ミドルシニア世代の半分は資産運用に興味あり!今から始められる資産運用5選を紹介

  • ちょっと得する知識

Challengerの調査ではミドルシニア世代の2人に1人が、資産運用に興味があると回答しています。そこで今回は、ミドルシニア世代から資産運用を始める理由や、避けるべき投資方法についてご紹介します。これから老後の資金を作りたいと考えている方は、ぜひご確認ください。

資産運用を始める理由は"老後の生活費のため"

ミドルシニア世代から資産運用を始める人のほとんどは、老後の生活費の確保を目的としています。老後の資産を作るには、遅いのではないかと不安な方もいるでしょう。しかし、40代50代は子育てが落ち着き、自分たちのためにお金を使えるようになってくる世代です。

ミドルシニア世代からの資産運用でも、十分に老後の資金を確保できる可能性があります。会社員としての給料や年金以外の資金を確保したい人は、ミドルシニアのうちから資産形成を始めましょう。

高収入の求人を探す

資産運用のメリット3選

資産運用では、いくつかのメリットを得られます。複利効果や不労所得となる点など、資産運用のメリットを3つご紹介します。

複利効果を得られる

複利は運用益と元本を合計した金額に対する、利回りを計算する方法です。複利効果は運用で得た利益を再び投資し、利益が利益を生んでいく効果を指します。資産運用の中で得た利益を、投資に再び回すとさらに利益が増え、長い期間投資を行うと資産が雪だるま式に増えていきます。

不労所得となる

資産運用では自身が働かずともお金が増えていく、不労所得が得られます。投資信託の場合は複利効果でお金が増えていく、株式投資なら配当金でお金を得られるなど、一定の収入を確保できる可能性があります。万が一働けなくなった場合でも収入を得られるため、いくつかの資産運用でお金を得られるように備えましょう。

インフレへの対応にもなる

資産運用は物価が上昇する、インフレの対策になる点がメリットです。物価が上昇すると、ものの価格が上がるため、相対的にお金の価値が下がります。しかし、資産運用の商品によっては物価の上昇に伴って、資産価値が増加します。

例えば、株式の場合は物価の上昇によって物の価格が上がり、企業の収益が増えるためその分が株主に還元されることでインフレ対策になるという仕組みです。

資産運用のデメリット

資産運用には、デメリットもあります。元本割れのリスクや、情報収集の手間など4つのデメリットをご紹介します。

元本割れの可能性がある

資産運用は景気や経済の影響によって価格が変動するため、タイミングによっては利益を得られずに元本割れする可能性があります。また、掛金が保証されるわけではないため、資産運用に失敗した場合も損失が出てしまいます。特に、リーマンショックやコロナのような世界的危機があると理解したうえでの投資が必要です。

収益を得るまでに時間がかかる

資産運用は短期間で大きな収益を得るのは非常に難しく、原則として長い期間を活用して資産を増やすものです。特に積立投資の場合は元本の金額が少ない時は、より増え方は遅くなり、元本が増えていくと複利効果で資産が増えていきます。

情報収集に手間や時間がかかる

資産運用を続けるためには、情報収集が欠かせませんが、そのためには手間や時間がかかります。資産運用を行うには最新の情報を手に入れて、自身の今後の投資運用に加えていくのかなどの判断が必要です。

日々の生活の中でコツコツと情報を収集し、知識やスキルを得ていくと、的確な判断ができるようになっていきます。インターネットからはもちろん、専門家や投資をしている仲間など複数のところから情報を収集しましょう。

詐欺に出会う可能性がある

資産運用の商品や案内をしている会社には、詐欺案件もあります。実際に儲け話で騙すオンラインサロンでの投資詐欺や、仮想通貨の購入詐欺などの被害報告が金融庁にも報告されています。詐欺の被害に遭わないためには、運営会社が金融取引業の登録を受けているか確認する、元本保証で必ず儲かるという商品には手を出さないようにしましょう。

ミドルシニア世代からでも始めやすい資産運用5選

ミドルシニア世代から資産運用を始める際、どういった商品を購入するのがいいかは悩みどころです。今回は資産運用の商品を5つご紹介します。

株式投資

企業が発行する株式を購入して運用するのが、株式投資です。株式の保有によって、配当金や株主優待を得られます。配当金によって定期的な収入を得られるほか、株主優待がある銘柄を購入した場合は、優待を利用した買い物やレジャーを楽しめます。

