【Well-Pass座談会】転職・再就職への不安
- 100年時代のライフデザイン
- 公開日:2022年10月20日
今回の座談会は3名の方に集まっていただき、それぞれが抱える転職・再就職への不安について赤裸々に語っていただきました。
この記事の目次
Well-Passとは
今年、新たなプロジェクトとして発足された、女性活躍アンバサダー「Well-Pass(ウェルパス)」
ミドルシニアマガジンの情報発信を通じて、ミドルシニア層の求職者・就労者のWell-Beingの実現をサポートすることを目的とし、オンラインセミナーや座談会を実施しています。
今回は、第2回目となるオンラインミーティング(座談会)の様子をお届けいたします。
〈参加者〉
Yさん:過去に一般事務やオペレーターを経験し、現在は就職活動中。マイブームはジム通い、ダンス後のサウナ。
Mさん:保険会社の一般事務、精密機器会社の事務を経て現在はIT企業の正社員。マイブームは体づくりやブレインヨガをすること。
Sさん:離職期間を経て食に関する仕事をしたいと、現在は社員食堂で働いている。マイブームはタロットやオラクルカードなどの占い。
一歩踏み出すには、勇気が必要...自身が抱える年齢の壁とどう向き合うか
―― 今回は転職・再就職への不安のというテーマで集まっていただきました。早速、お聞きしていきたいと思います。Yさんは現在、就職活動をされていらっしゃいますよね?
Yさん:はい、正社員で探しています。先日は派遣会社から医療メーカー会社の営業事務の提案がありました。
今考えると行ってみたら良かったなって思いますが、正社員で探していたのでその点が自分の中で引っかかってしまい、断ってしまいました。
―― なるほどですね。お仕事選びって何を選択するのかで迷いますよね。
Yさん:実は、介護の場でメイクをする介護メイク(メイクセラピー)にも興味が湧いてきていまして、来春から学校にも通ってみようかと。
―― 詳しく存じないのですが、実際に介護現場に訪ねた上でメイクをするのでしょうか。
Yさん:介護のことについて調べていたら、たまたま見つけたのですが、デイサービスや介護施設に行くようです。学校ではコースがいろいろあり、リンパマッサージやメイクも学べます。
やっぱり、女性っていつまで経ってもキレイでいたいという意識がありますから、そういうお手伝いができるお仕事がしたいなと。
―― 介護メイクというワードを初めてお聞きしました、素敵ですね。では、正社員として週5で働きつつ、そういった副業もしていくために、並行して学校に通われるのでしょうか。
Yさん:理想は両立できればとは思っていますが、今は収入と学費のバランスがちょっと不安です。
そして、安定を考えたら正社員が良いと思っているんですけど、年齢のことを考えるとそれも難しいかなって。なので、派遣で働きつつ徐々に何か1本でやっていくことも考えています。
―― ありがとうございます。今度はMさん、現在は正社員として働かれているんですよね。
Mさん:はい。でも、人間関係がきつくてこのままあと10年先を考えたときに働いていくのは厳しいなと思い始めた矢先です。
そして、50歳になってこの歳で転職ってどうなんだろうと不安に感じています。何が私の強み何だろうって、日々模索しています。
―― さきほどYさんは手に職を付ける学びをしながら働き口を探したいとおっしゃっていましたが、Mさんはいかがですか?
Mさん:転職活動をするとなったら経験が問われますのでやっぱり事務で探す方が良いのかなと思ってはいます。
ただ、これまで相談を乗ってもらう方だった結婚相談所のカウンセラーとかになってもいいかもって。婚活する方の気持ちも分かると思うので。
―― なるほどですね。人とお話しされるのが好きなんですか?
Mさん:はい。それに求人情報にもカウンセラーだと40~50代の人も活躍中と書いてあって、幅が広がるのではないかと考えています。
―― ご自身でいろいろ動かれて考えられていらっしゃるんですね。では、Sさんはいかがでしょうか。
Sさん:私は皆さんと比較すると、就業していない期間が長かったので自分を見つめ直す時間が沢山あったかなって。それでも様々なことに挑戦した結果、人を元気にできるお仕事がしたいと思っています。
先日仕事を辞めたときはお金のこともあり、すごく不安になりましたが、今の食を通じて人を元気にできる寮の食堂の仕事は性に合っているようです。
―― 寮の食堂のお仕事はどういったことがきっかけで探されたんですか?
Sさん:今度は食に関する作る方の仕事がしたいなとふと思ったら、ご縁ができたんです。
食堂の仕事は料理を学びながら人を元気にしてお金ももらえるのがいいなと。いくつになっても成長していたいって気持ちがありますね。
自分のできることから始めていく
―― 職場は入ってみないと分からないことが多いですよね。
Yさん:本当に会社って入ってみないと分からないですよね。前職はお客様対応のストレスがすごくて、職場の雰囲気も最悪で続きませんでしたね。
その後、厚生省がやっている就労支援プログラムの一環でマーケティングの授業を受けました。やってみたらすごく面白くて、介護メイクを始めたときの集客にも繋がるかなって思ったんですね。
Mさん:Yさんのように活動的な方、すごく見習いたいですね。私は、2年前に同じ部署に異動してきた方がバリキャリで...それまでは落ち着いて働けていたんですが、変化が起きちゃって。で、転職するなら人と接するのが好きなのでそういう形で探したいなと。
Sさん:私も何ができるかなって考えて、最近はオンラインで学べる講座をやっています。お値段的にもそこまで高くなくてしかも、いろんなクリエーターがいて面白いですよ。
―― みなさん、勉強や新しいことにチャレンジしているようですね。ご興味のあることに行動力を発揮されていて素晴らしいと思います。
Yさん:インプットは嫌いじゃないんです。いろいろやってみたから、自分はルーティン作業に向いてないんだと分かりました。
これからも、様々なことにチャレンジしてみたいなと、人生1回なので謳歌しないと勿体ないんじゃないかと思うんです。
Sさん:実は、大学で教員免許を取りましたが、先生は向いてないなと思いました。それで、保母さん(保育士)になりたかったけど親から反対されてしまい、結局途中で諦めました。でも、あのとき保育士の資格取っていたら今違っていただろうなと。30年前の話ですから今更こんなこと言っても仕方ないですけど、資格があっても自分の好きなこと、したい仕事じゃないと結局は後悔が残るんだなって。
そして、素直に何がしたいのかなって考えました。そしたら、職種で自分を限定せずに「やってみたい!」ことをしたいなと思うようになりました。
Yさん:Sさんのお話聞いていて、教師の免許あるなら非常勤とかもありかなって思いますけど。そういう友人の話も聞きますよ。
私は教員免許持ってるってすごく羨ましいです。放課後デイサービスとか、視野を広げることもできるんじゃないですか?
