子育て3人!仕事と両立するには?

  • ちょっと得する知識

限られた時間の中で、子育てと仕事を両立させるのはとても大変なこと。子ども1人だけでも両立が難しいのに、これが子ども3人となると、母親一人だけのがんばりでは限界がありそうです。今回は、3人の子育てと仕事を両立するコツや環境づくり、頑張る母親を支援する制度をご紹介します。

3人の育児と仕事は両立できる?

「仕事と子育ての両立」とひとことで言うと簡単ですが、仕事や家事もしながら、年齢や性格も異なる子どもそれぞれに向き合うことは、なかなか大変なことです。ここでは、ママや家族の気持ちを軽くする、両立のためのヒントをまとめました。

子どもが3人以上いる世帯の割合はどれくらい?

夫婦に子どもが一人、という核家族が多くを占める日本の世帯状況。「平成28年 国民生活基礎調査の概況」を見ると、3人以上の子どもを育てている世帯は13%と、少数派であることがわかります。お母さん方はきっと、子供の数だけ多くの幸せと、そして大変な思いを抱えていることでしょう。

3人育児と仕事を両立するには?

料理や洗濯などの家事もこなし、子どもの幼稚園や習い事の送迎、空いた時間に子どもの勉強を見てあげたりと、働くママはいくら時間があっても足りません。両立で大切なのは、家事や子育てを「ママがすべてやる」「ママの力だけで何とかする」ではなく、家族にも協力をお願いすること。

夫や子どもにお願いするより、自分がやった方が早いとすべてを背負いこんでしまうケースもあるかもしれませんが、それが当たり前になってしまうと「家事はすべてママがやってくれる」状態となり、ママの負担が増えてしまうばかりです。

子どもの年齢や夫の帰宅時間などにもよりますが、「米を計量して、炊飯器のスイッチを入れる」「洗濯物を取り込み、たたむ」「風呂掃除してお風呂の準備」「弁当箱を洗っておく」というお手伝いをお願いするだけでも、ママの負担はかなり少なくなるはずです。

中には洗濯物がきれいにたたまれていなかったり、お風呂に汚れが残っているといったケースもあるでしょう。そこで大切なのは、完璧を目指さず、子どもや夫の「できたこと」を評価すること。慣れるにつれ上手になりますし、任せられるお手伝いの幅も広くなります。

仕事と子育てを両立するには、いかに気持ちよく家族に協力してもらい、うまく家事を回すことができるか、三人の子どもにどのような内容のお手伝いをセッティングするか、など、ママのコーディネート力も非常に重要になってきます。ママが職場復帰を考えているならば、復帰の前からお手伝いを教えておくといいかもしれませんね。

また、子どもの急な発熱やケガなどで、お迎えの連絡があることも考えておきましょう。夫婦どちらかの実家に協力をお願いしておくのも手ですが、身近に頼れる人がいない場合は、時間外保育を頼める託児所や病児保育が可能な施設、ベビーシッターサービスなども調べておくと安心です。職場にも子育て中であること、子どものお迎えや帰宅を想定しての退社時間などを伝えておきます。


仕事と育児、時間管理術

子育て中は、スケジュールを立てていても、思わぬハプニングでその通りに進まないのはよくあることです。スケジュール通りに進まなくてもイライラしない、家族みんなが笑顔になるような時間管理・両立のヒントをご紹介します。

<わかっているスケジュールを家族で共有する>

習い事や部活の有無、学校の行事(授業参観や保護者会はもちろん、午前授業か、給食の有無など)を、事前に家族と共有しておきます。カレンダーに記入したり、ホワイトボードなどに書き込むなどして、みんながわかるようにしておきましょう。今は家族でスケジュールを共有できるアプリもリリースされているので、それを利用するのもいいですね。

<夕食の買い物はプライベートブランドが充実しているコンビニなども>

夕食のメニューを考えていたり、下ごしらえしていたとしても、急な残業や用事などで、夕食を作る時間が確保できないこともあります。そのような時は、子どもの習い事の送迎や仕事帰りなどに、コンビニで食材調達するのもひとつの方法です。PB品であれば、スーパーもコンビニも値段は変わりません。スーパーのように買い物に時間がかからないので、時短にもなります。

<予約機能のある家電を有効利用する>

洗濯機や炊飯器などの予約を上手に利用しましょう。時間設定をしておけば、勝手に作業を開始されるので、「洗い忘れた!」「ごはんが炊けていない」といった失敗も減らせます。

<時短できるグッズなどを導入する>

数分の加熱時間で食材が柔らかくなる圧力鍋や、調味料を入れて加熱するだけで調理できる電子レンジ用グッズなどを使えば、食事作りの時間を短縮させることができます。ロボット掃除機や食器洗い乾燥機も、時間を有効利用できる強い味方です。

