35歳からのキャリアの行き詰まりから脱却する方法をご紹介
- 100年時代のライフデザイン
- 公開日:2021年11月29日
30代に入り、仕事にも慣れてくると今後のキャリアプランに悩み始める方は多いのではないでしょうか。希望しない役職を任されたり、年収や待遇への疑問などで今の会社で「行き詰まり」を感じている方も少なくないと思います。今回はそんな方々に行き詰まりからの脱却方法としての転職についてお伝えしていきたいと思います。
35歳の働くステージについて
仕事を始めたばかりの20代の頃は、まだ仕事に慣れることに精一杯で、今後のことを考える余裕などなかったかと思います。しかし、30代に入り仕事にも慣れてくると、視野が広がり会社の将来性や自分のポジションを客観的に見ることができるようになってきます。
生活においても、結婚やマイホーム、老後のことなどライフステージの変化が起きやすい年代でもあります。30代とはがむしゃらに走ってきた20代から、一旦立ち止まって様々なことを考え直せるステージであり、35歳はその適齢期とも言えるでしょう。
転職の落とし穴と脱出方法
その中で、今の会社に様々な「行き詰まり」を感じ、転職を考える方も多いかと思います。しかし、35歳での転職は20代の頃の転職とは違い、転職者の思いと会社の思いがすれ違うことが多いのも事実。
その「落とし穴」とも言うべき両者のニーズの差と、その脱出方法を一緒にご紹介します。
1.前の会社の不満だけでは採用しにくい
会社への様々な不満から「行き詰まり」を感じ、その突破を目指して転職を思い立った方は多いと思います。しかし、そんな不満を転職時の面接でぶつけられても、採用には至らないのは容易に想像できるでしょう。不満は不満として、それをどのように伝えるかがポイントとなります。
【ポイント】今いる会社では「できない」ことが、この会社では「できる」と伝える
採用側は、できるだけ長く働いてくれる人材を欲しています。前の会社への不満を一番の理由にした場合、採用側は「この人は不満を感じたらまたすぐ転職するのではないか」と思い、不採用につながることが多いです。そのため、残業時間が多い、キャリアアップが見込めない、年収が低い、など不満を直接的に伝えるのでなく、この会社では自分の希望が叶うので、長く働けることをアピールすることが重要となってくるでしょう。
「残業時間が多くて、自分の趣味を大切にできない。残業時間が少ないここでなら長く働けると思った」
「キャリアアップの機会が多い御社で、地道にキャリアを積んでいきたい」
「自分の目標年収に近いここで働き、安定を得たい」など
2.求められるものは当然大きい
自社でのキャリアや年収アップに「行き詰まり」を感じ、転職の理由として、キャリアアップや年収アップを望む方も少なくないと思います。しかし、自分の理想の年収に合致するということは、それだけの働きを望まれているということ。
いざ入ってみてお互い想像と違い、折角入職したのにまた転職というケースを防ぐため、企業がどれだけの人材を求めているのか、そのニーズを見極めることが必要となってきます。
【ポイント】自分のできることを言語化し、企業とマッチングしているか確かめる
できるだけ有能な人材を採用したいのが採用側の本音です。「これだけのことはできてほしい」という目線も持っています。ここでポイントなのは、万能ではなく有能という点。何でもできる必要はなく、会社にとっての利益が、自分の経験上やってきたことや、得意とすることと合致するかが大事です。「自分はこれだけのことをやってきた(できる)から、御社でも活躍できると思ったが、相違ないか」と聞くのもミスマッチを防ぐ手段です。
3.即戦力が求められる
退職まで同じ業務をやり続けることに「行き詰まり」を感じ、転職の理由として、趣味や興味関心からまったく違うジャンルの業種に飛び込みたい方もいらっしゃるでしょう。
ですが20代と30代では企業側も求めるものが違い、30代では即戦力が求められることも多いです。企業側が求めているものを自分が持っているとアピールすることが重要となってきます。
【ポイント】自分が会社にとってどんな利益をもたらすのか、言語化する
自社にとって有益な人材を採用したいのも採用側の本音。有益とは「低いコストで、高いパフォーマンスを発揮してくれる」と言っても差し支えありません。そのため教育コストはより若い人材にかけ、30代以上には上記に述べた有益な人材―即戦力であることを期待しています。よって「仕事では日頃から後輩や部下の指導や統括にあたっていた」「20代前半には業務リーダーの経験がある」など、会社の発展に寄与してきた部分を言語化し、有益な人材だとアピールすることが、未経験、経験者問わず採用への近道となるでしょう。
転職に向く人、向いていない人の違い
ここまで「行き詰まり」を解消するための方法として転職と、その落とし穴について紹介してきましたが、そもそも転職とは人生をより良いものにする手段のひとつにすぎません。
転職したからすべてがうまくいく、というのはあまりに楽観的すぎる考えであることは事実です。転職をした方が人生をより良いものにできる人、そうでない人という観点から、転職に向く人、向いてない人の違いをご紹介したいと思います。
転職に向く人
なにより、30代は結婚や育児、独身であっても老後のことも視野に入れ長期的な視野から仕事を考え始める年齢です。そのため、今の会社では安定性が見込めなかったり、ライフスタイルの変化に応じた働き方が望めなくなった場合は転職をおすすめします。
また、「ここでこれだけの経験を積みたいが、異動が多くて培うものがない」「もっとスキルを磨きたいが、どうにもその機会に恵まれない」など、仕事への意欲はあるが今の職場ではそれが満たされない場合は、転職した方がより良い結果が得られるでしょう。
転職に向かない人
前述したように、30代の転職では20代の転職で求められるものが多いのも事実です。そのため、きちんとこれまでの経験や成果をきちんと言語化し、準備した方がよりよい成果が得られることは言うまでもありません。
これらの準備を怠り衝動的に退職をしてしまうのは、仕事のブランクも生じてしまうことになりおすすめはできません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?がむしゃらに頑張った20代を終え、視野が広がり始める30代、そして35歳というのは、社会人をスタートさせてから今までを振り返る良いタイミングかもしれません。
20代と比較すると求められるものは多くなりますが、明確な転職理由や自分の経歴の言語化に努めれば、まだまだ多彩なキャリアが描ける年齢です。ぜひ、今回ご紹介したポイントを活かし、あなたのよりよい未来を描いていただけたらと思います。