ミドルシニアの転職を考える!年収は下がっても転職を検討したい場合とは?
- キャリアを考える
- 公開日:2017年10月 1日
ミドルシニアになって転職を希望する人の中には、年収が下がってでも転職したい理由もあるでしょう。慣れた環境でこのまま働くことと、転職で新天地に飛び込むこと。どちらを優先するべきか悩む方が多いと思います。検討するうえでの、幾つかのパターンをご紹介いたします。
転職を検討する理由1:役職定年で給与が下がる場合
役職定年の制度がある企業の場合、たいてい55歳くらいになると管理職を外れます。そうなると、定年退職まであと数年というところで、仕事内容が変わることや、何より給与が下がることで大きなストレスが発生することが想像されます。早くから役職定年を見据えた準備が充分できていれば問題ないですが、不安が大きいのであれば早い段階で役職定年のない会社へ転職するのも一つの方法です。
転職した場合、初年度の年収は下がることが多いですが、定年退職まで勤めあげれば結果的に給与総額は多くなるケースもあります。 この場合、転職するかを見極めるポイントになるのが「定年までにもらえる給与の総額」です。まずは、今の会社で役職定年を迎える場合の家計シミュレーションを行うなど、資金計画をしっかりと見直してみましょう。
転職を検討する理由2:家族の事情を優先したい場合
ミドルシニア世代は仕事上の責任が大きいことから、長時間労働が常態化していることも。「これまでもこの働き方でやってきたから」、というなかば主体的な人もいれば、「仕事が忙しくて早く帰れない」「部下よりも早く帰るわけにいかない」という事情で長く働いている場合もあります 近年、社会問題化しているように、長時間労働には多くの問題があり、精神的・肉体的疲労も蓄積しやすいため長く続けるべきではありません。何よりも、仕事で拘束されている時間が長すぎて、自分・そして家族との時間を持つことができないためです。
40代以降は、働き盛りであるとともに、育児や教育、そして介護といった家庭でのイベントが発生する世代でもあります。育児や介護などは、そのときしかできないことでもあり、大切な家族と過ごす時間は金銭には代えられない価値があるでしょう。 仕事にやりがいを感じているなら、「今の会社で働き続けたい」と思うのも当然ですが、自分の望みではない中で長時間労働をしているのであれば、転職で拘束時間の少ない仕事に就くことを検討してはどうでしょうか。 この選択を決断するには、「自分が人生において何を重要とするか」という問題に向き合い、どんな人生を歩んでいきたいかを考えることが重要です。
転職を検討する理由3:職場の人間関係がつらい場合
ミドルシニア世代になると、管理職として部下を率いたり、プロジェクトの責任者になったりなど、仕事でも中心的な役割を担う人も多いでしょう。しかし、自分だけではコントロールができないのが、職場での人間関係です。人間関係のストレスは、時に集中力や気力を奪ってしまい結果的に仕事への意欲低下にもつながりかねません。「管理職であれば、上からも下からも要求や不満などを聞かなければならない。。」と頭を抱える人も多いのではないでしょうか。
実際、人間関係が問題で、休職や退職に至る人が多いことも事実です。 もし人間関係のストレスが強いのであれば、そこから逃れる手段としての転職もあります。「このままではメンタルを病むのでは」という意識が芽生えているのであれば、その前に思い切って転職をして環境を変えれば、ストレスから解放されるとともに、健康で働き続けることができるでしょう。
とはいえ、職場の人間関係を理由に転職する場合、転職先でも同様のリスクがあることには注意が必要です。会社への不満がたくさんあるのも当然ですが、転職したからといって人間関係が良くなるとは限りません。転職先でも同様の問題が起こることも十分ありますし、新しい会社ではじめから人間関係を築いていかなければならないのは楽なことではありません。人間関係が原因で転職をする際は、そういったリスクも覚悟しておく必要があります。
ミドルシニア層が、転職を見極めるポイントは?
ミドルシニア層が転職を検討する場合をいくつか紹介しました。当たり前ですが、転職は人生を左右するものです。ましてやミドルシニア層になってからの転職は、リスクもついてまわります。そのため金銭的な損得や一時の感情だけでなく、よく考えた上で転職をするかどうかを見極めていきましょう。
転職をして再就職する場合、ハローワークの「就職促進給付」などの制度の利用もおすすめです。さまざまな制度を十分に活用すれば転職時の強い味方になることでしょう。
まとめ
中高年の転職は求人自体が少ないとはいえ、これまでに培った経験や技術を欲しい企業もあるはずです。確かに今の会社の慣れた環境で慣れた仕事をして働けばストレスが少なくてすむでしょう。しかし転職で技術や知識を必要としてくれている企業に出会えれば、やりがいのある仕事を任せてもらえる可能性もあります。