女性によくある仕事と子育ての悩みと解消法
- 働き方を選ぶ
- 公開日:2018年6月14日
昨今、子育てと仕事の両立を目指す女性は急増していますが、彼女たちは様々な悩みを抱えているのも事実。思ったように仕事の時間が作れなかったり、答えのない子育ての悩みにぶつかったり。今回は、そんなワーママの悩みとその解決法についてご紹介します。
この記事の目次
女性が子育てと仕事を両立する時によくある悩みとは?
・職場が遠い
居住にかかる費用が高い都市部を離れ、郊外に子育ての環境を求めた結果、職場からかなり離れている場所に住んでいる女性も多く存在します。往復で3時間以上、保育園の送り迎えを挟むとそれ以上の時間を、移動にかけている人も少なくありません。電車の遅延などの場合は特に帰りが遅くなり、夕方から就寝までにかけての家事や育児のタスクがあふれてしまい、睡眠時間が削られ、体調不良を起こすなどの悪循環が生まれます。このように仕事と育児を両立する女性で、職場からの距離を問題に感じている人は多いです。
・子どもの預け先がない
反面、都市部では別の問題も生まれています。ワーママの急増で、保育園に入ることが難しくなっているのです。そんな状況で、近くに信頼して子どもを預けられる大人がいないと、ママが休職せざるを得ない状況になります。子どもの預け先がなくては、仕事と子育ての両立が出来ず、ママにとっては致命的とも言える悩みなのです。
・サポートしてくれる人(親族・配偶者など)が遠くに住んでいる
子育てと仕事の両立を目指す女性にとって、家族からのサポートが受けられないというのは、非常に大きな負担となります。旦那さんが単身赴任でいない、親族が地方に住んでいる、といった家庭は多いので、そんな状況下で女性が両立を目指そうとすると無理が生じてしまい、大きな悩みとなるのです。
女性が子育てと仕事を両立させるために、産前にやっておくべきことは?
・育児休暇や時短勤務制度がある職場に転職する
もし今働いている会社が、ワーママをサポートする体制になっていなかったり、制度はあっても使いづらかったりする場合、思い切って育児休暇や時短勤務制度を取りやすい職場へ転職してみるのも方法です。転職してすぐに産休に入るのは気が引ける、という思いは生まれるため、出産を考える2-3年前から活動しておくのが理想的かもしれません。そのうえで仕事において高いパフォーマンスを発揮し、「この人のスキルは組織に必要だ」という印象を周囲に与えておくことが重要です。
・育児をしやすい土地に引っ越す
比較的、保育園に入りやすいエリアや子育て支援の制度がしっかりしている自治体をみつけることができれば、そうした街に産前に引越ししておくことも賢い手段です。しかし、認可保育所に入園するためには、居住年数が優先される自治体も都市部では多く存在します。そのため、制度の充実だけではなく、保育所への入りやすさなども考慮したうえで、転居の計画を練りましょう。
・家事のオペレーションを育児に合わせて最適化する
育児と仕事に疲れたと感じたら、使えるサービスがたくさんあります。ネットスーパーや家事代行、それに時短をしてくれる家電などがそれに当たりますが、産前から使うことに慣れてみましょう。子どもを産むと想像以上のタスクが毎日降りかかりますが、そうしたサービスについて調べたり慣れたりすることすらも、負担に感じてしまうため、産前から慣れ親しんでおくのが賢明です。
色々ある女性の働き方
徐々にではありますが、女性が子育てしながら働きやすい制度が整ってきています。
1.短時間正社員(時短勤務)
「子育てしながらできる仕事を正社員でしたいけど、フルタイムは厳しい」という思いを持つ方は多いですが、その課題を解消するために、正社員でも短時間勤務を選択できる企業も増えてきています。勤務時間を少しでも短縮できれば、保育園のお迎えなどもうまくこなすことが可能。仕事を効率的に進めることで成果を出すことに難易度の高さはありますが、仕事のやりがいを味わいながら、プライベートの充実も図れる可能性は高まります。
