週休3日制で働くと社会保険や年金は減る?年金・社会保険・収入への影響を解説
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- 公開日:2026年7月10日
働き方の多様化が進む中で「週休3日制」を導入を検討する企業も近年増えています。週休3日を希望する人もいる一方で、年金・社会保険・収入減への影響を気にする人も少なくありません。今回は、週休3日制の基本的な仕組みやメリット・デメリットのほか、年金・社会保険・収入への影響についても解説します。週休3日制が気になる人、年金などへの影響が知りたい人は、ぜひご一読ください。
この記事の目次
週休3日制の基本的な仕組み
週休3日制とは、1週間の休みを3日にして勤務日を4日にする制度です。土日休みの場合は、平日にも休みが取れるようになるため、従来の働き方とは大きく異なります。政府は「選択的週休3日制」の導入を推進していますが、導入状況は企業によって異なります。
選択的週休3日制とは、企業が全従業員に対して一律に週休3日を義務付けるものではなく、従業員が自分で選択できるのがポイントです。一部では義務化されるのではないかと噂されていますが、義務化については予定されていません。
週休3日制の種類
週休3日制には3つの種類があります。給与維持型・給与減額型・総労働時間維持型のタイプについて、以下で解説いたします。
給与維持型
給与維持型は、就業時間も給与も週休2日制と変わらず、休日を1日増やすスタイルです。休みが増えても給与が変わらないため、従業員にとってはメリットが大きく感じられます。しかし、週5日勤務と同じ成果を求められるため、仕事に対するハードルは高くなるでしょう。
給与減額型
給与減額型は、1日8時間の労働時間を維持しつつ、休日を1日増やすパターンです。1週間あたりの労働時間が減少するので、給与も減少します。週休2日と比較すると給与が約2割減少するパターンが一般的です。
1日あたりの労働時間が変わらないため、無理に生産性を高めて仕事をする必要がなくなるのがメリット。ただし、給与が減ることで生活が圧迫されるので、別の方法で減った分の給与を補うなど対策が必要になります。
総労働時間維持型
総労働時間維持型は、4日の稼働日に2時間ずつ労働時間を上乗せして、1日分の労働時間を確保する制度です。給与は維持されますが、1日あたりの労働時間が増えるので、勤務が辛くなる可能性があります。
導入時には、時間外労働時間が発生しないよう、月単位の変形労働時間制を採用するケースが多くあります。
休日の取り方も異なる
週休3日制では、休日の取り方もパターンがあります。会社や部署ごとに定休日を設定して全員が同じ曜日に休むパターン、ローテーションで休みを取って被りを減らすパターン、週ごとや月ごとに希望を出して好きな時に休めるパターンの3つが主な取り方です。
それぞれメリット・デメリットがあるので、企業の都合や従業員のニーズによって異なるパターンが導入されるでしょう。
週休3日制による年金・社会保険への影響
週休3日制にすると、気になるのは年金や社会保険への影響です。それぞれ、どの程度の影響があるのかについて、以下で解説いたします。
年金への影響
会社員が加入する厚生年金は、支払った保険料に比例して将来の受給額が増えていく仕組みです。保険料は給料などを元に平均標準報酬月額を算出し、算出した金額を使って年金受給額の計算を行います。
週休3日制によって給料が減ると、平均標準報酬月額も減少するため、将来受け取れる年金額も少なくなります。例えば、週休2日制から週休3日制に移行して、給与が5分の4になると、以下のように金額が変わります。
• 週休2日制の場合
44万円(月給43万9,000円の平均標準報酬月額)×7.31÷1000×480=154万3,872円
• 週休3日制の場合
36万円(月給43万9,000円の5分の4の平均標準報酬月額)×7.31÷1000×480=126万3,169円
※あくまで簡易的な試算例であり、実際の年金額は加入期間や報酬履歴によって異なります。
約30万円の違いが出てくるため、その分は貯蓄などで賄う必要が出てきます。
社会保険に加入するのか
労働時間が減る場合、社会保険はそのまま加入できるのか気になっている人もいるでしょう。社会保険への加入が必要なのは、週の所定労働時間が20時間以上・雇用期間が原則2ヶ月以上・毎月の賃金が8万8,000円以上・学生ではない、の4つを満たしている場合です。
また、週の所定労働時間と月の所定労働時間が、同一事業所で働く正社員の4分の3以上である場合も加入が必要です。そのため、週休3日制に変更しても、労働時間が週休2日制の従業員の4分の3以上であれば、引き続き社会保険へ加入することになります。
週休3日制のメリット5選

週休3日制を利用するメリットを5つ紹介します。
①プライベートが充実する
週休2日制よりもプライベートにかけられる時間が増えるため、より充実した休日を過ごせるようになります。ボランティアや趣味を楽しめるようになるため、生活の質が向上するでしょう。自己研鑽の時間も確保できることで、資格取得や人脈の拡大など、スキルアップの時間も持てます。
また、平日に休みを取れるので、平日にしかこなせない用事もスムーズに消化できます。有給休暇を消化せずにプライベートを過ごせる機会が増えるので、心置きなく私生活を楽しめるようになるのが、週休3日制のメリットです。
②育児や介護と両立しやすい
