50代女性の転職体験談|9つの職場を経験してきた私が、これまで、そしてこれからも働く理由

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50代女性の転職体験談|9つの職場を経験してきた私が、これまで、そしてこれからも働く理由

ご主人と中学生のお子様、愛犬と暮らす小林さん(仮名)は、短大を卒業後、様々な会社で働き続けてきました。そして、結婚・出産を経た後もブランクを挟みつつ、53歳となった今も精力的に働き続けています。その理由や仕事に就き続けられるコツについてお話を伺いました。※年齢は取材当時のものです

この記事の目次

    興味が湧いたらやってみたい。その思いで様々な仕事へ就いた若かりし頃

    地元を離れて東京の短大へ進学。そのまま新卒で、ビジネスホテルへ入社。ビジネスホテルでの接客の仕事は面白く、忙しいながらも充実した生活を送っていました。

    2年半ほど働いたときでしょうか。新卒のときに興味があった有名ホテルでフロント職を募集していることを知ったのは。応募をしてみると、なんと内定。思えばこれが初めての転職でした。

    そうして移った有名ホテルの仕事。ビジネスホテルに比べればスタッフも多く、サービスも充実しているのですが、残念ながら「退屈」と感じてしまいました。もっと色んな人に関わり、仕事の幅も広げてみたい。そんな思いを抱き、1年半ほどが経ったタイミングで、ホテルの経験も活かせる旅行代理店へ転職を決めました。

    旅行代理店に入社したばかりの頃は、旅行商品を販売するカウンター営業の仕事に。その後は様々な仕事を任されるようになり、総務へ異動。総務業務のほかに、広報の仕事や社長秘書など、様々な経験を積むことができました。

    そうして、今も旅行代理店で勤めています、と言いたいところなのですが、ここからも様々な経歴は続くのです(笑)。

    Webの仕事に就いてから「腕に職」を意識するように

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    当時、お世話になっていた先輩が別の代理店を立ち上げ独立し、誘われたこともあって5年勤めた前職を退職。新たな職場はテレビ撮影などの海外ロケのチケットや宿を手配する仕事が主。華やかな印象もあり楽しかったのですが、経営がうまく立ち行かず。残念ながら、2年ほど勤めた頃に倒産してしまいました。

    そんなタイミングに、代理店時代の先輩に誘われ、なんとWebプログラムなどを行うベンチャー企業へ。仕事はこれまでとうって変わって、営業、そしてWebサイトの制作を行うことに。仕事を通じてHTMLでHPを作成できるようになりました。

    残念ながらこの会社も入社し、1年半ほど働いたタイミングで倒産してしまうのですが、ここで身につけたWeb制作の経験・スキルが役立ち、リサーチ会社へ契約社員として入社。それまでの仕事は全て正社員でしたが、特にこだわりはありませんでした。

    そこではデザイナー業務を担当。デザイン関連の仕事ができるのは自分だけだったので、独学で学びながら会社のHPを作ったり、BtoBのサイトを作ったり。腕を磨いているという実感の中で仕事をするのは非常に面白かったですね。

    この会社にいたのは5年半ほど。結婚、そして出産を機に退職を選びました。

    子供が生まれてからの意識の変化

    このように働き続けてきた私です。子供が生まれても、働くという選択肢はもちろん検討。周囲のみんなも働いていたため、働きに出ることを考えていました。

    そうして、娘が幼稚園の年中に上がったタイミングで、旅行代理店の電話受付の仕事に就いたのを皮切りに、自治体アンケートの集計・データ入力、そして今は整形外科にて医療事務の仕事に就いています。

    出産前と大きく変わったのは、仕事を選ぶ軸ですね。基本はパートで、条件としては二つ。

    まずは「家から近い」こと。特に東日本大震災を経験してからは、何かあったときのためにも自宅からの利便性を意識しています。

    もう一つは「時間に融通が利くこと」。子供が親元を離れるまでは、できるだけ一緒の時間を過ごしたい。そのため、フルタイムの仕事は選ばず、14時頃には終わる仕事を選んでいます。

    現在の仕事を選んだのも14時に上がれるというのが大きな理由。ときおり、夜の診察時間や土曜日にヘルプとして入ることもありますが、基本的に希望の時間で勤務させていただけることに感謝しています。

    外で働き続ける理由は「自分らしさ」を感じられるから

    実は、これらの仕事の他にHP制作・運用の仕事を自宅で行っています。半ばボランティアのような形でやっていることもあり、さほどの収入にはなりませんが、自分の中では【本業:HP制作/副業:パート】という意識でいます。

    HPの制作は進歩のスピードが早く、新しい技術に追いつくので精いっぱい。ですが、「手に職がある自分」を感じるのは誇らしさもあるし、長く付き合ってきたお客様の期待にも応えたい気持ちもあるので、これからも長く続けていきたいと思っています。

    家での仕事に専念しない理由

    よく「家での仕事に専念しないの?」と聞かれますが、私はやっぱり外で働きたいですね。

    その理由は様々。もちろん、収入を増やしたいということもありますが、強いて答えるのであれば「自分らしく有り続けられるから」なのかもしれません。

    外に出る習慣があれば身だしなみにも気を使いますし、今の接客を含んだ仕事ならば多くの人と接する毎日の中で刺激を感じられます。それはきっと、若々しさにつながると思うんですよね。

    同窓会に参加したときに感じたのは、ずっと家にいる人達よりも、外で働いている女性たちのほうが若く感じたこと。外で働くことは若さを保つ秘訣だな、と感じています。

    年を重ねても、自分の魅力をしっかり伝えることが大切

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    多くの仕事に就いてきた私でも、年齢を重ねるにつれて仕事に就くことが難しくなってきていることを感じます。45歳を過ぎた頃から「書類が通らない‥」ということも増えてきました。

    とはいえ、書類が通ってしまえば割と採用されるもの。今の医療事務の仕事を探すとき、他の事務求人に3つほど応募したところ書類でNGとなりましたが、面接まで進んだここは採用となりましたし。

    自分の中で大切かな、と思っているのは「一つでいいから自分の自慢できること、得意なことをアピールする」ことでしょうか。特にスキルと言えるものが思い浮かばなくても、「真面目にコツコツ作業ができます」「笑顔で接客ができます」など、なんでもいいと思います。

    「こんなことアピールしても意味ないかもな」と思っても、それをアピールすることは大切だと思います。例えば字が綺麗なのであれば、履歴書は手書きで書くなど、ささやかな事柄でも響く場合がきっとあるはずです。

    あと、履歴書に貼る写真も大切だと思います。「見知らぬ人からの応募」その第一印象に大きく関わりますから。楽しいことを考えて、明るい表情で撮影すればきっとよい印象を与えられる。そう考えて、これまでうまくいきました。

    まとめ

    経歴に自信がなくてもきっとだいじょうぶ。私のようにあまりにも多くの経歴がある人間だって、立派に採用されているのですから。

    「仕事がころころ変わってるけど、うちで長く働けるの?」と面接で聞かれたことはありました。ですが「そのときどきでの、向上心があってのことですから(キリッ)」と伝えたら無事採用されてきましたよ(笑)。

    ※年齢は2019年3月取材当時のものです

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