100年時代を生き抜くキャリアの選択。50代のキャリアプランや転職のコツ

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100年時代を生き抜くキャリアの選択。50代のキャリアプランや転職のコツ

一般的な定年は60歳ですが、平均寿命の延伸から現役としての区切りに変化が出てきています。そこで今回は、ミドルシニアにあたる50代が、人生100年時代を生き抜くためのキャリア選択をどうすべきか一緒に考えてみましょう。この記事ではミドルシニア世代が充実した未来を過ごすためのキャリアプランの立て方、転職を成功させるポイントなどをご紹介します。

この記事の目次

ミドルシニア世代が押さえておきたいキャリアの現状

キャリアプランや転職を成功させるポイントの前に押えておきたいのが、日本の平均寿命や定年と健康寿命の関係性などについてです。ミドルシニア世代は今の日本のキャリアの現状とどのように向き合うべきなのか、ともに考えていきましょう。

日本の平均寿命の推移

厚生労働省によって発表された情報によると、2020年の日本人の平均寿命は、男性が81.64歳、女性が87.74歳だとわかりました。この記録は過去最高の数値更新。前年から、男性は0.22歳、女性は0.30歳延びており、それぞれ9年連続で延伸し続けています。

定年と健康寿命

平均寿命が延伸し続けると同時に、健康寿命も伸びています。健康寿命とは、日常生活を制限されることなく、自立して健康的に生活できる期間のこと。日本人の健康寿命は、男女ともに75歳を超えているのです。

一昔前では、健康寿命も平均寿命も現代より短かったことから、定年は60歳と定められていましたが、現代の寿命から考えれば、これからの仕事の定年は60歳ではなく、75歳までを基点に考えることができます。

もしも現在50歳の人が75歳を定年とするのであれば、引退まで後25年。まだまだビジネスパーソンとして成長・活躍できる時間が十分に残されているのです。

健康寿命をもとにキャリアプランを考える重要性

キャリアプランを考えることはどの世代にも重要ですが、50代にとってはより重要なことです。その理由として、大企業を中心としたさまざまな企業では、55歳を過ぎた頃から「役職定年」、「減給」、「配置換え」など、定年目前の世代を徐々に第一線から外そうとする動きが活発になるのです。

60歳で定年を迎えるのであれば、こうした流れも受け入れられるかもしれません。しかし、75歳まで現役でいるなら、55歳から定年までの期間は、閑職に飛ばされ、単なるブランクになってしまう恐れがあります。

健康寿命が延伸する今、より充実した生活を送るためにはキャリアブランクを防ぐことが大切。だからこそ、50代はキャリアプランについて今一度考える必要があります。

50代からのキャリアプランニング方法

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では実際に、50代からのキャリアを再考してみましょう。ここではキャリアプランニングの流れについて紹介していきます。

1.経験・人脈を洗い出し、活用方法を考える

勤続30年近くになる50代は、豊富な経験・人脈が構築されているはずです。「これまでどんな経験をしてきたのか」、「どんな業界のどんな人と繋がりがあるのか」など、振り返ってみましょう。

情報を整理しやすくするためにも、紙に書き出すのがおすすめです。経験や人脈を一通り洗い出したら、どのように活用していくのかを考えましょう。

2.強み・リソースを明確にする

経験や人脈を活用していくには、自分の強みやリソース(資産)を明確にする必要があります。これらをはっきりさせるには自分一人で考えるのではなく、第三者からのフィードバックが有効。と言うのも、あなたの能力を評価するのは第三者であり他人だからです。

他者から見た評価が非常に大切なので、強み・リソースを明確にする際には、自分だけでなく他者からフィードバックをもらうようにするのがベターです。

3.人脈やリソースを組み合わせて方向性を決める

自分の経験、人脈、リソースが明確化したら、それらを組み合わせながら、あらゆる可能性を探っていきます。
方向性を決める基準で大切なのは、自分の心がときめくものを選ぶこと。ときめくほど大袈裟じゃなくても、興味・関心の高いものであれば、新たな仕事・人生が輝くでしょう。

50代からの転職を成功させるポイント

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上述したように大企業を中心としたさまざまな企業では、50代後半世代を第一線から外す傾向にあります。そのため、他の年代に比べると転職が厳しいのも正直なところ。

しかし、無理という訳ではなく、ポイントを押さえながら経験やリソースを活かせば、転職できる可能性は十分にあります。
ここでは、50代からの転職を成功させるポイントを具体的に紹介していきます。

1.待遇や会社の規模に執着しない

50代の転職を成功させるためには、会社の大きさや待遇などにこだわらないことが大切。これまでにも述べているように大企業は、若返り、若手人材の育成に注力している場合が多いので転職は厳しいものでしょう。

覆しづらい条件に正面からぶつかるのではなく、会社の規模や待遇は前職よりも劣ると割り切ったうえで、転職に望むのが50代の転職を成功させるポイントです。

2.企業がミドルシニア世代に求める条件を考える

2つめは、ミドルシニア世代を中途採用している企業が何を求めているのかを考えること。
企業によって希望する条件はそれぞれですが、即戦力としての活躍は共通する条件です。特に中小企業は、少数精鋭で働いていますので、採用後すぐに即戦力として働いてくれることを期待して採用します。

そのため、業務処理能力や専門分野の知識、マネジメントスキルなど、転職先企業が求める条件と自分の経験スキルを照らし合わせて、マッチするポイントをアピールするようにしてください。

3.家族の理解やサポートを得られるようにする

希望の転職先を見つけ、採用してもらうまでには時間がかかる場合もあります。
他の年代に比べて転職のハードルが高い50代ですから、ある程度の期間は覚悟して経済的・精神的に余裕をもって望むことが大切です。

経済的・精神的な安定は、家族の理解とサポートが必要。家族の理解のもと転職活動すれば、焦って妥協するようなことが少なくなるので、満足のいく転職がしやすくなります。

4.積極的に転職活動する

50代の転職は、待ちの姿勢ではなく攻めの姿勢が成功の鍵になります。例えば、「転職サイトに登録してメールで送付されてくる求人を眺める」このような待ちの姿勢は絶対にNG。

自ら情報を探し、エージェントに相談したり、複数社に応募したりするなど積極的に行動しましょう。年を重ねると失敗が怖くなってしまいますが、失敗を恐れずに行動することで理想の転職先に出会える可能性が高まります。

まとめ

平均寿命と健康寿命の延命から、60歳を過ぎても現役で働くのが一般的になっていきます。だからこそ、50代でキャリアプランを再考することや転職を視野に入れることが大事になってくるのです。

ミドルシニア世代の転職は、今後の人生をさらに充実させるための重要な選択肢。今回紹介したキャリアプランニング方法や転職のポイントを参考に、今一度理想の将来像に向けて準備してみてください。

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