必読! 50代の再就職を成功に導くためのポイント
- 100年時代のライフデザイン
- 公開日:2022年4月 4日
50代になれば、人生100年時代の折り返し地点。「五十知命(ごじゅうちめい)」、これは論語に書かれている、『五十にして天命を知る』という意味です。本日は、そんな天命を知るとされる50代での再就職を成功に導くポイントをお伝えしていきます。
50代の再就職は簡単ではない!
皆さんは転職を経験したことはありますか。
終身雇用制度が徐々に薄れてきた日本では、転職することはもはや当たり前になってきています。
しかし、男性に関していえば、30~50歳台半ばまでは、ほぼ半数の方が初職から離職することなく就業を継続しているといいます。
これは、ある程度年齢を重ねると、転職したいという意志はあっても保守的な考えから定年まで勤め上げようと思う方が多いからなのだそうです。
それでも、年次が高くなるにつれてリストラや早期退職を迫られ、失業してしまうこともあるのが現実。
では、50代を迎えても再就職を成功に導くためのポイントはどこにあるのでしょうか。
まずは、50代の再就職の難しさを考えて参りましょう。
新しい職場での人間関係を築く難しさ
50代での再就職で懸念される1つ目のポイントは、新しい職場での人間関係です。
入社するタイミングで年下の上司に当たることも当然あります。
前職では気を遣われる側だったのに、新しい職場では気を遣う立場になることも。
まさに、人間関係やコミュニケーションの問題が50代の再就職の課題として挙げられるのです。
コストパフォーマンスの悪さ
多くの会社は年功序列制度を採用しているため、50代で正社員として入社してもらう場合、会社はある程度の給与や待遇を用意しなくてはならないと考えます。
そのため、50代での採用は会社にとってコスト面でのハードルの高さがあるのです。
そういったコストパフォーマンスを考えた結果、年収がそこまで高くない若手を積極的に採用しようという会社が多いのが実情です。
再就職で、50代が求められるスキルとは?
では、50代での再就職を成功させるためには、どんなスキルが必要なのでしょうか。
一見、就職先から資格や何か特別な能力を求められそうですが、それだけではありません。
実は中高年に差し掛かってからの再就職には、2つの点を押さえることが大切です。
コミュニケーション力
1つ目はコミュニケーション力です。
50代の再就職では、年齢の若い上司や同僚たちと上手くコミュニケーションを図っていかなくてはなりません。
また、初めの頃は元の職場との違いに戸惑うこともあるかもしれませんが、分からないことは「分かりません」と言える謙虚さや素直さも必要になってきます。
そういった姿勢は言わずもがな周囲にも伝わっていきます。
協調性を伴ったコミュニケーション力を発揮することは、再就職先でスムーズに働く上で大切なポイントになります。
マネージメント能力
2つ目は、マネージメント能力です。
前任の管理職や責任者の退職から、管理職候補の募集をかける企業もあります。
そんなとき、すぐに求められるのは前任と同様、もしくはそれ以上の組織をまとめる力です。なぜなら、組織全体のスキルの向上を図るとともに、今後会社を担う若手を育てていける人材を企業では常に求められているからです。
前職でマネージメント経験を持っていた場合、選考を有利に進めることができるでしょう。
50代の再就職では人間性が問われる
50代の再就職には、人間性の部分を問われることも多くあります。
年齢に甘えることなく、意欲的に仕事に取り組む熱意
50代から新たな環境で活躍するためには、これまでの経験の範囲を越えて仕事に臨むことが求められます。
前の職場のやり方を踏襲する部分や、新たな方法でチャレンジしなくてはならないシーンもあるでしょう。
そんなとき、堅物にならずにやる気と向上心を持ち、足りないと思うスキルは積極的に身に着けていく、という意欲的な姿勢が大切になります。
確かに、不満や愚痴を言う人とは誰も働きたくないですよね。
謙虚で低姿勢に臨む姿勢
慣れない職場環境で仕事を進めていくためには、状況に応じて臨機応変に対応する適応力が欠かせません。
新しい環境によっては、組織の人間関係や使う言葉などを合わせていくこともまた必要な能力です。
最近では、社内のDX化も進んでおり、リモートツールなどを操作する場面も非常に多いといえるでしょう。
ですから、分からないことや出来ないことがあったときには、インターネットで調べたりプライドを捨てて若手社員に質問をしたりと、柔軟に勤めていく必要があるのです。
50代の再就職を成功へ導く、職探しのコツとは?
