転職成功のカギは情報にあり!感度の高い20代に学ぶ情報収集法
- 転職・退職ノウハウ
- 公開日:2017年12月26日
転職先を探すにあたって、どのように情報を集めていますか?40代50代60代が行っている情報収集の方法と、今の若者特有の情報の集め方を紹介します。ご自身にあった求人を見極めるため、情報収集のやり方に迷った時の参考に活用ください。
この記事の目次
40代50代60代はどのように求人情報を探している?
様々なメディアにおいて20代または30代がどのように求人情報を探しているのか、という記事やデータを見かけることはありますが、40代50代60代に関するデータはなかなか見つからないものです。そのため、マイナビミドルシニアでは各世代がどのような求職活動を行っているか、調査を行いました。
【調査対象】 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県に在住で、「現在転職・就職活動中」「転職・就職についての情報収集をしている(具体的な活動はしていない)」「情報収集も具体的な活動もしていないが、将来的に転職・就職を検討している」と回答した40~60代の男女(属性は「正社員男性」「非正社員・無職・専業主夫男性」「就業中女性」「無職・専業主婦女性」の4属性にて取得)
【回答者数】 1,320人
【調査方法】 インターネット調査(調査会社の登録モニター活用)
【調査期間】 2017年5月10日(水)~5月17日(水)
40代の仕事の探し方の特徴
40~49歳を見ると、「求人情報サイト」経由で仕事探す人の割合は全ての属性で70%を超えており、求人サイトが仕事探しのメインツールであることが見て取れます。女性においては「求人誌・フリーペーパー」や「タウン情報誌や折込チラシ」にも目を通す比率が高く、新鮮なパートの求人が見つかる「店舗の張り紙」などもチェックしていることがわかります。
正社員で働く男性においては、「エージェントサービス」の利用度が高いほか、これまでの人脈を利用して「個人的な紹介」を受ける人も多く存在しています。
50代の仕事の探し方の特徴
50~59歳を見ても、「求人情報サイト」で探す率がもっとも高く、50代においても有効な検索ツールとして機能している状況は変わりません。特徴としては「求人誌・フリーペーパー」や「タウン情報誌や折込チラシ」などの紙媒体をチェックする割合が高まること。主婦層においては50%近い利用率となっています。
正社員で働く男性においてはやはり「エージェントサービス」の利用度は高いですが、「ハローワーク」に登録する割合が増えていることも特徴的です。これは早期退職制度を利用したことに伴う影響が見て取れます。
60代以上の仕事の探し方の特徴
60代以上の調査を見てみても、同様に「求人情報サイト」で探す率がもっとも高いのは驚きです。想像以上にITリテラシーの高まっていることが見て取れます。特徴的なのは「新聞の求人広告」の利用度が高いこと。やはりこれまで慣れ親しんだ媒体であることと、信頼度が高い印象があるのでしょう。他の特徴としては、「ハローワーク」の利用度が高いこともあげられます。
このようにミドルシニア世代においても、求人情報サイトの利用度は圧倒的です。今や検索サイト無しには転職活動が進まない時代であって、情報感度が低いことには希望に近い仕事を見つけにくいものです。
若年層にとっても求人サイトが有効な情報収集先になっている状況は変わりませんが、求人情報を見つけてから応募するまでにどのような情報を収集しているのでしょうか。主要な方法を3つ、参考までに見てみましょう。
基本は検索サイトで検索し、企業HPを閲覧する
募集要項に書かれている企業概要だけでは詳細をつかみにくいため、企業名を検索サイトで検索、個別のホームページで情報収集する方が多いようです。企業理念、事業拠点、関連企業といったいろいろな情報が掲載されており、基本的な情報を一覧したい時に適しています。
若年層向けには採用ページを設けている企業も多く、社員紹介のページなどで実際に働いている人の様子や仕事に対する姿勢も読み取れることでしょう。とくに力を入れて作っているページから企業の押し出している商品、サービスを推測して、希望と合うのか確かめる方もいるようです。全体の雰囲気からも企業の特色、カラーがわかりますから、ご自身の希望の働き方や、組織に求める雰囲気とのマッチング度合いを図るために役立ちます。
また、企業名で情報検索するとプレスリリースが見つかることもあります。新商品、サービスについての情報収集を行ったうえで面接に望む方も多く、このような行動は参考にしたいところです。
上場企業の場合はIR情報などもチェック
上場企業であれば、株主に向けたIR資料を出しています。IR資料の記載内容を調べれば、財務状況や事業戦略といった将来予測に必要な資料がそろいます。経営状態を確認したうえで好ましい企業を選択すれば、よりよい待遇を得て高度な仕事を任されるチャンスが広がる期待感も膨らむため、成長性を重視する方にとっては貴重な参考資料となるでしょう。
有価証券報告書には社員の平均年収、平均年齢も記載されていて、40代や50代の転職にとっては見逃せないポイントです。同じ年代の方が多いほうが働きやすい環境と判断でき、平均年収が高ければ高待遇も期待されます。求人サイトの募集要項と照らし合わせて比較することにより、掲載内容の信用度合いをチェックする参考にもなるものです。
株主構成、負債状況を調べると、企業の安定性がわかります。できるだけ長く安定した会社で働きたいと思っている方にとっては、重要な点でしょう。全てを読み解くのは大変でも、最低限チェックしたい指標を比較していくことにより、応募企業の絞り込みに役立ちます。どんな視点で転職活動を進めるか、ご自身として重視するポイントを明確にしたうえでIR資料を読み解きましょう。
匿名掲示板などの情報を探しにいく
匿名の転職口コミサイトには、評判や社風、年収事例といったかなり詳細な情報が掲載されていることもあります。匿名の情報なのであくまで参考程度にする必要はありますが、明らかなブラック企業を見抜くために活用する方もいるようです。
入社後のギャップや退職理由などネガティブな意見を見ておくことが、転職先を決めた後に起こるミスマッチの防止につながります。全てを鵜呑みにする必要はありませんが「こんな意見もある」と知っておくことにより、心構えができるはずです。
匿名の情報では信用できないように感じたら、希望する企業で働く方との面談をお願いする方法もあります。40代や50代はスキルを武器に転職を考える方が多いため、特定分野の仕事内容について深く知りたい場合には効率的な方法でしょう。実際に募集している部署の同じくらいの年代の社員と話ができれば、効率的な情報収集が可能です。ある程度の情報が集まって希望する企業が数社にしぼられた段階で検討すると、一歩踏み込んだ企業検討を実現できます。
重要なのは情報を集めることよりも、行動すること
あらゆる情報がインターネットを通して閲覧できる時代ですから、調べれば調べるほどたくさんのことがわかります。企業が発信している情報だけでなく、働いていた方の意見や現在も活躍している方の考え方がわかることから、求人先について全てを理解したかのような気持ちになる方もいることでしょう。
多くの情報に触れて判断材料にすること自体はとても大切ですが、これだけで終わってしまうと、満足がいく転職にはつながりません。他人の意見を眺めているだけではご自身との相性は判断しにくく、魅力的な企業との出会いを逃す結果になるリスクもあります。
自らの足で稼いだ情報ほど信用できるものはなく、関心を持った企業に訪問したり1人でも多くの方とお会いしたりすることにより、本当に相性が良い求人が見えてくることもあるでしょう。どんなに時代が変わっても、行動する事の重要度は普遍的なもの。自ら情報を取りに行き、自らの感覚で企業を見定めるあり方を大事にしましょう。