40~45歳女性の平均年収は302万円!年収アップにつながる転職先を探すポイントは?
- 自分の相場を知る
- 公開日:2018年4月11日
昔に比べて社会的に活躍している女性の数は増えており、所得もそれに比例して増加しています。しかし、所得における男女の格差はまだ存在していることが国税庁の調査でわかりました。この結果から読み解く男女の給与格差の現状、積極的に年収アップを目指すとしたらどうすれば良いのかを考えてみましょう。
女性の平均年収は男性よりも低い水準
によると、40代前半女性の平均年収は302万円。40代後半女性は299万円とされています。40代前半の男女合算平均年収は460万円であることから、女性は160万円ほど低い水準であることがわかります。
さらに、40代後半では男女のギャップはより広がりを見せ、男女合算値とは195万円程度の差がつきます。男性は年齢とともに平均年収が上がっていく傾向が見られますが、女性はほぼ横ばいとなっていることが、この差を生んでいます。
つまり、男性のほうが1社あたりの勤続年数が長いことを差し引いても、年収は同じステージにあるとは言いがたい状況です。とはいえ、この調査における年収は、正規雇用者と非正規雇用者が混在しているもの。パートで働く女性が一定数いることを考えると、差がつくのも納得かもしれません。
正社員に限定した場合でも、男女差は大きく出ている
では、対象を正社員に限定、平均年収を比較した場合はどうでしょう。全年代の男性の平均年収が約540万円なのに対して、女性は約373万円。ここでも170万円くらいの差がつきます。この結果から、派遣社員・パートで働く女性が多いため平均年収に差がつくとは言えないこともはっきりしました。
男女平等という言葉が聞かれるようになった現代ですが、会社の中で男性が多くの所得を獲得している図式は未だに色濃く残っています。
内閣府が男女共同参画社会に関して行った世論調査でも、40代で「職場において男性が優遇されている」と感じている人の割合は61.7%と、低い水準ではありません。半数を超える人が、働くうえで「男性優位」という実感を持っているため、男女共同参画社会の実現までには、障壁がたくさんあるようです。
今の会社で働き続けて年収アップはできるのか?
とはいえ、社会全体の流れとしては、男女の区別なく平等な評価制度を取り入れる動きは本格化しつつあります。政府が舵取りを行って、管理職への登用や勤続年数に応じた給与の支給など、女性を積極的に支援していく方針です。
労働者が一定数以上の会社では、女性の活躍活発化に向けた行動計画を策定、労働局への届け出義務が課されました。行動計画を提出したからには実現に向けた取り組みを始めていく必要があって、企業姿勢が問われています。
国の方針に足並みをそろえるように前向きな取り組みをすでに開始し、一定の成果を出している会社がある一方、これを他人事として捉えている会社もあるようです。
そこで、現在在籍している会社がどちらの姿勢であるのかを見極めることが、将来的に年収アップが可能かを検討する材料となります。
「社会が変われば、うちの会社も」と期待を込めて働き続けるのか、もっと魅力的な会社を探すのかは、個人の判断によるものです。変わろうとしない会社を責めるのではなく、一定のところで見切りをつけて転職するのも、戦略的な選択の一つでしょう。会社を変えるよりも、自分の環境を変える方が難易度は低いはずです。
女性管理職への需要が高い今こそチャンス
女性管理職比率への注目が高まっている今だからこそ、転職者を受け入れてでも一定数を確保したいと考える会社も少なくありません。働きやすい会社をイメージさせる重要な参考資料の一つに女性の活躍支援があり、一定の数値目標を満たすことで世間からの評価が上がるのです。
これまでの会社で「チームをまとめる立場にあった」、「後輩育成を主導して会社から実績が認められた」など、何らかのアピール要素があれば、管理職経験がない状態からでも挑戦する価値はあります。管理職での転職が決まらなかった場合でも、何年か転職先で実績を積んだ後にキャリアアップし、今の会社よりも良い待遇が得られるようなら成功といえるでしょう。
女性に限ったことではありませんが、40代はキャリアの大きな転換点と考えられます。よほど市場価値の高いスキル・経験を持っていない限り、一般的には年齢が上がるほど年収アップ前提の転職が難しくなっていく傾向があって、早い段階から動き始めないと手遅れとなりかねません。いくら女性活躍社会とはいっても、年齢が転職のネックになるリスクはあります。後悔しないキャリアを実現するためにも、早い段階から定年退職年齢までを見据えた具体的な目標を設定し、転職も視野に入れた取り組みをスタートしましょう。
40代の女性が転職するならこんな会社
明るい将来を目指すための仕事探しを始めるにあたって、注目したいポイントは2点あります。
女性活躍の実績に着目
まず、職場環境に関することです。女性管理職がいることを良く思わない人がいる環境だと、良いポジションで転職できても続かない可能性があります。経営層が女性が活躍している会社であると標榜していても、転職する業種や職種によってはとくに昔気質の職場であるといったケースもあります。男女比や年齢構成、働く人の雰囲気など、よく確認して判断しましょう。
研修・教育制度に着目
次に、研修や教育制度に関することです。研修や教育といっても、ビジネスマナーなど基礎的なスキルを身につけるものではありません。誰もが嫌な思いをすることなく働ける環境ができるように、男性上司やキャリアアップを目指す女性社員が参加する、部署を超えた勉強会といったイメージです。
女性管理職の前例が少ないと、具体的なキャリアプランのロールモデルが不足しており、将来像を描きにくい問題があります。特に上場企業などではIR情報などに女性のキャリアプランに関するセミナーや勉強会を記載していることも多いため、気になる企業のIRを確認することは自分にプラスの情報を得られる可能性があるため、チェックしてみましょう。
まとめ
40代からの転職はリスクが高いと感じる人も多いと思いますが、きちんと準備をして計画的に進めれば、より充実したキャリアを実現する手段となります。年収アップ・キャリアアップ目的の転職ならなお一層、細かい部分まで含めた情報収集が不可欠です。
会社の求める人物像と自分の得意分野・経験スキルのマッチング度合いが高いほど40代からの転職に伴うリスクを軽減できて、将来の理想像にも近づきます。今のまま働き続けることに不安や疑問を感じている方は、早速今日から動き出してみてはいかがでしょうか?