40・50代主婦層で最も人気が高い働き方とは?

  • 働き方を選ぶ

2018年1月より配偶者控除の年収上限が従来の103万円から150万円に引き上げられたことは、主婦の働き方にどのような変化をもたらすのでしょうか?フィールド・クラウドソーシング事業を展開するソフトブレーン・フィールド株式会社が行ったアンケート調査から、主婦の理想の働く姿に迫ります。

働く主婦における働き方と理想とは?

現役で働く40・50代の主婦層は、どれくらい満足度を感じながら働いているのでしょうか?

その疑問を紐解くため、ソフトブレーン・フィールド株式会社(東京都港区)によってアンケート調査が実施されました。対象は、スーパーマーケットやドラッグストアなどの量販店、公共施設や遊戯施設、専門サービスを提供する全国チェーンのお店に対して、飲食店営業支援(ラウンダー)や市場調査(ミステリーショッパー、店頭調査など)の仕事に従事している既婚女性の方々。

今回は、その調査内容を通して浮かび上がった主婦層の働き方についてお伝えいたします。

<調査概要>
【調査主体者】ソフトブレーン・フィールド株式会社(東京都港区)
【調査対象】ソフトブレーン・フィールドにキャスト登録しているアンケートモニター会員
【回答者数】 572人 の既婚女性(20代:1.9%、30代:16.1%、40代:44.9%、50代:32.3%、60代:4.7%)
【調査方法】自社リサーチサイト「 リサれぽ!」を活用したインターネットリサーチ
【調査期間】 2018年1月23 日~1月28日
出典:https://www.sbfield.co.jp/press/20180220-12487/

主婦層の働き方に対する満足度は意外と高い!?

まず、現在希望通りの働き方ができているかの設問に対しては、「希望通り」との回答が全体の7割。全体的に希望通りの働き方ができていると感じている層が高止まりしていることがわかります。

次に、希望通りの働き方ができている状態を100点とした場合に、現在の状態は何点であるかという設問への回答を見ると、「希望通りの働き方ができていると回答した働く主婦(N=411名)」の平均は78点であり、「希望通りの働き方ができていないと回答した主婦(N=154名)」の平均は47点という結果でした。

両者の間に生まれた31ポイントの差は、どのような理由から生まれたのか次のデータから読み取っていきます。

希望通りの働き方ができていない理由 5選

希望通りの働き方ができていない理由は、「希望する職種に就いていないから」が24.8%、次いで「家事が忙しいから」が23.0%、「育児が忙しいから」が22.4%と、この3つが高い回答数を集めました。
この結果から、働く主婦が仕事を選ぶ際はスキルや条件の問題を除いて、「希望する職種よりも家事や育児などを優先し、今の自分でも勤務が可能な職種」を選んでいることがわかりました。

その一方で、希望や理想通りの働き方に近づくように、「幅広い業務を受け、より自分に合った仕事を模索している(40代フリーランスや自営業)」や、今以上のパフォーマンスを上げられるよう「時間のある時に勉強するようにしている(40代パートタイム形態)」といった努力をしていると回答した方も存在しています。

また、「時間はあるのに扶養を超えると多額の税金がかかるから(30代パートタイム形態)」というように、働きたい意欲はありつつも扶養範囲内のほうが経済的にはメリットが生まれるため、やむなく制限しながら働いているケースも見えてきます。

理想の就業形態は「パートタイム」と「フリーランス」

意外?かもしれませんが、働く主婦の理想の就業形態は「フルタイムで働く社員形態」ではなく、「パートタイム形態」がトップ、次点は「フリーランスや自営業」となりました。

「パートタイム形態」を理想とする方は子育て中の主婦が多く、「家事、子育てに支障がない範囲での就業形態を希望するため(40代パートタイム形態)」や、「家庭のことを優先させながらも、無理なく自分のペースで働きたい」という声が上がりました。

「フリーランスや自営業」を理想とする方からは、「自分のスキルを活かしビジネスが出来る事に魅力を感じるから(50代フリーランスや自営業)」や、「家の用事(家事・介護)があるので、スケジュールの自由な仕事が理想だから(50代フリーランスや自営業)」といった声があり、働く形態にとらわれず自分のスキルや、ワークライフバランスを重視した働き方を選ぶ人が多いことが垣間見えました。

