厚生年金の平均受給額はいくら?世代・年収別の相場や計算方法、将来への備えを紹介

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厚生年金の平均受給額はいくら?世代・年収別の相場や計算方法、将来への備えを紹介

老後の生活設計において、厚生年金がいくらもらえるのかは大事なポイントです。今回は、厚生年金の仕組みから世代や年収別の厚生年金の平均受給額を紹介します。また、計算方法や受け取り額を増やす方法なども解説いたしますので、将来の年金額が気になる人はぜひ最後までお読みください。

この記事の目次

    厚生年金の基本的な仕組み

    日本の公的年金制度は2階建構造と呼ばれており、1階部分は国民年金、2階部分は厚生年金です。国民年金は20歳以上60歳未満の国内在住者全員が加入していますが、厚生年金は会社員や公務員が対象となっており、人によって加入状況は異なります。

    会社員や公務員は、国民年金と厚生年金の両方に加入するため、将来的には両方の年金を受け取れます。保険料は事業主と折半になり、給与や加入期間によって将来受け取れる金額は変わります。

    厚生年金を受け取るには、保険料納付期間や免除期間などを含めた受給資格期間が10年以上必要です。保険料免除の期間も含まれるため、足りていない場合は追加で加入するなどの対策を行う必要があります。年金の受け取りができるのは、原則65歳以降です。

    厚生年金の平均受給額

    厚生年金の加入者の全体的な平均受給額は、2024年度で15万1,142円です。直近5年間の平均額の推移は以下の通りです。

    - 2020年度:14万6,145円
    - 2021年度:14万5,665円
    - 2022年度:14万4,982円
    - 2023年度:14万7,360円
    - 2024年度:15万1,142円

    ただし、上記は全体の平均であるため、年収や世代によって受給額は異なります。詳しい平均額は以下で紹介します。

    男女別の平均受給額

    厚生年金の受給額は男女で異なります。

    - 男性:16万9,967円
    - 女性:11万1,413円

    男性の平均受給額の方が、女性よりも約6万円高くなっています。理由としては、現在年金を受給している人たちが現役だった時は、男性の方が収入が高い傾向にあったためです。

    また、女性は結婚や妊娠をきっかけに退職をする人が多かったため、加入期間が男性よりも短くなります。退職後に扶養内でパートをしている場合も、受け取れる年金額は、定年まで加入し続けた男性や女性よりも少なくなります。

    世代別の平均受給額

    原則、年金の受給は65歳からのため、繰り上げ受給を選択すると受け取れる額は全体の平均額よりも下がります。65歳でも、全体平均よりも1,000円ほど下回っています。

    - 60歳:9万9,664円
    - 65歳:14万9,862円
    - 70歳:15万455円
    - 75歳:15万1,410円
    - 80歳:15万3,729円
    - 85歳:16万3,947円
    - 90歳以上:16万4,027円

    平均受給額と実際の額が違う理由

    実際の受給見込額を確認すると、平均受給額よりも低いと感じるケースも少なくありません。平均受給額のなかには、以下のような高額受給の条件を満たしている人も含まれているのが原因の1つです。

    - 長年大企業で働いた高所得者
    - 加入期間が40年以上ある人
    - 厚生年金に長く加入していた人

    高額受給の方がいる一方で、以下のような条件に該当する場合は、平均受給額よりも実際の受給額が下回るケースもあります。

    - 非正規雇用の期間が長い
    - 転職や離職が多い
    - 厚生年金の加入期間が短い

    平均受給額は、実際の加入期間や年収別の実態などを考慮せずに計算しているため、個人の状況によって全然金額が違うと感じるケースがあります。

    年金受給額の確認方法

    実際に将来自分が受け取れる年金額が知りたい場合は、「ねんきん定期便」か「ねんきんネット」でご確認ください。

    ねんきん定期便

    ねんきん定期便は毎年誕生月に、日本年金機構から送付されるハガキです。中には、これまでの年金加入期間・納付状況・年金見込額が記載されています。

    50歳未満の人には「これまでの加入実績に応じた年金見込額」が、50歳以上の人には「現在の加入条件が60歳まで継続した場合の年金見込額」が記載されています。定年退職や老後生活が見えてくる50歳以降に、より具体的な金額が見えてきますので、ぜひ確認してみてください。

    ねんきんネット

    ねんきんネットは日本年金機構が提供する、個人向けのオンラインサービスです。いつでも気軽に自分の年金情報を確認できるので、現在の状況から老後の資金計画を立てたい時に向いています。

    試算計算のシミュレーションも用意されており、「かんたん試算」と「詳細な条件で試算」の2つから選択可能です。「かんたん試算」は、現在と同じ状況で60歳まで年金制度に加入した場合という条件を自動設定し、見込額を提示してくれます。

    「詳細な条件で試算」は、今後の加入状況・収入と期間・受給開始年齢・国民年金保険料を納付や追納した場合を入力し、より具体的な金額を提示してくれます。自分の年金について気になった際は、ぜひ一度ご確認ください。

    年金受給額の計算方法

    年金受給額の計算方法を紹介します。

    厚生年金の計算方法

    厚生年金の金額は、報酬比例年金額+経過的加算額+加給年金額で算出可能です。報酬比例月額は以下の2つを合計したものになります。

    - 2003年3月以前の加入期間:平均標準報酬×1,000分の7.125×2003年3月までの加入月数
    - 2003年4月以降の加入期間:平均標準報酬×1,000分の5.481×2003年4月以降の加入月数

