定年後の働き方の代表格!シニア歓迎アルバイトの探し方
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- 公開日:2018年4月11日
会社に勤めているみなさん。60歳以降のキャリアについて、具体的にイメージしたことはありますか。65歳までの定年延長がない場合、多くは再雇用となり非正規雇用での働き方を選択することになります。そのため、60歳を機に新しい仕事を探す方も多くいます。シニア歓迎の仕事や迷った時の判断基準、シニア層でも活躍できるアルバイト職種の例を紹介しましょう。
定年退職後の働き方を具体的にイメージしておこう
シニアの働き方としてまず考えることは、60歳以降も今の会社に残るか、別の道を探すかの2つです。
今の会社に残る場合、定年延長制度を活用する、もしくは退職した後に再雇用を選択する方法があります。定年延長制度とは、定年退職のステップを挟まずに現在結んでいる雇用契約を文字通り「延長」する仕組みです。給与や勤務場所などは相談となりますが、キャリアを中断することなく仕事を継続できるメリットがあり、待遇も役職定年後のレベルと大きく変わらないことが多いです。
昨年1月から7月までに65歳を過ぎてから新たに雇用、または再雇用された高齢者約65万人のうち、70%がパートや有期契約などの非正規であることが厚生労働省の調査で分かった。
昨年1月から、これまで対象外だった65歳を過ぎて就職した人にも雇用保険が適用されるようになったことを受け、加入者のデータを分析した。
男女別では、女性はパートが60%、契約が18%、派遣が3%。非正規が81%を占め、正社員は19%にとどまった。男性はパート35%、契約26%、派遣4%、正社員35%だった。
業種別の割合は、タクシー運転手を含む旅客運送業、警備や清掃などのサービス業に就く人が多かった。年齢別では、65~69歳が約39万人、70~74歳は約20万人、75~79歳は約5万人で、80歳以上も約8千人いた。(産経ビズより)
しかし、上記を見てもわかるように、定年延長を制度として持っている企業はまだまだ少数。多くはパート・アルバイトなどの非正規雇用で勤務を継続する会社が7割を占めています。
そのため、「今の会社に残っても待遇はこれまでよりも下がる...、ならばいっそのこと!」と転職先を探す方が増えているのです。
シニア層が希望する仕事は、求人とのミスマッチが多い
それでは、定年退職を迎えた後に「新しい環境でもう一度」と転職活動を始めるとして、希望通りの仕事が見つかる可能性はどれくらいあるのでしょうか。
大手企業で管理職を経験したり、優秀な学歴・職歴を持っていたりとスキルに自信があるシニア層にとって、一社員として働くことには抵抗を感じることも多いでしょう。
ところが、スキルや経験を活かせる求人は倍率が高く、選り好みをしているうちに時間ばかりが経過していくリスクもあります。
そこで提案したいのが、現役時代の待遇・収入にはこだわらずに仕事を探すことです。年金受給世帯の逼迫した家計がフォーカスされて過剰な不安を抱える人も多いのですが、現役時代ほどがむしゃらに働かなくても、多くの場合家計はきちんと成り立ちます。
総務省統計局が発表している2017年版 家計調査報告(家計収支編)によると「世帯主が60歳以上・2人以上から構成される無職世帯」の年間赤字金額は、60代前半で156,282円、60代後半で75,239円です。つまり足りない分を補うという視点で 「毎月7~8万円を稼ぐ」くらいの気持ちで構えれば、夫婦で十分に暮らしていけます。
シニアが活躍できる仕事を探してみよう
シニアが活躍できる求人を探すには、大きく3つの方法があります。
・ハローワーク
まず、ハローワークを活用する方法です。時給や勤務地といった希望条件をあらかじめ登録しておきつつ、気になる求人を見つけたら積極的に応募をしましょう。ただし、ハローワークは全年代が活用できる仕事探しの場所ですので、シニアに適した求人がいつもあるとは限りません。
・シルバー人材センター
シニア層に特化した仕事を望むなら、シルバー人材センターも候補でしょう。シルバー人材センターは地域によって扱っている仕事は異なりますが、「生きがいを得るための就業」を目的とした軽作業の求人が中心です。
仕事を受ける流れとしては、シルバー人材センターが仕事を受注。その仕事を紹介された会員が就業を行い、その報酬に見合った配分金を受け取るというものです。なお、会員となるには年会費(年600円から3000円程度)が必要となります。
・転職サイト
最近では中高年・シニアを広く受け入れる会社も出始めていて、転職サイトをうまく使えば、仕事探しがスムーズです。希望条件に合わせたお仕事を紹介してもらえる支援サービスと合わせて活用、理想に近い働き方を実現しましょう。
定年後におすすめのアルバイトの職種は?
定年後に無理なく働けるおすすめ職種の例をご紹介します。定番から意外なものまで選択肢は多彩です。具体的な働き方をイメージするためにも、気になるものを探してみましょう。
・運転手(スクールバス・タクシー)
専門の免許取得が条件のこともありますが、未経験から働ける求人が比較的多い職種です。子どもやお客様の命を預かる仕事でもあるため、責任は重く、誰かのために役立っていることを実感しながら働きたい人には適しています。
スクールバスの場合は、残業も少なく勤務地移動がありません。タクシーの仕事は多様化しつつあって、観光ガイドや介護支援など、ドライビングテクニック以外のスキルも身に付きます。
・コールセンター
オフィスで働く仕事を希望するなら、コールセンターがおすすめです。自宅から通勤アクセスが良い求人を探すことで体力面の負担を軽減できますから、条件に合う会社をチェックしましょう。
金融商品を扱ったり、自社商品の販売やお客様サポートを行ったりと、扱う商品や仕事内容はさまざまです。現役時代に培った経験が活きる業界を選択すれば、定年後でも活躍できるチャンスが広がります。
・警備員
シフト制で働く警備の仕事も、中高年・シニア層が活躍できます。オフィスに出社、他の人と協力しながら行う仕事ではないため、若い上司の顔色を伺いながら働くのは抵抗を感じるといった人も安心です。施設警備は特に人気の仕事です。
深夜勤務がどのくらいあるのか、土日シフトはどのくらい発生するかなど、細かい条件を確認してから応募しましょう。
その他、管理人や工場スタッフ、スーパーやコンビニ店員などもシニア層が活躍できる職種です。女性なら、保育や介護業界など生活の知恵が活きる仕事も良いでしょう。クリーニング店などでも高いニーズがあります。
まとめ
人気の求人は、必要な人員が集まったら掲載を終えてしまうことが多いので、条件に合うものからどんどん応募していくのが基本です。時給、待遇だけを重視するのではなく、本当にやりたかった仕事に改めてチャレンジする気持ちで、最初の一歩を踏み出しましょう。