Sさん:なるほど。そういう考えもあるんですね。ただ、求人では保育の資格必須みたいな書かれ方されてしまうので、私で大丈夫なのかな......って気持ちが優先しちゃいますね。
自分はこうしたい、でも経験してきている人と比べるとできる気がしない、自信もないなって......伝わりますか?
Yさん:私もそうですよ。派遣で新たな会社行く度に、一番下なので年下にも敬語使いますし。派遣先ではそういう点も気を遣いますよね。
Sさん:幸い、時間で区切って働ける世の中になったので、これからは立場とか境遇とかあまりこだわらなくてもいいかもしれませんね。
Mさん:Sさんにお聞きしたいんですけど、寮の食堂で働かれていて体力的にはきつく感じませんか?
Sさん:朝4時に起きて動くのですが、全然大丈夫です。料理は指示されて考えて動くというサイクルがあって、自分に合っていますね。
ただ、長いパートは向いていないようです。机に向かってじっとするのは苦手なんだなと分かってきました。
Mさん:なるほど。そちらの方面で考えたことなかったですが、楽しそうですね。確かに私も長い間、机に向かっているのも大変だなと感じています。
Sさん:それこそ、マイナビミドルシニアでもいろんな求人がありますよね。自分で取捨選択すればいいと思うんです、できないことはできないので。
―― 確かに、選択肢の多い世の中ですよね。ちなみにマイナビミドルシニアではミドルシニア層を採用対象とした求人がたくさん載っています。ご覧になったことありますか?
Mさん:私、登録しています。警備員やマンション管理人の仕事が多いイメージです。
Yさん:それでいったらマンション管理士っていう資格ありますよね。勉強したけど難しくて断念しました。
―― マンション管理士という資格もありますが、マイナビミドルシニアに多く掲載されているマンション管理人(マンション管理員)は資格が必要なわけではなく、週に2~3回からで始められますよ。
Yさん:へぇ、知りませんでした。
―― 若い方よりも経験を積んでこられた方のほうが住居人との会話がお上手ですし、気が利く点がありますので、ミドルシニアの方へのニーズがあるんですよね。正社員でも募集はありますし、未経験でも可能ですよ。
Yさん:なるほどです。資格が必要だと思っていたので分かって良かったです。
人間関係は働く上での重要なポイント!新しい職場への不安になることも
―― 他にも求人を探す上で知りたいことはありますか?
Mさん:私はやっぱりその仕事で活躍されている方の年齢を見ちゃいますけど、マイナビミドルシニアだからそこはあんまり考えなくていいのかな?
―― 弊社のサイトであれば、ミドルシニア層に絞った求人が掲載されています。
Mさん:あとは......人間関係はどうなのかなって思っちゃいます。
Yさん:アットホームと言われても入ってみるまで分からないなって。
―― みなさんがこの会社の人間関係がどうなんだろうって考えた際に見るポイントってどこなんでしょうか?
Mさん:私はインタビュー記事など、本音で語っているのがあれば参考にしていますね。年齢とか書いてあるとなお嬉しいです。人間関係、一番大切だなと思います。ただ、入ってみないと分からないですよね。
Yさん:私も。平均年齢って書かれても平均って偏りがあるので。私たちみたいな年齢の方がどのくらいいらっしゃるのか、その点が気になります。多少仕事が大変で退屈でも、人間関係が良ければ続く気がしますよね。
Sさん:今の時代、石の上にも3年みたいな感じじゃなくなってるし、ダメだと思ったら引き返しても全然良いと思うんですけどね。
いろんな職場にチャレンジしてみたら、自分にあうところがある気がします。大切なのはゆっくりと構えられる気持ちかなって。
―― 私たちとしては、まずは気軽に面接にいってみていただきたいなとは思います。
Sさん:面接で分かることも多いですよね。面接する方の対応の感じとか、自分に合うか合わないかどうかも。私たちの世代は我慢することが美徳だった気がしますが、今は我慢しても誰も救われないし、褒めてくれない時代。
人でもそうじゃないですか、初対面から仲良くなれる人とそうでない人。そんな感覚で面接に臨むのがいいんじゃないかなって思います。
―― チャレンジできる環境だと知ってもらうのが大切ですね。さらに人間関係や職場の雰囲気が伝わる記事、求人にできると良いということも知れました。すごく参考になりました、どうもありがとうございます。
まとめ
3名ともご自身の向き不向きをご理解しながら、キャリア形成をされている印象でした。また、年齢の壁は感じつつも仕事との向き合い方を真剣に考え、学び、チャレンジ精神を忘れない気概を3名の方から感じた、今回の座談会となりました。
職場の雰囲気や人間関係が分かるような記事を見たいとのご意見は、今後の記事制作への参考にさせていただきます。