退職される方へのメールは返信すべき?含めたい内容と書き方

  • 転職・退職ノウハウ

これまでお世話になった方から届いた退職メールに返信する場合、どんなことを含めたら良いのでしょうか? 感謝の気持ちが伝わるメールを書くために、含めたい内容やタイミング、注意点などを紹介します。

返信するタイミングは受け取った直後が基本

退職者がメールを送るタイミングは、退職直前がほとんどです。多くの場合は、有給消化に入る直前の最終出社日に会社のメールアドレスから送信します。すぐに返信しなかったがため、せっかくの気持ちが相手に届かないと残念です。なるべく早く返信をして、気持ちをきちんと伝えましょう。

挨拶メールの中に退職後に連絡がつく個人のメールアドレスが書いてあれば、そちらへ返信することもできます。とはいえ、遅くとも受け取ってから3日以内の返信が望ましいでしょう。会社のメールアドレスと個人のものでどちらに送るか迷った場合は、業務アドレスをto、個人アドレスをccにして送るのが良いでしょう。あくまで原則的な考え方で、タイミングによっても判断は変わってきます。状況に合わせて、臨機応変に対応しましょう。

退職される方へのメールを書く際の基本的な考え方

社会人にとっての挨拶は、良好な人間関係を維持するための潤滑油のようなもの。お世話になった先輩や上司が気持ちよく新たな環境へ旅立てるようメールの返事を考えましょう。退職する方へのメールに含めたい内容は、大きく分けて3つあります。

1. メールを受け取った時の気持ち

退職メールを受け取った時に感じたことをありのままに表現します。突然の連絡に驚いた、寂しくなるなど、率直な気持ちを伝えましょう。挨拶メールを送った当人としては、退職するとはいえ、どのくらいの人がきちんと読んでくれるのか気になるものです。メールを受けて書いていることがはっきりわかる内容にすることで、本文までちゃんと目を通したことも伝わります。

2. お世話になったことへの感謝

上司や先輩の場合、これまでのエピソードに触れながら、感謝の気持ちを伝えます。結婚が決まった時に自分のことのように喜んでくれた、社員旅行で明け方まで一緒に飲み歩いたなど、仕事に関すること以外のエピソードを含めるのも良いでしょう。

3. 退職後の活躍や健闘を祈る言葉

新しい生活をスタートする退職者へ、はなむけの言葉を贈ります。ポジティブな言葉で締めくくることにより退職することの罪悪感を持たせず、笑顔で送り出すイメージです。

退職される方との関係や理由別の内容例

退職される方との関係や理由によって、返信の書き方や含めたい内容が少しずつ異なります。3つのパターンに分類して、ポイントを確認していきましょう。

・定年退職を迎えたかつての上司への返信

これまで受けた助言や指導に対する感謝の気持ち、第二の人生の充実を願う言葉を盛り込みます。定年退職年齢になった上司の身体を気遣い、健康を願う言葉を盛り込むのもおすすめです。

◎内容例

定年退職されることをメールで知り、寂しく感じました。
その反面、在職中の皆に暖かく送り出される○○様を羨ましく思う気持ちもあります。

在職中は厳しく、そして暖かなご指導をいただき心より御礼申し上げます。
充実したセカンドライフを送れますよう、ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。

・転職する同僚や後輩への返信

親しい同僚や後輩に送るメールは、やや砕けた書き方でも大丈夫です。「○年間、本当にお疲れさまでした。いつも明るくムードメーカーの○○さんがいなくなるのは寂しいですが」のように、親しみを込めたメッセージを考えてみましょう。

◎内容例

頂いたメールにて、改めて○○君が退社されることを実感しました。
○○君と一緒に仕事をした時間は、私にとってかけがえのないものです。

この会社から離れてしまうと思うと寂しいのですが、
いつも明るくムードメーカーの○○君らしさをいつまでも忘れずに。
新天地でのより一層のご活躍をお祈り申し上げます。

・取引先の担当者など社外の方への返信

社外の方へ送るメールも基本的な構成は同様です。類似業種へ転職する可能性がある方なら、退職後の活躍を祈る言葉の部分に「また一緒にお仕事させて頂けるチャンスがあれば」「今後ともよろしくお願いいたします」など、これからもお付き合いを続けてほしい気持ちを伝えましょう。露骨に営業色を出すのは避け、控えめに盛り込むくらいとしてください。

◎内容例

ご退職されるとのことで、大変驚きました。
御社に伺っても○○様がいないと思うと、少し寂しく思います。

○○様の今後のご活躍、大いに期待しております。
また一緒にお仕事させて頂ける機会がございましたら、
お気軽にお声がけ頂けますと幸いです。

新天地でのより一層のご活躍をお祈り申し上げます。

退職される方へのメールで気をつけたい注意点

一緒に仕事をする機会が少なかった相手なら、必ずしも返信する必要はありません。退職する立場で考えるとわかりますが、少しでも関わりがあった人には全て挨拶メールを送っています。とくにお世話になった先輩やプライベートまで含めていろいろと面倒を見てくれた上司からのメールだけ、返信すれば大丈夫です。

返信する場合は、残念・寂しいだけで終わらせる書き方は控えてください。読んだ後に前向きな気持ちになれる内容が望ましいので「次の環境での成功を祈念します」といった一文を入れましょう。

礼儀を尽くす気持ちが何よりも大切

送信者が礼儀を尽くして挨拶メールを送信しているのに、受信者がいい加減な対応をとるのは大人としてのマナー違反です。人間関係は、礼に始まって礼に終わるものです。退職のように大きな節目のタイミングでは、より重要度は高くなります。退職者へのメールの返信で気をつけたい注意点を守り、お別れの時まで丁寧な対応を意識しましょう。

ご自身が退職する時にはどんなふうに送り出してほしいのか考えると、望ましいメールの文書や内容も見えてきます。最後の最後に嫌な思いをさせないように、しっかりと内容をチェックし、お互いに気持ちの良い締めくくりとしてください。

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