気になるパートの所得税、確定申告の方法は? 注意点は?

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主婦の場合、確定申告というと「医療費控除」をイメージすることが多いかもしれませんが、パート勤務の場合でも確定申告が必要なケースがあります。今回は、確定申告が必要なパート・アルバイトのケースや、確定申告の方法についてまとめました。

パートの所得税、確定申告の条件は?

掛け持ちでパートをしている場合や、年度内にパートを辞めてしまい、無職のまま年を越してしまった人、職場で年末調整を行っていない場合は、確定申告を行う必要があります。具体的にその方法を見ていきましょう。

確定申告が必要な場合はどんなとき?

「確定申告」とは、1年間の課税対象となる所得を計算して、支払うべき税金の額を確定する手続きのこと。といっても、パート・アルバイトの年収が103万円以下の場合は、毎月の給料から所得税を差し引かなくても良いことになっているため、確定申告は不要です。

確定申告が必要な場合は、以下の場合です。

・パート先が1カ所だけでなく、2か所以上から給料をもらっている
・勤務先が年末調整を行っていない
・年の途中で仕事を辞めて、無職で年を越した
・ふるさと納税を行っている
・医療費控除や各種控除の申告を行う

確定申告によって納税額が不足している場合は税金を納付する必要がありますが、反対に払いすぎている場合は還付を受けることができます。

確定申告の準備

確定申告を行うためには、書類を準備しておく必要があります。中でも最も重要なものは「源泉徴収票」。前年度分は、勤務先にて翌年1月末くらいまでに発行されます。郵送で送られてくることもあるので、その時期は郵便物のチェックも重要です。もしも、受け取っていない場合は、早めに請求しておきましょう。

源泉徴収票以外にも、その時期は生命保険料、国民年金の払込の証明書といったハガキも送付されます。医療費や寄付金、ふるさと納税など、控除の対象になるものがある場合もその証明書が必要となるため、申告に備えて準備しておきましょう。

また、年度の途中で退職した場合、源泉徴収票は退職後1カ月以内に受け取ることができます。パート先から源泉徴収票を発行してもらえない場合、働いた期間中の給与明細と源泉徴収票不交付の届出書を税務署に提出します。手続きをすれば源泉徴収票がなくても申告が可能です。

源泉徴収票不交付の届出書の手続き方法

パソコンからの手続きも可能

確定申告の時期は、翌年の2月16日~3月15日(土日の場合は翌月曜日)。確定申告書を入手し、手書きで作成するという方法もありますが、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、画面の指示に従って金額などを入力するだけで、簡単に税額が計算された申告書が作成できます。

作成した申告書は、持ち込み・または郵送で税務署に提出します。事前に「e-Tax」(国税電子申告・納税システム)の登録をしておくと、オンライン申告も可能です。

専門用語などに戸惑うことも多いので、初めてサイトを利用する方はスケジュールに余裕を持ち、早めにサイトにアクセスだけでもしておくのがオススメです。一度データを作成してしまえば、翌年も流用で利用ができるので手間がかなり軽減されます。

国税庁 確定申告書等作成コーナー

パートは「扶養内」を意識しておくことが大事

確定申告により、税金を収めすぎてしまっている場合は還付を受けることができますが、反対に納税額が不足している場合は税金を納付しなければなりません。また、主婦の場合、2カ所以上の職場で働いていたり、残業時間が多かったり、休日返上で働くなどして収入が多くなると、「扶養範囲を外れてしまう」ことがあります。

扶養控除について詳しく知りたい方はこちら

扶養から外れると、配偶者控除を受けられなくなるほか、社会保険料を自分で払わなければならなくなることや、夫の会社の扶養手当が受け取れなくなることも。では、収入がいくらを超えると注意が必要になるのでしょうか。

これまで、配偶者控除を受けられるパートの上限年収は103万円でしたが、2018年1月からは上限年収が150万円(配偶者特別控除により)に拡大しました。「103万円の壁」を気にせず働けるのはうれしいことですが、ここで気を付けたいのが「社会保険料」です。

パートでも一定以上の収入があると、社会保険料を支払う必要があり、諸条件にもよりますが、従業員501人以上の企業に勤めている場合は106万円から、従業員501人以下の場合は130万円から社会保険料が加算されます。そのため従業員501人以上の企業に勤める方だと、年収106万円以上になると社会保険料が加算されるため、手取り額は減ってしまうのです。

「働き損」しないために、どうやって収入を増やすかだけでなく、「扶養内」で働くことも意識するようにしたいですね。

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所得税の還付、条件とは?

パート主婦が確定申告によって税金が戻るのはどのようなケースなのでしょうか。

主婦パート、所得税還付の条件

税金が払いすぎになっていると考えられるのは、2つ以上の職場で働き、源泉徴収票の所得合計が103万円以下で、所得税を天引きされていた(源泉徴収税額に記載がある)場合です。また、継続的に働く場合ではない短期バイトなどの場合でも、基本的に源泉徴収は行なわれています。そのため、短期バイトの合計所得が103万円以下の場合も、還付が受けられる可能性があります。

たとえば、所得が年間103万円以下なのに、所得税が7万円天引きされていたとします。所得が年間103万円以下の場合は所得税がかからないため、天引きされていた分の税金が還付されます。

年の途中で退職してしまった場合は年末調整が行われていません。数か月働いたけれど辞めてしまったというケースでも、所得税は基本的に天引きされています。正しい税額を計算し、所得が103万円以下である場合は税金の還付が受けられるので、確定申告は忘れないようにしましょう。

まとめ:パートでも確定申告で税還付を受けられる可能性がある

難しそう、というイメージがある確定申告。書類を用意し、申告書を作成するのは面倒なものですが、場合によっては収めすぎの税金が戻ってくることもあります。特に短期のバイトをしている人や、年度途中に仕事を辞めてしまった場合は還付が受けられる可能性が高いので、損をしないためにも確定申告は忘れずに行うようにしたいものです。

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