では、50代での転職を成功に導く、コツはどのようなものがあるのでしょうか。
以下の5つの転職活動のポイントをご覧ください。
自己分析は綿密に
再就職を成功させるためには、まずは自分を深く知らなくてはなりません。
自分のことだから「分かっている」、「大丈夫だ」と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここでいう自己分析とは、自分を深く理解した上で、それを表現することができるかどうかまでを含みます。
何が嫌で、どういう人が苦手で、仕事上でのモチベーションは何なのか、皆さんはすぐに答えることができますか。
自己分析を綿密に行うことで、自分の強みやキャリアにおける方向性を見つめ直すことができます。
また、自分に合った仕事と出会い、再就職先とミスマッチを起こさないためにも、この作業をより丁寧に行っておく必要があります。
さらに、前職を退職した理由にも向き合っておきましょう。
もしかしたら退職理由はネガティブなことかもしれません。しかし、再就職先はあなたのことが知りたいのです。
再就職を果たしてから「こんなはずではなかった」とならないように、自分自身を深く知ることから始めてください。
経験やスキルの整理をしておく
さて、上記のように自己分析を丁寧に行った後は、自身の経験やスキルを踏まえ、再就職先ではどのような仕事を担えるか、今後自分はどう働いていけるのか、キャリアスキルの整理をしておきましょう。
自分の職歴を整理し、棚卸しをすることで、再就職先へのアピールを的確に行えますし、面接でも自信を持って発言することができます。
まずは、経歴をこれまでの歩みに添って書き出しましょう。
このとき、自らが取り組んだ仕事内容だけでなく、部下をどうマネージメントしたのか、チームでの成果や実績、持っている資格、などを詳細に書き出します。
50代の再就職では即戦力が求められることも多いです。
経歴や実績を振り返っておくと、新しい会社からも働いているイメージを持たれやすくなり、採用に繋がる可能性があります。
求人条件とのマッチング
そして、上記2つで行った内容を元に、実際に自分に合う求人を見つけていきましょう。
会社情報を予め調べておき、自己分析や経験と照らし合わせて応募企業を選定します。
このときに、自己分析が甘く、キャリアの掘り下げも行われていない場合は、ミスマッチな企業に再就職してしまう、なんてことも起きかねませんので注意してください。
また、インターネット上の企業情報を鵜吞みに信じるのではなく、その企業の事業や行っていることに真摯に向き合いましょう。
需要の高い業界や職種を狙う
求人数がたくさんある若手と比べ、50代からの転職市場の求人数はどうしても少なくなる傾向があります。
もし、50代から未経験の分野へ挑戦する場合は、敢えて人材不足の業界を狙うのも賢い選択です。
例えば、飲食や接客、介護、福祉、警備などの業界では常に人手不足が叫ばれています。
そのため、こうした業界は再就職への可能性が広がっているのです。
しかし、その反対に50代を積極的に求めている職種や業界もあることを覚えておいてください。
例えば、経営者を相手にした営業などです。
経験を積んでいない人物でないとまともに取り合ってくれない経営者もいるので、人生経験が豊富でサービス力が成熟し、機転が利く50代を求めているのです。
このように、50代が持つ豊富な経験を欲しがっている企業も少なくありません。
そのため、応募する企業は自分で絞ったりせず、広い視野を持ちましょう。
50代の再就職を成功に導くためのキーワードは「焦らず、謙虚に、幅広い視野を持つ」
人生経験を積みながらキャリアを重ねてきた50代。
しかし、私たちの人生はいつ何が起きるのか予測もできません。
ある日突然、会社が倒産することも、自身がリストラされることも、"ない"とは言い切れません。
ただ、そのような人生の転機を自身のマイナスや失敗と捉えず、まずは転職活動の第一歩から歩みを進めてください。
これまでできなかったことをやってみるのも悪くないと思います。
忙しい働き方で身体を壊してしまった人は、少し余裕を持ちながらじっくり転職活動に取り組むのがいいでしょう。
その際、何から手をつけたらいいかわからない分からない方は、まずはマイナビミドルシニアへの会員登録をおすすめします。
メールマガジンで情報をチェックしつつ、求人情報を閲覧できますので、気軽に再就職を意識することができます。
そして、再就職先を検討する際には、正社員以外の選択肢も視野に入れてみるようにしましょう。
求人サイトには働きやすい会社や働き方も様々な企業情報が掲載されています。
自らの決めつけで自身の可能性を狭めないようにしてください。
まとめ
50代の再就職には課題が多い分、抑えておくべきポイントもたくさんあります。
それでも人生はいつも真剣勝負。50代の再就職を成功させるためのポイントを頭に入れ、採用を勝ち取りましょう!