【Well-Pass座談会】これからも自分らしく働くために
- 100年時代のライフデザイン
- 公開日:2022年8月24日
今回は、経歴や立場も異なるお二人にお集まりいただきました。座談会の中では、さまざまな環境のなか働くすべての人に通ずるような、素敵なマインドが見えてきました。
この記事の目次
Well-Passとは
今年、新たなプロジェクトとして発足された、女性活躍アンバサダー「Well-Pass」
ミドルシニアマガジンの情報発信を通じて、ミドルシニア層の求職者・就労者のWell-Beingの実現をサポートすることを目的とし、第1期生を募集いたしました。
今回は、第1回目となるオンラインミーティング(座談会)の様子をお届けいたします。
〈参加者〉
Tさん:百貨店に30年勤め、早期退職。現在は再就職に向けて準備中。マイブームはキャンプ。
Sさん:新卒時は証券会社に勤務され、現在はスーパーで品出しのアルバイト中。マイブームは星占い・タロット。
お二人それぞれのお悩みとは
―― 働く上でもしくは復帰をする際に困ったことなど、体験談をお聞かせください。
Sさん:私は結婚と出産を機に証券会社を退職したのですが、主人が早くに他界してしまい、子育ても仕事も何でもひとりでしなければという状況になってしまったんです。その後、営業事務のパートを始めましたが、残業続きで体を壊して離職期間がすごく長くなってしまって。
それからもいろいろあって、自分のペースで働けるようになるまでに20年くらいかかってしまいました。
ブランクがあるし、キャリアもどちらかというとないから、新しい仕事を探すときにすごくハードルが高いように感じて、それは悩みです。
Tさん:私は、今年30年勤務していた会社を早期退職して、仕事復帰に向けて準備中です。ただ、自分の中ではゆっくりと今後のことを考える時間がほしいなとも思っています。
今まさに困っていることは職務経歴書の作成で、30年の百貨店勤務の中でも社内異動が多くて、記憶の呼び起こしがとにかく大変。今までの経験が、これから自分のやりたいことに繋がるか、というストーリー付けにも苦労しているところです。
―― ずっと同じ会社で30年間働いていると、これまでに職務経歴書を書く機会もなかったと思いますし、書くことも多くて大変ですよね。ちなみに、社内異動はどのくらいのペースであったのですか?
Tさん:大体2、3年に1回です。組織変更が多くて、1年で異動することもありました。
結構大きな会社だったので、部署移動でも転職したくらい大きく業務が変わることもありましたが、希望を出してやりたい業務に携わったり、人間関係で悩んだときに環境変えてもらったり、そういうメリットはありました。
ご自身のペースで働くための手段はさまざま
―― Sさんは今アルバイトをされているとのことですが、どのような経緯があったのですか?
Sさん:たまたまですが、マイナビミドルシニアに掲載されていた求人を見つけたのがきっかけです。勤務時間が朝8時からお昼までで、孫の面倒も見ながら働きたいという自分の希望通りだったんです。
仕事が終わった昼からは勉強したり、趣味の星占いをしたりと、自分の時間に当てています。実は、星占いに出会ってから、自分の中でハードルが高いと思っていたことも上手く進められるようになったと感じていています。
―― 星占いなど、ご自身で楽しめる趣味を持っているのはすごく素敵だなと思いますし、それが自分の方向性を決めるのにも役立っているというのは驚きました。
Sさん:星占いっていい加減と思う方もいるかもしれませんが、結構理論的なんですよ。いつも自分が同じ失敗をしたりするのには理由があってそれに気づけたりもします。
Tさん:星占いで考え方の切り替えられたというお話しはとても面白くて、こういうことも発信できたら多くの人が興味を持ちそうですね。
―― お二人とも自分のキャリアと、やりたいことと、働ける時間と...かみ合う仕事を探すのは大変だと思いますが、仕事を探す上でこういう情報があったら良いのにと思うことはありますか?
Tさん:職務経歴書を書く時は相談できる人もいないので、Webで職務経歴書の書き方というのをすごく調べました。もっといろんなバリエーションで参考になるものがあれば良いですね。
あとは、私が早期退職を決断できた理由のひとつとして、『50代でも転職している人が沢山いる』という情報を聞けたことがあるので、中高年で転職を成功した方の体験談はやはり気になりますね。
―― 年代や職種や境遇など人によって転職事情は様々ですが、それぞれの立場からの体験談というのは確かに知りたいことですね。
働く上での大切なマインド
―― 働いていく上でモチベーションを保つための工夫はありますか?
Sさん:"仕事に行く"と思うとハードルが高い気がして、"用事をしに行く"と考えるようにしています。自分の中では、そういうモチベーションでいると心が軽くなるんです。
実は夢があって、老後も犬と一緒に暮らせる小さなコニュニティーや住宅みたいなのを作りたいなと考えているんです。今、犬を飼っている方が多いですが、飼い主が高齢になり老人ホームに入ってしまうと犬とは離れ離れになってしまうので、それはとても悲しいことだなと。
そのためには品出しでも、どんな仕事でもやろうと思うんです。例えばマンション管理人さんでも清掃員さんでも、その仕事をしている人がいるおかげで、他の人は助かっているんだと考えていて、そういう思いが循環する世の中になったらいいなと思います。
―― 素敵な考え方だと思います。働いている方、子育てをしている方、キャリアに悩んでいる方、全員に通ずるマインドで、少しでもこういう気持ちがあれば心がラクになりそうですね。
Tさん:目から鱗と言いますか、本当に素敵なマインドだと思います。
―― 最後に感想をお願いします。
Sさん:私は職務経歴書に書けることがなくて困って、キャリアがある方に憧れていました。これからも是非頑張ってくださいね。
Tさん:Sさんの貴重なお話しが聞けて、とても楽しい時間でした。本当にありがとうございました。
まとめ
ご自身のキャリアや、やりたいこととの兼ね合い、希望の働き方など...背景の異なるお二人はそれぞれのお悩みを抱えていらっしゃいました。
その中でも、これからも自分らしく、自分のペースで働いていこうと、前向きなマインドで行動されている姿がとても印象的でした。