40代からの就職活動で、結果を出すコツ!
- 転職・退職ノウハウ
- 公開日:2023年10月13日
生涯で働ける年数が延びている現代、40代で転職をすることは今や当たり前となっています。といっても、理想の転職を果たすためには闇雲に転職活動をするのではなく、要領よく行う必要があります。本日は40代からの転職活動のコツをまとめていきます。
この記事の目次
40代の転職活動を成功させるために
若い世代に比べ、40代での転職活動は難しそうとのイメージを抱く方も多いかもしれません。実際に、40代での転職では「経験」が重視されるために応募要件が狭まっていたり、合致する求人の数が少なかったりと、条件的にも決して簡単とは言えないのが事実でしょう。
しかしながら、近年の転職率は10年前よりも2倍以上になり、転職市場も活発化しています。自分らしい働き方を模索する40代も多く、人生を100年間だと考えた場合にキャリアを見つめ直し、早めに動いておこうと考える人も少なくないのです。また、この数字の裏には同業種での転職を考える方ばかりではなく、異業種や未経験の職種に挑戦している40代が増えている現状もあります。
厚生労働省の調査によれば、現役世代の40代のうち、5人に1人が「機会があれば転職したい」と考えているのだそうです。また、転職者を積極的に採用していきたいと考える事業所の割合はおよそ50%とのこと。つまり、転職者市場には大きな需要があるため、転職活動を真剣に行えば、新たなキャリアを築くチャンスも広がっているのです。
自己分析とキャリア目標の設定
40代の求人の多くは豊富な経験や高い専門性、マネジメント経験などを求める傾向にあるため、まずは事前に自己分析を行った上でキャリア目標の設定をしておくことが大切です。人手不足と言われる現代においても、転職活動のための指針を決めずにただただ動いてしまうと体力だけではなく気力も奪われてしまい、結果的に自分が望むような職に就けないことが考えられます。
ですから、まずは的を絞った転職活動をするためにも、自己分析やキャリア目標の設定が何よりも重要になります。何のために転職をするのか、優先したい条件は何かを明確にすることでミスマッチのない転職が果たせます。人生において転職をすることは大きな節目にもなりますので、定年や定年後までを見越し、熟考することが大切です。
仕事に対する価値観を整理する
40代の転職では、理想や条件にこだわりすぎて、応募する企業が見つけられないことがままあります。こだわりを持って転職活動を行うことは大切ですが、応募する求人を自らの意志で狭めてしまっては、本末転倒です。40代の求人数は豊富にあるわけではないため、現実にもしっかり向き合い、理想や条件に対してある程度折り合いをつけた上で転職活動を行いましょう。
40代であれば社会人経験を十分に積み、仕事に対する自身のスタンスも確立されている方が多いかと思います。そのような中で、転職を考えるのであれば、価値観や転職先の希望条件を再度整理する必要があります。転職活動を始める前には、自分が理想とする働き方をイメージし、仕事で実現したいことを明確にすることも重要です。
最初に、自分の仕事に対する価値観を整理してみましょう。それらは転職の軸となり、働くことにおいて重視している観点や譲れない部分などが見えてくるはずです。また、希望条件についても明確にします。転職ができたとしても、条件面があまりにも想定と違うのであれば、長く仕事を続けることはできません。給与や待遇、福利厚生なども含めた転職先の条件が、自分の希望と見合っているのかどうかを考えてみてください。
40代の転職市場では経験や知識を持つ即戦力が求められているからこそ、これまで積み重ねてきたスキルや経歴は非常に大きな武器になります。そんな武器をしっかりと活かしていくためにも、ご自身が十分にパフォーマンスを発揮できる職場か否かという判断は見誤らないようにしましょう。
参考:マイナビキャリアサーチLab『転職動向調査2023年版(2022年実績)』、厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
スキルのアップデートと学習が必要不可欠な時代!
