます。企業によっては入社後に資格取得のサポートを行っているため、給与アップも目指せるでしょう。
軽作業
軽作業は検品、梱包、仕分けなど業務内容がさまざまあります。特別な知識やスキルは必要ないため、募集対象も幅広く設定されています。勤務地が広い倉庫の場合もあるため一定の体力は求められますが、あまり人と関わらずに働きたい方にはおすすめです。
【女性】シニア世代におすすめの職種
販売・接客業
販売・接客は飲食店やスーパー、百貨店など勤務地の選択肢が幅広くあります。求人サイトで検索することはもちろん、店舗に求人募集の情報が掲示されていることも。特に飲食店は人手不足であることも多く、主婦やシニア世代の採用が活発になっています。
清掃・家事代行
普段から家の掃除をしている、専業主婦だったという方は未経験であっても歓迎されるでしょう。短時間でできる場合もあるため、スキマ時間で効率よく稼げます。接客の仕事は苦手、コツコツと仕事を進めたいといった方にはおすすめです。
介護職
主に、お声がけなどコミュニケーションが主体の仕事が多く、未経験であっても始めることができます。入社後に資格取得をサポートしてくれる企業が多く、働きながらスキルアップをすることができます。
コールセンター
商品注文のほか、サービスへの問い合わせ対応や配送業者の電話窓口など、対応する内容は多岐にわたります。コールセンターでの勤務は未経験でも、接客経験やこれまでの人生経験からくる対応力が活かせる仕事です。データ入力をするため、基礎的なPCスキルは求められるでしょう。
まとめ
シニア世代の転職は難しい傾向にありますが、年々転職者は増加しています。転職する際は自身のキャリアの見直しや最低限の年収を洗い出しなど、押さえておくべきポイントの確認や準備をしっかりと行いましょう。
求人を探してみると年齢に関係なく募集している企業や、シニア世代ならではのスキルを望んでいる企業も多数あります。積極的に幅広い仕事へ応募し、転職を成功させましょう。