パートタイムの求人・転職情報はこちら

制約がなければフルタイムで働きたい人はやっぱり多い

働く主婦層は、子育てや家事、扶養控除や社会保険の適用範囲内などの制約を受ける中でも、自分ができる仕事を選び、その仕事を続けていることが調査からわかりました。しかし、そういった労働環境に制約がない場合は、フルタイムで働きたいと考えるのでしょうか。


労働環境に制約がない場合は、「フルタイムで働きたい」が64.9%となり、「フルタイムで働きたくない」の29.5%を大きく引き離す結果となりました。

フルタイムで働きたいと考える主婦の方からは、「子育て中なので、今はパート形態だが、正社員になって 思いきり仕事がしたいと考えている(40代パートタイム形態)」や、「これから子どもの進学に伴いお金がかかることが予想されるから(40代フリーランスや自営業)」など、子育てがひと段落したらフルタイムで働き、今以上に家計を支えたいと考えていることが見て取れます。

フルタイム勤務の求人・転職情報はこちら

一方で、フルタイムで働きたくないと考える主婦の方からは、「家の事も好きで仕事も好き。趣味も生きる上で大事な要素。仕事だけが全てではないから(40代フリーランスや自営業)」といったように、働きながらも趣味や自分の時間を充実させたいという声や、「家庭に支障がないケースが考えられないため(40代パートタイム形態)」といった現実的な意見も上がっています。

まとめ

働く主婦の多くは、子育てや家事など「今この瞬間に、もっとも自分が大切にしたいことは何か」を強く意識し、個人としての価値観や選択、そして結果に責任を持って取り組んでいることが調査からわかりました。

現在、各企業において進んでいる女性活躍推進についても、多様なワークライフバランスに柔軟に対応できる制度を用意することが、採用だけではなく、安定した定着性にも貢献するのではないでしょうか。

出典

主婦の理想の働き方「フルタイム」より「パートタイム」や「フリーランスが上回る」~《働く主婦》現在の働き方と理想に関する調査報告~
ソフトブレーン・フィールド株式会社調べ

関連記事

【40代向け】転職理由や、決めた理由!データから見る転職事情 職人の世界へ40代から転職って現実的?仕事探しの方法や待遇は? 40代からでも強い資格は?キャリアアップ・転職に役立つ資格10選 40代の私。普通なの、貧乏なの?これから間に合う貯蓄体質の始め方 40代50代の採用が今、着目されている理由とは | 中高年採用のススメvol.1

記事をシェアする

あなたへのオススメ記事

マンション管理人は未経験でも始めやすい?シニア世代から人気の理由を解説!

マンション管理人は、シニア世代にも人気の職種のひとつです。マンション管理人の仕事は、特別な資格や経験は特に必要なく、未経験からでも始めやすいことが特徴です。今回は、マンション管理人の仕事内容やシニア世代にも人気の理由を解説します。

  • 働き方を選ぶ
  • 2024年8月29日

年収の壁が撤廃されたらどうする?主婦への調査結果や収入を増やすコツ

パート・アルバイトで働いている人の多くは、103万円や130万円などの年収の壁を意識しているでしょう。今回は年収の壁を意識して働いている人の割合や、年収の壁がなくなった後の就労意識に関する調査結果をご紹介します。併せて年収の壁撤廃に関する内容や、主婦が効率よく収入を調整する方法、月数万円の収入を増やす方法も解説します。

  • 働き方を選ぶ
  • 2024年8月20日

定年後もできる中高年におすすめ在宅ワーク|はじめる準備や求人の見つけ方

定年後はゆっくり過ごしたいけれど、収入面や社会との繋がりに不安を抱く中高年の人は多くいらっしゃいます。今回は自分の趣味や得意なことをペースに、働きながら収入を得られる在宅ワークについてご紹介します。定年後に始められる在宅ワークの探し方、気を付けるべき点について解説していきます。

  • 働き方を選ぶ
  • 2024年8月 7日

あなたにあった働き方を選ぶ