また、値動きが高い時に売却をすると、短期間で値上げ利益を得られる可能性もある商品です。しかし、値動きが激しいためタイミングによっては、大きな損失となる場合もあります。株式の売買で利益を得る場合は常に事業の成長性のほか、世界的な経済状況など動向に目を配り、知識を活用した判断が大切です。

積立投資

積立投資は投資信託などの価格が変動する商品を、毎月一定金額ずつ買い付けていく手法です。毎月一定額を買い付けるため、値段が安い時は多く、値段が高い時は少なく購入して価格変動のリスクに対応していきます。

自動的に購入する仕組みにしておけば、知識やタイミングを気にする必要がなく、時間をかけて市場を観察する必要もありません。少額から始められるため、まとまったお金は必要ないほか、損をする可能性も低くなります。積立投資に最適な商品としては、NISAやiDeCoがあります。

いつでも払い出しできる商品でお金を増やしていきたい場合は、つみたて投資枠のNISAを活用しましょう。反対に60歳以降の資金を作りたい場合は、60歳まで引き出しができないiDeCoが最適です。

個人向け国債

国が発行する債券の一種で、個人の投資家向けの商品が個人向け国債です。購入は最低1万円からとなっており、半年ごとに利息を受け取れるほか、満期時には元本が戻ってきます。

満期期間と金利の異なる固定3年、固定5年と変動10年の3タイプがあります。元本割れのリスクが少ないほか、年率0.05%の最低金利が保証されます。また、メガバンクの定期預金よりも金利が高いという点も特徴です。

加入から1年を経過すると途中換金も可能となるため、元本割れのリスクは抑えられます。ただし、中途解約をした場合は利息の一部が差し引かれるといったデメリットもあります。

外貨建て保険

外貨建て保険は、払い込んだ保険料が外貨で運用される保険商品です。主に米ドルやユーロ、オーストラリアドルで運用されます。保険金や解約返戻金などは外貨のまま受け取る方法のほか、特約を付けて円で受け取る方法もあります。

外貨建て保険は、日本の利率よりも高い傾向にある海外利率で運用できるため、資産を増やせる可能性が高いです。しかし、為替レートによっては、損失となる可能性があります。また、円から外貨や外貨から円に変える際は、為替手数料や代理店に支払う販売手数料が発生します。

定期預金

一定期間でお金を銀行に預けて、お金を増やす方法が定期預金です。元本割れのリスクがなく、普通預金よりも利息が高めに設定されているため、着実に資金を貯められます。状況に応じて途中解約もできるため、万が一お金が必要となった時も安心です。

ただし、適用される金利は大きくないため、資産の増加はゆるやかになります。大きく資産を増やすよりも、リスクを抑えて少しずつお金を増やしたい人は定期預金も取り入れましょう。

資産運用に失敗しないためのポイント

資産運用はミドルシニア世代から始めても、十分に老後の資金作りにつながります。しかし、しっかりとコツを押さえておかないと、失敗する可能性もあります。

老後の生活資金を計算する

ミドルシニア世代が資産運用をする場合のほとんどが、老後の生活資金確保が目的です。しかし、ただなんとなく資産運用をしていては、本当に必要な資金は貯まりません。まずは、60歳以降の労働プランや年金額について確認し、不足する金額を確認しましょう。

ゆとりのある老後の生活には平均して月37.9万円、必要最低限の生活費は月23.2万円です(※夫婦2人の場合の概算金額)。どのような生活をしたいのか、そのために毎月いくら必要なのかを計算し、投資で用意すべき金額を確認しましょう。

基礎知識を身につける

資産運用をするには、経済や金融に関する知識が必要です。常に最新の情報を取り入れ、判断をする必要もあります。投資商品や関連する内容の基礎知識を身につけましょう。知識がなければ損切りや、新たな投資を行うタイミングなどもわかりません。分からない点は、専門家にも頼って失敗するリスクを少しでも抑えましょう。