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3人ならではのいいこともたくさん

パートタイムでもフルタイムでも、3人の子育てと仕事の両立はとても大変なこと。でも、必死に毎日、仕事と育児をがんばるママの姿を、子どもたちはちゃんと見ています。「仕事をしながらの3人育児」のメリットはどのようなものがあるでしょうか。

子どもがお手伝いをするようになる

食事の盛り付け、配ぜん、洗濯物をたたむ、簡単な買い物など、ママの大変な様子を見て、進んで家事を手伝うケースが多いようです。お兄ちゃんやお姉ちゃんがお手伝いをすると、自然と下の兄弟もお手伝いをするようになります。

学校になじむのが早い

上の兄弟の授業参観や学校行事など、学校へ連れて行く機会が多い2人~3人目の子ども。学校の様子も入学前からわかり、先生の顔も覚えていたりするため、学校になじみやすいというメリットもあります。

臨機応変に対応する力がついた

子どもが3人いると、急なお迎えの電話、朝になっての発熱、看病疲れによるダウンなど、スケジュールを見直さなければならない事柄もしばしば発生します。何度か経験するうちに、突発的な出来事に対する耐性がつくようになってきます。

子どもたちが助け合うようになる

年齢の差やそれぞれの性格にもよりますが、ケンカも多く、ママもイライラすることもあるかもしれません。しかしケンカもあれば、お兄ちゃん・お姉ちゃんが下の兄弟の宿題を見てあげたり、まだ小さな幼稚園の子どもに食事を食べさせてあげたり、兄弟ケンカの仲裁をしたりと、子ども3人という「小さな社会」で成長する様子が見られます。

そのほか、子どもが3人なのでにぎやかで楽しいというメリットも。「辛い・大変」と悲観せずにポジティブに取り組んでみてはいかがでしょうか。

ママを助ける支援制度

子育てと仕事をうまく両立するためには、ママと家族だけのがんばりでは限界があります。そこで心強いのが、働くママを支援するさまざまな制度。上手に利用すれば、少しでも気持ちに余裕をもたせることができますよ。

知っておきたい、支援制度あれこれ

子どもが中学生まで「児童手当」が支給されることや、子どもが1歳になる日の前日まで仕事を休業できる「育児休業制度」といった制度はよく知られています。しかし、法律では定められているものの、あまり認知が進んでいない支援制度もあるようです。ここでは知っておきたい支援制度をご紹介します。

児童手当

育児・介護休業法

1歳未満の子がいる働く女性が利用できる制度

1日に2回まで、30分以内の時間で授乳などの育児のための時間を請求できる「保育時間」があります。医師から指示がある場合は、勤務時間内で妊産婦検診を受ける時間を取ることができる「母性健康管理措置」という制度もあります。

働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定

3歳未満の子がいる働く女性が利用できる制度

原則として1日の所定労働時間を6時間にする「短時間勤務制度」、残業が免除される「所定外労働の免除」があります。通常よりも所定労働時間が短くなりますが、まだ小さな子どもは手がかかるため、時間に余裕をもって仕事や子育てに取り組めるのはうれしいですね。

短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)

所定外労働の免除関係

小学校入学前の子がいる働く女性が利用できる制度

通常の勤務時間の始めまたは終わりに、1日2時間以内の間で勤務をしない時間を設けることができる「育児時間」、残業時間が1カ月で24時間、1年で150時間を超えないようにすることができる「時間外労働の制限」、午後10時以降午前5時までの深夜勤務をしなくてもいい「深夜業の制限」があります。

「子どもの看護休暇」は子どもの病気やケガを理由に1年のうち5日まで休暇が取得できるというもの。子どもが3人いると、連続して罹患する場合もあるため、この制度があると安心ですね。

子の看護休暇制度

働くシングルマザーを支援する制度

児童扶養手当

離婚・死別問わず、母子家庭および父子家庭を対象にした制度です。

児童扶養手当について

母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度

ひとり親家庭の場合、保護者や子供が病院や診療所で診察を受けた際の健康保険自己負担分を居住する市区町村が助成する制度もあります。

支援制度の利用には、情報収集が非常に大切。年次によって内容が変わることがあるため、自治体のサイトや広報誌で最新の情報を入手したり、子育て支援担当や専門職の人に問い合わせをしてみましょう。

母子家庭(ひとり親)等関係の支援について

地域のサポート制度の利用

住んでいる地域が独自で展開する、子育てサポート制度もあります。仕事で帰宅時間が遅くなる場合、幼稚園や学校へのお迎えをしてくれるので、終業時間が遅い企業に勤めている場合は便利に利用できそうですね。

まとめ:自分だけではなく、様々なバックアップを利用するのがポイント

3人の子育てと仕事のハードな毎日に、「自分には両立はムリ」「仕事をやめてしまおうか」と両立を諦めてしまうママもいるかもしれません。大事なのは完璧を求めないことと、家族のバックアップや自治体の支援制度をうまく利用すること。家族と自分が成長できるチャンスととらえ、前向きに両立に向き合っていきたいものですね。

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