    経過的加算はもらえない分の老齢基礎年金を補うお金であり、生年月日や加入状況によって加算される場合があります。計算式は1,766円×厚生年金加入月数\-84万7,300円×20〜60歳の厚生年金保険加入月数÷480です。

    加給年金は厚生年金に20年以上加入している人が、65歳を迎えた時に生計を維持している配偶者や子どもがいる場合などにもらえるお金です。

    上記の計算式を使った計算は複雑ですが、簡単に算出できる簡易計算式もあります。簡易計算式は、(平均年収÷12)×0.005481×厚生年金加入月数です。平均年収が500万円で40年間厚生年金に加入した場合で試算してみます。

    - (500÷12)×0.005481×480=109万6,199円(年額)
    - 109万6,199円÷12ヶ月=9万1,349円(月額)

    月額9万円が目安の金額となります。

    国民年金の計算方法

    実際の年金受給額は、上記で計算した厚生年金と国民年金の額を足したものになるため、国民年金の部分についても計算をしないと、詳細な金額はわかりません。国民年金が満額になるのは、20〜60歳までの40年間を全期間納付した場合のみです。

    もし、保険料の免除や減免などを受けた期間がある場合は、満額(年)×(保険料納付済月数+免除月数×免除の割合に応じた分数)÷40年×12ヶ月の計算式を使って算出します。

    免除の割合に応じた分数とは、以下の表の通りです。

    免除の割合 2009年3月分までの免除期間 2009年4月分以降の免除期間
    全額免除 3分の1 2分の1
    4分の3免除 2分の1 8分の5
    半額免除 3分の2 4分の3
    4分の1免除 6分の5 8分の7

    将来の年金額を増やす方法

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    自分の受け取れる年金額を知って、もっと増やしたい、老後に備えたいと感じた人は多いでしょう。年金の額を増やす方法について、以下に6つご紹介いたします。ぜひ、手軽に始められるものから取り入れてみてください。

    繰り下げ受給

    年金は原則65歳から受給開始となりますが、受給開始を66歳以降に変更する「繰り下げ受給」が選択可能です。1ヶ月受給を遅らせるごとに0.7%増額され、最大75歳まで繰り下げができます。

    75歳まで繰り下げた場合の増額率は84%です。国民年金と厚生年金で、それぞれ繰り下げ受給を選択できるので、資産状況などに応じて手続きをするか検討してみてください。

    年収を上げる

    厚生年金は年収が高くなるほど、受給できる年金額も増える仕組みです。そのため、会社員や公務員として現役で働いている場合は、年収を上げればその分、受給予定額も上がっていきます。昇進や転職などで年収を上げることで、現役時代の生活も将来の老後資金も増やせる可能性があります。

    60歳以降も働く

    定年退職後も会社員として働くと、厚生年金への加入期間が伸びるので、その分厚生年金の受給額が増えます。年収が500万円で加入期間が30年だった場合、もらえる年金の額は500万円×0.005481×30年=82万2,150円(月額6万8,513円)です。

    同じ年収でも加入期間が40年の場合、500万円×0.005481×40年=109万6,200円(月額9万1,350円)と、あくまで概算ですが年額で約30万円、月額で2.5万の違いがあります。

    少しでも加入期間を伸ばすと、その分受給額が増えるので、60歳以降も加入し続けるのもおすすめです。しかし、在職老齢年金制度で年金+賃金の合計が基準額超で一部停止になるので、収入額に注意をする必要があります。

    追納をする

    年金の未納や免除があった場合、後から納付をするとその分を保険料納付期間に含められます。満額に近づくため、将来的に受け取れる年金が増加します。

    学生納付特例制度を利用した人などは、40年間の納付期間を満たしていません。余裕がある時に追納しておくと、将来の年金が増えますので、ぜひご検討ください。

    iDeCoや企業型DCに加入する

    直接的に年金の額を増やすのとは異なりますが、年金制度の3階部分とも言われる私的な年金制度を活用する方法もあります。iDeCoや企業型DCなどは、掛金を拠出して運用することで資産を増やし、一定の年齢以降に運用益を受け取れる仕組みの商品です。

    iDeCoの場合は毎月5,000円から、自分で好きな商品を選んで運用が行えます。受け取りは一括・分割・両方の3タイプから選べるので、自分に合った方法で使えるのも魅力です。

    付加年金や国民年金基金に加入する

    退職後、自営業者や国民年金のみの加入を予定している人の場合、付加年金や国民年金基金への加入もご検討ください。付加年金は国民年金に月額400円上乗せすると、将来受け取れる年金額を、200円×付加保険料を納付した月数分増やせる制度です。

    加入できるのは65歳未満の任意加入被保険者、国民年金第1号被保険者です。国民年金基金は掛け金を拠出して運用し、その運用益を受け取れる制度となっています。掛金全額が所得控除の対象となるので、節税にもつながるのがメリットです。

    まとめ

    厚生年金の平均受給額や、計算方法などを紹介しました。厚生年金は2024年度で15万1,142円が平均ですが、男女・世代・年収などによって平均額は異なっています。加入期間や年収によって厚生年金の額は変わるため、平均額よりも実際に受け取った額の方が少ない人もめずらしくありません。

    少しでも年金額を増やしたい場合は、繰り下げ受給・年収アップ・60歳以降も働くなどの方法を検討してみてください。その他、私的年金制度や投資なども活用して、老後資金を備えていくのがおすすめです。

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