面接キャンセルはメールで良いの?電話が必要なケースってある?
- 転職・退職ノウハウ
- 公開日:2020年4月 3日
他社の内定をもらった、選考が進む中で応募企業とのミスマッチに気付いたなど、面接をキャンセルしたい場面も出てくるものです。メールでキャンセルを伝える時のマナーや書き方、電話連絡が必要なケースに関してお伝えします。
この記事の目次
面接のキャンセルはメールで良いの?
一次面接の段階ならば、基本的にはメールでも大丈夫ですが、キャンセルしなければならない事情が出てきたら、なるべく早く伝えましょう。
一次面接を終えて二次面接を控えている場合は、人事担当者が社内調整をしていることも考えられます。気苦労をさせてしまったことに対する謝罪の気持ちを伝えるため、メールによる断りだけではなく、電話でも一報を入れるのが大人としてのマナーです。
特に中小規模の企業では、採用担当者は中途採用以外の仕事を兼任しているケースも多く、他の用事を後回しにして、面接の時間をとっています。直前の連絡となればスケジュールの調整がうまくいかず、二重に迷惑をかける可能性も否めません。
当然のことながら、連絡をしないで面接を放棄することはもっての他です。社会人としてのマナー違反はもちろんのこと、倫理的にも許されることではありません。「ビジネスだから」と割り切ってドライに判断することとマナー違反を躊躇なく行うことは、全く違う話です。
どんな状況でも相手の立場に立った振る舞いができること、基本的なモラル・マナーを身に着けていることこそ、社会人経験豊富なミドルシニア層の強みです。こうした基本的なマナーは理解している方も多いとは思いますが、今一度心に留めておきましょう。
面接キャンセルを伝えるメールの例文
面接キャンセルを伝えるメールには、知っておきたい型があります。自分の名前を名乗った後にキャンセルしたい要件を書き、謝罪の気持ちを伝えましょう。具体的な例文を参考までに見ておきます。
【キャンセルメールの例文】
株式会社××
人事部採用担当 ××様○次面接のご連絡をいただいた○○○○(フルネーム)です。
その節は誠にありがとうございました。○月○日○時より面接のお時間を頂戴しておりましたが、
一身上の都合により、選考を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。
本来であれば直接お詫びすべきところではございますが、
メールでのご連絡になりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。最後になりましたが、貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
キャンセルの連絡であっても、このように誠心誠意をもって伝えれば相手に不快な思いをさせることはありません。お礼や謝罪の気持ちを丁寧に伝えるよう心がけましょう。
電話連絡が望ましい状況もある
前日や当日と直前になってからの連絡だと、メールのチェックが間に合わないこともあります。突然の申し出を心苦しく感じている気持ちを伝えるためにも、電話で連絡してください。
大まかにまとめた話す内容は以下です。
【電話でキャンセルする場合の会話例】
忙しいところ、恐れ入ります。
明日の○時より採用面接のお約束をいただいていた○○○○(フルネーム)です。少々お時間をいただくことはできますでしょうか。
- 採用担当者:大丈夫です。いかがなさいましたか?
申し訳ございません。諸般の事情で明日の面接を辞退したくご連絡を差し上げました。
日程が差し迫っているにも関わらず勝手な申し出を行い、大変申し訳ございません。
また、キャンセル理由を聞かれることも多いので、正直に答えましょう。先方に対する不満や責任逃れにとられる理由は控えて、心象を害するおそれが少ない表現を選んでください。
あくまでも例ですが、下記のような伝え方です。
誠に勝手ながら、今後のキャリアプランを今一度考え直しまして、他社とのご縁を感じました。その会社から昨夜に内定連絡を受けまして、入社の意思を固めた次第です。
バランスが難しいところではありますが、こじつけの理由を考える必要はありません。待遇や条件面とのミスマッチに言及するのも、控えたほうが無難です。
同じ業種で複数企業に応募している場合、将来的に採用担当者と仕事上の関わりが出てくるケースはあります。しこりを残すとぎくしゃくしてしまうので、誠実な対応を心がけましょう。
面接をキャンセルする前に考えたい3つこと
最後に、面接のキャンセルをする前に考えておきたい3つのことを見ておきましょう。
1.キャンセルの取り消しはできない
まず1つ目は、キャンセル連絡をした後に取り消しはできないことです。断りの連絡を入れた後に後悔することがないよう、よく考えて行動しましょう。転職活動を始めるにあたって考えた、次の会社に求める要素に照らし合わせ、本当に入りたい応募先を考えます。
そもそも転職に求めるものが明確になっていない状態で活動を始めてしまった人ほど、この段階まで来て悩みがちです。これから活動を始める人は、転職に求める指針を明確にするところからスタートしましょう。
2.納得のいく判断か再確認
2つ目は、辞退理由を明確にすることです。転職はキャリアプランの大きな転機になりますから、選考が進むに連れて不安を感じるのは当然です。一時的にネガティブな発想に偏った結果として辞退を決めたわけではなく「自分にとっては納得がいく判断だった」と言える理由を考えてください。
3.誠意をもって対応する
3つ目は、最後まで真摯な対応をとることです。どんな事情があるにしても、相手先企業や他の応募者に迷惑をかけてしまった事実は変わりません。求人募集にしても面接前のやり取りにしても、時間やコストがかかっています。採用担当者はもちろん各方面の関係者に対して誠意を見せる伝え方を考えてみましょう。
まとめ
何らかの事情で、やむをえず面接をキャンセルしなければならないケースは出てきます。その際、「どうせ断る企業だから」と適当に対応するのではなく、最後まで誠心誠意をもって接するのが最低限のマナーです。これまで積み上げてきた社会人としての誇りを忘れず、真摯な対応に努めましょう。