再就職の選択肢、警備員の年収とは?
- 働き方を選ぶ
- 公開日:2019年11月20日
未経験でもチャレンジでき、ミドルシニアが比較的採用されやすい仕事として、警備員に注目している方も少なくないのではないでしょうか。ここでは、警備員の仕事内容や収入面の情報に加えて、再就職に警備員を選ぶ上での注意点まで含めてご紹介します。
この記事の目次
警備員の職務内容と年収
警備員の仕事には、実にさまざまな種類があります。それぞれの仕事の内容や働き方、さらには年収についても確認しておきましょう。
一般的な警備員の職務内容
警備員の仕事は、その職務内容から「施設警備」「交通誘導警備・雑踏警備」「輸送警備」「身辺警備」の4種類に分けられます。
このうち、街中などでよく見かける「施設警備」と「交通誘導警備・雑踏警備」は、警備員の一般的な仕事と言ってよいでしょう。「施設警備」は、オフィスビル、商業ビル、テーマパークや駐車場などでの警備のこと。「交通誘導警備・雑踏警備」は、道路工事の現場や施設の駐車場、お祭りなどのイベント会場で誘導業務を行う警備のことです。
現金輸送などの現場で警戒に当たる「輸送警備」や、要人を守るボディーガードである「身辺警備」は、警備員の中でも特殊な部類に入り、特別な経験や資格が必要となります。
年間休日や勤務時間は、それぞれの職務内容に応じて異なってきます。例えば「施設警備」は、24時間体制で警備にあたるため、一日3交代制などのシフト制をとっているところが多く、休憩や休日も交代で取得するのが基本です。
一方、「輸送警備」や「身辺警備」では、正社員として働くことがほとんどのため、「週休2日」のように決まった休日数を取得することが多いようです。
気になる警備員の年収は?
政府が実施した平成28年賃金構造基本統計調査によると、警備員の平均年収は約307万円とのこと。この数字は、正社員だけでなく派遣社員や契約社員を含んだ全国平均です。実際には、事業所の規模、地域、雇用形態などによって差が大きく、例えば関東では平均より高い年収が期待されるため、年収400万円・500万円を超えるケースも耳にします。
パートやアルバイトで働く場合では、同じ調査によると時給900~1200円ほどが相場です。道路工事の交通誘導警備は年末年始や年度末、雑踏警備はイベントの多い夏場が仕事の繁忙期に当たるので、集中的に稼ぐこともできます。
このように、警備員の年収は決して高いものではないかもしれませんが、再就職を考えるとき、現実的な選択肢であることには変わりありません。勤務地、勤務時間や勤務日を自分で選びやすいことなど、勤務条件のメリットとも考えあわせて、総合的に判断しましょう。
再就職に警備員を選ぶ上での注意点とは?
50代、60代のミドルシニアが再就職を考えるとき、警備の仕事は採用されやすい仕事のひとつです。有力な選択肢ではありますが、実際に決断する前には次のようなことに注意しておきましょう。
体力やライフスタイルとの兼ね合いを考えよう
高齢になっても活躍している人の多い警備員の仕事ですが、実際には仕事の幅が広く、体力・筋力をあまり使わないものから非常にハードなものまで、多岐にわたっています。自分の体力の衰えを自覚し、健康やライフスタイルを損なうことのないように、無理のない範囲で働ける仕事を選ぶことが大切です。
また、警備会社によって業務内容や待遇の差が大きいということにも注意すべきです。求人広告で「簡単」をうたっていても、実際の業務はイメージしていたよりも肉体的にハード、というケースもあります。
働きやすい警備会社を見分けるのは簡単ではありませんが、実際にシニアの人が継続して働いているところなら、おおむね安心でしょう。大手の警備会社なら安心、と考えがちですが、しっかり自分でリサーチ。そのうえで面接で質問を行い、判断をしましょう。
正社員として働きたい時の応募や面接時の注意点とは?
50代で警備員の仕事を選ぶ場合には、正社員を希望する人も多いのではないでしょうか。正社員として採用されるためには、次のような点に注意しておきたいものです。
まずは基本として、履歴書や職務経歴書を誤字・脱字なく準備すること。面接では、時間をしっかり守り、清潔感のある服装でのぞむこと。つまり、社会人として最低限のモラル・マナーを守ることは言うまでもありません。
さらには、面接で想定される質問や自己PRについて、スムーズに答えられるように考えておきたいものです。志望動機については、「人の役に立つ仕事がしたい」といった気持ちがある場合には、社会貢献的な志望動機としてアピールしておくのもよいでしょう。警備員の仕事に備えて体力アップに努めていることなどを話して、意気込みややる気を伝えることも大切です。
まとめ
警備員は、一般にミドルシニアでも働きやすく魅力のある仕事ですが、警備の種類や雇用形態、実際に働く警備会社などによって、仕事内容や待遇は大きく異なります。本当に自分に合った働き方ができるように、事前にリサーチを怠らないようにしたいものです。