40代女性の転職理由と業種・職種へのこだわり具合は?転職先の業種や職種に、企業規模から年収変化までをご紹介

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40代女性の転職理由と業種・職種へのこだわり具合は?転職先の業種や職種に、企業規模から年収変化までをご紹介

転職率は年々増加傾向にあると報道されていますが、中高年層が知りたいのは自身の年代・性別における転職者の傾向ではないでしょうか。マイナビが発表した転職動向調査より40代女性にフォーカスし、転職における活動傾向や、転職後の意識・環境の変化について解説いたします。

この記事の目次

    正社員転職率は増加傾向

    40代女性_転職率.PNG

    すべての年代・性別において正社員への転職率は年々上昇していますが、特に2019年では伸び率が高まっています。

    40代女性の転職率自体は少ないものの、4年前の調査と比較すると1.8倍に増加していることから、年齢を問わずに転職という選択肢が一般的なものになっていることが見えてきます。

    転職活動を始めた理由

    40代女性_転職理由.PNG

    転職活動を始めた理由についてです。転職者全体で見ると「仕事内容への不満」「給与が低さ」「職場の人間環境の悪さ」という理由が高い回答を集めています。

    40代女性の特徴は大きく二つ。「仕事内容への不満」「給与への不満」「職場の人間関係」などの項目が高いことと、「休日や残業などへの不満」「自分のペースにあった仕事への希望」などの項目の高さです。

    現状の環境への不満に端を発し、自身の望む生活スタイルを得るために転職活動を開始する、という傾向が見て取れます。

    転職活動の進め方はどのような特徴がある?

    利用しているサービス

    転職サイトの認知率は高いものの、意外にも「転職といえばハローワーク」という意識が高く、人材紹介会社の利用率も男性に比べると低い傾向があります。

    転職サイトとハローワークを中心に活動している方が多いのが特徴です。

    閲覧数、応募数、面接数、内定数

    求人閲覧数は転職者全体(35. 6求人)よりも大幅に多く平均47.6求人を閲覧。応募数も平均9.3応募と転職者全体(7.9応募)よりも多く、面接は平均2.8回経験。最終的な内定は一人1.5社を獲得しています。

    転職活動当初は、事務系職種など人気求人を閲覧・応募をしていくが、倍率が高いためになかなか選考を通過しない。そうした経験を繰り返していくなかで、自分の希望と折り合いのつく求人に絞って活動し、内定を獲得するという流れが垣間見えます。

    転職活動の期間

    6割近くが転職活動2ヶ月以内で転職を決めた会社に応募していることから、比較的早めに転職先を決めていることがわかります。1年以上の長期化する率も4.8%と低いことから、スピーディーな活動が多いことが特徴です。

    転職活動前後における意識の変化

    40代女性_ポジティブ変化.PNG

    転職後の変化(ポジティブ要因)

    「仕事への取り組みやすさ」と「人間関係の向上」が多く回答されています。しかし、労働時間が減った率は少なく、仕事の量も難易度も下がっていないことから、前職と同様の働き方をしているケースが多いことが見られます。

    これは、転職動機として多く挙げられていた「自分のペースで働きたい」という意向よりも年収を維持する選択をしたことも背景にあるでしょう。

    異業種、異職種への転換率

    40代女性_業種.PNG

    業種の変化について

    転職者全体(48.2%)に比べ、40代女性の異業種への転職率は40.5%と全属性の中で二番目に低いです。この背景には「医療・福祉・介護」業界での出入りが最も多いことから、資格・これまでの経験を直接的に活かしたい志向があります。また同業界は、参入ハードルが低いことから異業種からの受け皿にもなっています。

    その他で別業種からの受け皿となっているのは「流通・小売」「マスコミ・広告・デザイン」「不動産・建築・設備」「運輸・交通・物流・倉庫」のみとなっており、限られた業界内での転職が多い傾向があります。

    40代女性_職種.PNG

    職種の変化について

    異職種への転職率は転職者全体(38.0%)よりも大幅に低い25.0%。これまでの職種に強くこだわりを持つ転職者が多いことが特徴的です。

    そして「管理・事務」と「医療・福祉」の仕事が大半を占めています。このことは、身につけた経験・スキル、または資格を活かした仕事につきたいという志向が強いことの現れといえるでしょう。

    企業規模や年収はどのように変化?

    40代女性_企業規模.PNG

    企業規模の変化

    「11名~50名以下」の企業に在籍していた人たちが最も多く転職していますが、幅広い規模の企業から転職していることが見て取れ、転職先としては中小規模の企業への転身が多い傾向です。

    なお、51名以上の企業から50名以下の企業へ転職した率は11.1%と低く、同規模程度の企業を選択した人が多いという結果になっています。

    年代別_年収.PNG

    年収の変化

    年収変化について見ていくと、年収帯は前職・現職ともに「300~349万」が最多。経年比較を見ると、2019年の転職者全体で年収が上がったのは33.7%、年収が下がったのは25.8%。

    2016、2017年に比べると転職によって年収が上がった割合は低下傾向にあるのは、年収を上げることが目的の転職から、働き方を変えるための転職という観点が強くなってきていることが考えられるでしょう。

    40代女性の年収変化を見ていくと、上がった割合が30.2%(全体では33.7%)、下がった割合が17.5%(全体では25.8%)であることから、転職で年収が上がった人の方が多いという結果になっています。

    年収が下がった割合は全属性の中で最も低いことから、年収に重きをおいた転職をした人が多いことが読み取れます。

    転職することを、40代女性はどのように捉えている?

    40代女性_転職の考え方.PNG

    最後に転職に関する考え方を見ていきましょう。

    「転職は簡単にできる」という設問に対して、そう思うと答えた割合は25.4%、思わないと答えた割合は50.8%。転職は簡単なものではなかったと多くの人が捉えています。

    しかし、「転職は前向きな行動である」「転職は必要である」という設問に対しては、多くの人がそう思うと答えている結果から、転職は大変なものではあるが自分の人生を自律的に気づいていくために必要なものであると捉えていることがわかります。

    まとめ

    転職をするかしないかは、結局のところ自分次第。自分の所属する環境がどう変化していくかを見定めたうえで、どんな人生を歩んでいきたいかのイメージを描くことが重要です。

    コロナショックによりこれまで以上に何が起こるか見通せない時代となりましたが、転職を成功させる秘訣は、検討は慎重に。しかし、決断したら迅速に行動することです。常に前向きな気持ちを持ち続けていきましょう。

    【調査概要】『マイナビ 転職動向調査2020年版』

    調査期間:2020年2月21日(金)~2月25日(火)
    調査方法:インターネット調査
    調査対象:正社員として働いている20代~50代の男女のうち、2019年に転職した方
    有効回答数:1,500名(男性20代277名、男性30代286名、男性40代210名、男性50代144名、女性20代239名、女性30代139名、女性40代126名、女性50代79名)

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