内定保留は原則NG。速やかに返事をしよう
最終選考後、企業から採用通知が届いたら、いよいよ入社に向けて動き出します。採用通知は電話やメール、文書などで届くのが一般的ですが、速やかに入社への意思を伝えましょう。
他の会社の選考が途中で、即答できない場合は、「○日までに必ずお返事します」と連絡する日程を明確にしましょう。ただし、返事を保留した場合、企業は「もしかしたら内定を辞退されるかもしれない。その場合は、再び募集をかけなればならない」と考えるかもしれません。
そうした場合、「内定ありがとうございます。家族と相談したいので、返事を待っていただけますか」と相談すれば待ってもらえるケースもありますが、保留期間が長引いた場合、企業によっては内定を取り消される可能性もあります。内定保留は基本的に難しいと考え、ご家族の方と相談する時間を考慮してもらっても、できる限り速やかに返事を済ませましょう。
内定を辞退する場合も、できるだけ早く連絡し、謝意とともに伝えましょう。特に、一度内定を受諾してから、後になって「やはり辞退したい」と返事をするのは、常識的な行為ではありません。
企業によっては、入社に備えてパソコンなどの備品を新たに購入しているケースもあります。雇用契約を結んでから内定を辞退すると損害賠償を請求されることもあるので、十分に考えてから返事をしましょう。
労働条件は必ずチェック。納得できたら、内定承諾書などの書類を返送しよう
採用通知が届き、入社への意思を伝えたら、「内定承諾書」や「雇用契約書」「労働条件通知書」などの書類が送られてきます。「労働条件通知書(雇入通知書)」には、給与や就業時間、就業場所(配属先)、契約期間(入社日)、退職に関する事項が明記されています。これらの勤務条件を必ず入社前に確認してから、「内定承諾書」や「雇用契約書」を返送しましょう。
特に気をつけたいのが、在籍中の方の場合。現在勤務している会社の退社日を考慮して、入社日を調整する必要があります。「一日も早く退社して次の会社に入社したい」とはやる気持ちもあるでしょうが、退社する会社に迷惑をかけないためにも、引き継ぎの時間などを十分に取って退社日を調整するようにしましょう。
もし、「労働条件通知書」に記載されている条件に対して希望がある場合は、希望を明確にしたうえで伝えましょう。できれば、メールや電話ではなく、内定先の人事担当者と会う時間を設けてもらい、直接希望を伝えた方がよいでしょう。
ここで気をつけたいのは、希望の伝え方。自己主張が過ぎると、「独善的な性格で、入社後も人間関係などで問題を起こす可能性があるかもしれない」と判断されかねません。特に、面接時に希望年収を回答している場合は、それを撤回し、内定後に高く修正して再交渉するようなことはお勧めできません。
入社の意欲が高いことをしっかり伝えたうえで、「できればこのようにして欲しい」と謙虚に要望を伝えるようにしましょう。
まとめ
- 採用通知が届いたら、入社の意思をできれば3日以内に伝えよう。
- 内定保留は、入社取り消しにつながる可能性があるので要注意!
- 労働条件をよく確認し、希望がある場合は謙虚に伝えよう。
記事作成日:2017年10月3日
文責:マイナビミドルシニア編集部
人生で一番大切なのは報連相!?~転職活動でもこまめな連絡を心がけたLさんの場合
「黙っていればしっかり者。口を開けばお調子者」――親友が私によく言う言葉です。実際、私はすぐに慌てるしミスが多くて、学生時代はよく忘れ物をして先生に怒られていました。筋金入りのおっちょこちょいなので、社会に出てからは上司や先輩に迷惑をかけないよう、「報連相」を徹底してきました。
自分自身が上司になり、部下をもつ立場になった今も報連相は欠かしていません。報連相はミスをなくすためにも、チームの絆を深めるためにも役立つからです。プライベートでも実践しているので、家族円満が自慢でもあります。
今回、転職活動をするにあたっても、報連相を心がけました。特に報連相の重要性を実感したのが、採用通知を受け取った直後です。実は退社日を調整する段になって、「引き継ぎの時間が足りない」と慌てまして......。いや、最初は十分に時間があると思っていたんですよ。ただ、20年以上勤めてきた企業を退社するのですから、お世話になった方がたくさんいます。部下への引き継ぎもあるし、想像していた以上に時間がかかりそうでした。
私はすぐさま転職先の人事担当者に電話をして、相談しました。当初は1ヶ月後の入社を想定していましたが、理由を説明したところ「2週間程度の延長なら」との返事をもらえたので、退社日を調整したうえで引き継ぎと挨拶のスケジュールを組みました。
入社して半年が経ち、今では人事担当者ともだいぶ仲良くなりました。ただ、「あのとき、必死な様子で連絡してこられたから、びっくりしましたよ」と言われた時は、汗をかいてしまいました。すぐに慌ててしまう性格はなかなか直りませんね。その分、これからも報連相を大切にして、誠実に謙虚に生きていくことでカバーしたいと思っています。
(浦安市 Lさん 50歳)