理想が高すぎてしまう場合、転職活動の期間が長引いてしまうことも考えられます。また、そういった場合には精神的に不安定になってしまうこともあるため、正社員だけで転職先を探すのではなく、あらゆる選択肢を視野に入れておきましょう。例えば、非正規雇用であっても雇用先から能力を認められて正社員として採用されるケースも珍しくありません。
3年で正社員へと契約に繋がる非正規雇用の働き方もあります。また、無期転換ルールによって、有期労働契約が5年を超えて更新された場合は契約社員やアルバイトからの申込みにより、期間の定めのない労働契約に転換されることが法律で決まっていますので、アルバイトから正社員として採用される場合も考えられます。
もし、未経験の仕事に挑戦したい場合はまずは非正規として働くことでスキル面を磨き、職場で実際に働くことでご自身の合う、合わないを見つめることもできます。
市場価値を把握する
さらに、自身の市場価値を把握することも大切になってきます。自分のキャリアやスキルにどの程度の需要があるのか見極めることで、転職活動をより円滑に進めることができるのです。自分の経験や強みを整理し、面接でアピールするためにも言語化できるように準備しておきましょう。
応募する企業に対して、即戦力として活躍できることをイメージさせることができれば、転職を成功させるチャンスを広げられます。転職先で活かせるスキルや経験をできるだけ多く、具体的にピックアップしましょう。もし、応募する企業で即戦力になれるスキルや経験がない場合は、転職をせずにスキルが身に付くまで転職を考え直すといった選択も必要となります。
「スキルがまだ足りないかも...」とわかっていれば、転職活動をする前にスキルアップを行っておくのも一つの手です。スピードが求められる今の時代、ネット上にはあらゆる学び系のサイトやオンラインセミナーがあります。隙間時間を活用してスキルのアップデートやリスキリングを行っておくと、身に付けたスキルが転ばぬ先の杖になってくれるでしょう。
参考:厚生労働省「無期転換ルールについて」
ネガティブなことはポジティブへと変換する
転職に費やす期間は人によって異なります。企業側も採用する際には慎重に検討するため、選考に時間がかかる場合もあります。転職活動が長引けば、その間の収入はなくなってしまうため、転職活動をする際にはある程度の生活防衛資金を用意しておくと焦らずに転職活動を進めることができます。
また、ご家族がいる場合は理解をしてもらってから転職活動を進めましょう。ミドルシニアの離婚の原因の一つに、人生の目的や価値観が合わなくなったというものがあります。一緒に人生を共にしている家族にはより丁寧に説明し、転職活動を応援してもらうようにしましょう。
そして、これまでのキャリアを記す職務経歴書は、なるべくわかりやすく丁寧に書きつつも、簡潔になりすぎないよう充実させるのが大切です。これまでの仕事で得られた強みや達成した成果・実績などはただ事実をずらずらと並べるのではなく、アピールしたいポイントを絞って書くようにします。
また、前職を退職した際にネガティブな理由があっても、オブラートに包む言い方や言い換えをしてなるべくポジティブにアピールしてください。例えば、前の上司と反りが合わずに退職を検討した場合には『もっと成長できる環境を求めて退職することにした』などと、前向きな転職であることを強調します。
今までの経験が応募先の企業で評価されるとは限りません。例えば、一社だけで勤めてきた経験は一見すると、長く物事に携われる性格と判断される反面、積極的にキャリアを積んでこなかった「それしかできない人」と捉えられてしまう危惧もあります。ですから、面接の際のアピール項目については、転職先のカラーを見た上で判断することが非常に大切になります。
未経験での転職は年下の上司になる確率も高まるため、そういった年齢の差についても考えておきましょう。未経験可の職場に転職してみたはいいものの、年下の上司から叱咤され、仕事を続けられないというケースもあります。ミドルシニアでの転職活動はスキル面だけではなく、職場環境も十分に考慮しなければなりません。
まとめ
40代で転職を成功させるためには、過去の自分の経験についてどれだけ視点を広げて考えられるかが問われます。これまでに培ってきた人生経験を転職活動に活かすためにも、事前の準備と心構えがより重要になるでしょう。