2.リモートワーク(在宅勤務)
リモートワークの魅力は、時間と場所の制約から解放されることです。家に居ながら仕事ができるので、子どもが病気の場合でも慌てる必要はありません。通勤時間が減らせるなど会社にとっても生産性を高められる利点は多いですが、まだ課題もあります。それは、会議などのリアルなコミュニケーションが取れないことや、勤怠管理が徹底できないこと。こうした課題を解決すべく、現在、企業側もシステム導入に取り組んでいる真っ只中と言えるでしょう。
3.社内託児所
先述の通り、子どもの預け先がないことは、働くママにとっては致命的な悩みとなるわけですが、社内託児所がある会社で働いてしまえば、その悩みは解決されます。社内託児所は一般的に、施設が狭く園庭がないといった不満は生まれがちですが、常時、ママのそばに居られるため、子どもの体調不良の際にすぐに対応できたり、会社の行き帰りの時間に一緒に過ごせるというメリットもあります。普段は地元の保育園に通わせて、一時利用として社内託児所を使っているというママもいます。託児所が付いている職場は、より一層両立がしやすいと言えるでしょう。
知ってた?たくさんある働く女性の子育て支援制度
・ワーママを支援する法律「育児・介護休業法」とは?
子育てしながら働く女性をサポートする法律「育児・介護休業法」には、そうした女性を休暇や労働時間の面で会社がサポートすべき内容がまとめられています。うまく制度を利用すると、時間的なゆとりが生まれるほか、心にもゆとりができることで、子育てと仕事の両立が楽しも感じられるでしょう。ここでは、法律で決められている主な制度を詳しく見ていきます。
・育児休業制度
1歳に満たない子どもを養育する労働者が会社に申し出ると、子どもの1歳の誕生日の前日まで、連続する期間、原則として1回、休暇を取ることができます。この制度は随時改定されていて、両親がともに育児休業を取った場合には、子どもが1歳2ヶ月に達するまで休業期間が延長される「パパ・ママ育休プラス」や、子どもが1歳に達した日に保育園には入れなかった場合には、1歳6ヶ月まで延長取得が可能だった制度が、2017年10月からは「最長2年まで」に延長されました。
・短時間勤務制度
短時間正社員が恒常的な働き方だとすれば、「育児短時間勤務制度」はその名の通り育児を行う期間に利用できる時短勤務制度です。子どもが3歳になるまで1日原則6時間の短時間勤務をすることが可能です。すべての企業に導入が義務化されていますが、企業によっては「10歳まで利用可能」「週3日勤務も可能」など柔軟な導入をしているところもあります。しかし、入社1年未満の方は対象外となることが多いため、注意が必要です。
・残業の制限
3歳未満の子どもを育てる従業員が申し出ると、所定労働時間を超える労働、つまり残業が免除される制度です。また、小学校就学前までの子どもを育てる従業員では、1ヶ月に24時間、1年で150時間を超える時間外労働、深夜労働が免除される制度もあります。
・子の看護休暇制度
子どもの病気などで看護が必要な場合、仕事を有給で休める制度です。未就学児が1人であれば年に5日まで、2人以上であれば10日まで、半日単位で取得することができます。看護の他にも、予防接種や健康診断の受診などでも使用することができます。
まとめ:常に情報を仕入れ、必要性を見極めて行動しよう
仕事と子育てを両立することは、並大抵のことではありません。疲れや悩みも増え、ストレスを感じることも多いでしょう。しかし、本来は子どもを育てることは喜びであるはず。
厳しい状況を打開するためには、事前に情報を仕入れ、入念な準備をすることが欠かせません。早めに行動すればその分メリットが受けられることに繋がります。制度を知り、それを賢く使いながら、理想の育児と働き方を実践していきましょう。