休みの日が増えるため、育児や介護など家庭とのバランスも取りやすくなります。子どものお迎えや、病院への付き添いなどで無理にスケジュールを調整する必要がなくなり、精神的なストレスも減るでしょう。週休2日制よりも、スケジュールの調整がしやすくなるのも週休3日制のメリットです。
③生産性が向上する
休日が1日取れると、体や心を休める時間が増えるため、仕事の生産性アップにつながります。憂鬱な気分になる日が減ることで、意欲的に働けるようになるでしょう。
また、週5日分の仕事を週4日で進める必要があるため、効率的に仕事を進める工夫が必要です。より集中して取り組む習慣が身に付くことで、短い時間でも成果を出せるスキルの向上につながります。
④健康増進につながる
休日が増えるため、睡眠時間の確保やリフレッシュする時間などが、週休2日制よりも増加します。そのため、身体的・精神的に問題を抱えている人でも働きやすくなるのが利点です。
週5日勤務では体力が持たないという人でも、継続した勤務が可能になるなど、より多くの人が健康を維持しながら働けるのもメリットとなります。
⑤仕事のモチベーションアップ
休日の取り方は企業によって異なりますが、平日に1日休みを設けるケースもあります。休みが見えやすくなるので、仕事に対してもより意欲的に取り組めるようになるでしょう。健康面でも整った状態で仕事ができることで、より仕事に対するモチベーションがアップします。
週休3日制のデメリット
週休3日制で働くのにはデメリットもあります。どのような問題が発生する可能性があるか、始めてから後悔しないように事前に確認してみてください。
給与が減る
給与減額型の場合、給与が週休2日制よりも約2割減少するケースが多くあります。生活の基盤である給与が減少するのに、休みが増えるので支出が増えるパターンもめずらしくありません。家計を管理するためには、週休3日制に変更した後の生活スタイルや支出の見直しが必要です。
仕事の進行に影響が出る可能性
休日が1日増えても業務改善がされないままでは、必要な業務が終わらないまま休むことになり、仕事のスピードが従来よりも遅くなる可能性があります。業務が停滞すれば、チーム・会社・取引先などにも影響が出てしまい、売り上げ減少や残業の増加などが発生する場合もあります。
また、全員が固定された休みではない場合は、全員が顔を合わせる機会が減少し、会議や連絡事項の共有が難しくなるなどの、問題点が出てくるでしょう。休んだ分、効率的に仕事を回せる環境や仕組み作り、対面しなくても同じように働ける工夫など、週休3日制のためにチームや個人での対応策が求められます。
保育園や学童の審査への影響
子どもがいる家庭の場合、休みの日が増えると保育園や学童などの選考や利用に影響が出てくる可能性があります。選考は主に点数制が採用されており、点数が高い人が優先して入所できる仕組みです。そのため、自治体によっては勤務日数や就労時間が利用調整に影響する場合があります。
また、休みの日は学童は利用できないなどの問題が出るケースも出てくるでしょう。子どもの預け先を見つけるハードルが高くなる可能性があるのも、週休3日制のデメリットの1つです。
生活リズムの崩れ
総労働時間維持型の場合、勤務時間が1日8時間から10時間に変更されるため、生活リズムの崩れを感じることが出てきます。出社や退社時間の変化、仕事前後の時間の使い方が変わるために、慣れるまでは疲労を感じるでしょう。
特に通勤時間が長い人は、仕事の前後に予定を入れにくくなったり、睡眠時間の確保が難しくなったりなどの変化があります。週休3日制を選択する際は、生活リズムの変化にどう対応するのか、対応策を検討しておいてください。
週休3日制が向いている人・向いていない人

週休3日制を選択できるようになったけど、自分に向いているかどうかがわからない人も多いでしょう。以下では、向いている人と向いていない人の、それぞれの特徴をご紹介いたします。
向いている人の特徴
• 週5日勤務が体力的に厳しい
• 給与が減っても問題ない
• 自分の時間や家族との時間を大切にしたい
向いていない人の特徴
• 給与を減らしたくない
• 貯蓄に不安がある
• 支出の大きな固定費がある
週休3日制は自分や家族のために、お金よりも時間を優先したい人に向いています。一方で、お金の面で不安がある人は、向いていないケースが多いでしょう。また、業務スケジュール的に会議や打ち合わせが多い仕事の場合は、休みのために都度調整をする手間もかかります。
週休3日制を選択するなら将来のお金について検討する
週休3日制を選択すると、時間の自由度が増えるというメリットがありますが、給与が減る可能性が高いのがデメリットの1つです。少しでもお金の不安を減らして働くなら、将来のお金について対策を検討しておくのがいいでしょう。
まずは家計管理で支出を減らして、貯金を増やし、その後余剰資金で投資することで、減った分の収入を補えるような体制作りを検討してみてください。
まとめ
週休3日制の仕組みや、年金・社会保険への影響などについて紹介しました。週休3日制には、給与維持型・給与減額型・総労働時間維持型の3パターンがあり、企業によって導入しているタイプは異なります。給与減額型の場合は将来の年金受給額に影響が出るため、投資を行うなど、将来に向けて別の対策が必要となります。
週休3日制は自由な時間の確保がしやすくなる反面、収入面や生活リズムなどにマイナスの影響を与える可能性がある制度です。自分の生活スタイルや将来設計と比較して、制度が合っているか、ぜひ検討してみてください。