資産の寿命を伸ばすように意識する

資産運用の目的はお金を増やすことですが、特に老後が近い50代〜60代で始める場合は、資産の寿命を伸ばす方へ意識を向けましょう。お金を増やす投資はリスクが高いものが多く、元本割れを起こす可能性が高まります。

まだまだ働く期間が長ければ損失を取り戻せる可能性は高いですが、50代・60代では難しくなります。老後の資金を確保していくためには、少しでも資産の寿命を伸ばす方向で資産運用を活用しましょう。

分散投資を行う

資産運用を失敗しないためには、投資先や時間の分散が大切です。具体的には購入先を分ける、商品を分けるといった投資先の分散はもちろん、購入時期をずらすことも分散です。国内債券や海外株式など、値動きや利率の異なる商品の組み合わせでリスクを抑えられます。投資を始める際は、分散を意識しましょう。

ミドルシニアが避けるべき投資方法

ミドルシニアで資産運用を始める場合、避けるべき方法があります。確実に老後資金を形成させるためにもご確認ください。

退職金の一括投資

退職金を使って一括投資をしようと考えている方もいるでしょう。しかし、退職金はまとまった資金が手に入る最後のチャンスとなる場合が多く、使い道で失敗はできません。

退職金が出てから年金受給開始まで時間が開く場合は、生活費や急な出費を退職金で賄う必要が出てきます。まずは、退職金から必要な分を確保し、余剰金で投資を行うようにしましょう。

ハイリスク商品の購入

資産運用の商品のなかには、短期売買で高い利益を得られるハイリスク商品も存在します。短期間で利益を得られる可能性はありますが、資産をすべて失う可能性も高いです。

特に50代以降は労働で収入を得られる期間が短くなるため、損失の補填が難しくなります。そのため、老後の資産運用には向いていません。ミドルシニア世代から資産運用を始める際は、ハイリスクな商品は避けましょう。

まとめ

ミドルシニアにおすすめの資産運用商品や、投資で避けておくべき方法をご紹介しました。老後の資金形成のためにミドルシニアから投資を始める場合は、投資の目的や商品のリスクをしっかりと確認しましょう。

ミドルシニア世代は労働で収入を得られる期間が短くなるため、投資に失敗した場合に給料で損失分を補填するのは難しくなります。失敗せずに老後資金を作るためには、リスクを抑えて少額ずつ投資を始めましょう。

関連記事

中高年にお金に関する調査!経済的なゆとりは?年金で生活できる?定年後におすすめの仕事も紹介 より健康に、より豊かに人生100年時代を生きるために!資産寿命の重要性 新NISAの開始はいつから?メリット・デメリット、始め方

記事をシェアする

あなたへのオススメ記事

【個人事業主向け】定額減税マニュアル!申請方法から控除しきれない場合の対処法まで解説

2024年6月から始まった定額減税は、所得税や住民税を支払っている人、全員に関係する制度です。給与所得者の場合は特別な手続きはありませんが、個人事業主は確定申告などの手続きが必要になります。今回は定額減税の概要から、個人事業主が定額減税を受ける方法、控除しきれない方法や所得税がない場合についての救済措置をご紹介します。個人事業主として働いている人は、ぜひご一読ください。

  • ちょっと得する知識
  • 2024年11月13日

106万円・130万以外にもある年収の壁。自分に最適な損しない働き方を見つけよう

106万円や130万円の壁などの“年収の壁”は、パートやアルバイトで働く人なら、よく耳にするワードでしょう。年収の壁にはいくつか種類があり、分かりづらい点も。今回は社会保険と税金に関係する年収の壁や、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。年収の壁について詳しく知りたい人は、ぜひご一読ください。

  • ちょっと得する知識
  • 2024年11月 5日

高額医療費制度とは?申請方法や注意点、マイナ保険証との関係をご紹介

年を重ねていくと年々、体の不調や不安を感じる方は多いでしょう。怪我や病気のリスクも増え、医療費の負担も増えていきます。今回は万が一のときに利用できる、高額医療費制度の概要から申請の流れ、マイナ保険証を利用している場合や注意点などについて解説します。

  • ちょっと得する知識
  • 2024年10月31日

あなたにあった働き方を選ぶ