設備管理の仕事内容とは?やりがいや向いている人の特徴を解説

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マンションやビルの管理に欠かせない「設備管理」。作業着を着てさまざまな箇所を点検している方々を、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。他にも似たような業務に「施設管理」がありますが、実はこの2つは似ているようで違います。そこで今回は、「設備管理」と「施設管理」の違いをはじめ、設備管理の仕事内容ややりがいについて、詳しくお伝えしていきたいと思います。

設備管理の仕事内容とは?

設備を効率的に活用するための管理

設備管理とは、簡単に言えばビル、病院、学校といった建物に使用されている設備の維持管理を行う仕事です。

その仕事は多岐にわたり、設備の点検はもちろんのこと、機械の動作確認や劣化の診断を行い、必要とあればメンテナンスや部品の交換、清掃など、設備の維持管理に関する作業全般を行います。

また、扱う設備も実にさまざまで、生活に欠かせない電気や水道系統の設備から、冷暖房といった空調設備、貯水槽やポンプといった排水設備、さらにはエレベーターや自動ドアなどの機械設備に防災設備など、実に多くあります。

資格があればさらに年収アップも!

未経験からでもチャレンジできる仕事ですが、点検には専門的な知識がいる設備もあります。そのため、資格手当を設けている求人が多く、中には月3万円という会社も。

そのため資格を所持していることで、さらに年収アップが狙える仕事でもあります。

1日の流れ

設備管理は日勤帯の仕事と夜勤帯の仕事があり、日勤帯は設備点検が中心で、夜勤帯は宿直という形で、有事の際にすぐ駆けつけられるようにしておく、という業務形態が多いです。

もちろん日勤のみの求人や、逆に夜勤メインの求人など、幅広い求人がありますので、ぜひ自分のライフスタイルにあった求人を探してみてください。

【日勤】9:00~18:00(実働時間8時間・休憩1時間)の例
▼出社 朝礼後、当日のスケジュール確認
▼午前 各種設備の点検や、連絡があればその箇所の点検・修理
▼休憩
▼午後 各種設備の点検や打ち合わせ、オーナーに提出する資料を作成
▼退勤

【夜勤】17:00~9:00(休憩・仮眠含む)の例
▼出社 作業工程の確認後、夕食
▼宿直 夜間の設備機器の巡回点検を行い、仮眠
▼夜中 仮眠中に設備機器の異常が検知された場合、復旧作業にあたる
▼起床 朝の設備機器の巡回点検を行い、警備員と夜間に発生したことについて確認。
▼朝礼 昨夜の業務報告と引継ぎを行い、帰宅。

施設管理との違い

建物に関わる仕事として「施設管理」というものも散見されますが、この「施設管理」は、一般的に建物のオーナーの代わりに建物の管理を行う仕事です。

入居者対応やテナントの誘致など、その建物の運営に関する業務全般をオーナーの代わりに代行します。

一方、設備管理は施設管理の中にある「建物自体の管理」がメイン業務であり、設備の点検・保守が主な仕事となります。

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設備管理のやりがいや大変さとは?

未経験からもチャレンジしやすく、ミドルシニア世代が多く活躍している設備管理。

設備管理として本腰を入れて働こう、と思っている方々にとって次に気になる点はやりがいや大変さではないでしょうか。
そこで下記にやりがいと大変さについてご説明していきます。

やりがいその1:専門性が身に付く

前述したように、設備点検には専門的な知識が必要となってくる場合があります。
仕事上必要な知識を身につけられるのはもちろんのこと、資格を所持していることで、設備管理以外の職にも役立たせることが可能となります。

特に専門性が高い仕事に関しては資格手当が高額になる傾向があるため、自分のスキルをどんどん磨いていきたい方にはピッタリの仕事と言えるでしょう。

やりがいその2:成長を実感できる

経験を積んで知識を得ていく中で、部品の名前やどのような仕組みで機械が動いているか、などが分かるようになってきます。

自分のできることがどんどん広がっていくのは確かなモチベーションにつながるでしょう。

やりがいその3:人から感謝される

設備管理の仕事は設備の点検・保守がメイン業務ですが、有事の際の修理なども業務に含まれます。機械が急に動かなくなると、困る人が出てくるのは当然のこと。

そしてそれを解決できたときには、自分の仕事の意義を感じることができるでしょう。
また、そういった場面では感謝されることも多く、人のためになる仕事をしたい方は設備管理もおすすめの職種と言えます。

やりがいその4:人々の日常を支えている

設備管理の仕事は言ってしまえば、「普段通り」が続くよう、設備の維持や管理をすることがメインの業務です。

そのため、毎日何かしらの変化が欲しい、という方には物足りなく感じてしまうかもしれません。
しかし、設備管理の仕事は「何も変わらない」ことがベスト。自分の仕事がきちんと人々に貢献していると感じながら、コツコツと作業に向き合える方にはピッタリです。

大変さその1:責任を持って業務にあたる必要がある

自分の業務に責任をもつことは社会人として当然ですが、特に病院や入所施設など、建物設備の不備が人の命に直接関わるケースも存在します。

そのため、そういった施設では特に入念に、点検や保守を行う必要があるでしょう。人によってはそれにプレッシャーを感じることもあるかもしれません。

大変さその2:働きながら勉強する必要もある

基本的に未経験からでもチャレンジできる仕事ですが、中には資格取得を前提とした求人も存在します。そのような会社に勤めることになった場合、働きながら勉強をする必要があるので、その両立を大変に感じることもあるでしょう。

また、そのような求人でなくとも、設備管理として長く働いていきたい、業務の幅を広げたい、という場合には資格取得は大きな助けになります。

そのため、設備管理としてスキルアップしたいのなら、勉強と両立しながら働くことも視野に入れる必要はあるでしょう。

設備管理に資格は必要?

前述したように、設備管理は未経験でもチャレンジできる仕事ですが、専門的な知識が必要な設備もあること、さらに資格手当も充実していることから、資格を持っていて損をすることはありません。

そこで設備管理として働く上で、おすすめの資格についてお伝えしていきます。

電気工事士・電気主任技術者

"電気"という名前の通り、電気に関わる設備の工事や取り扱いの際に必要な国家資格です。

電気工事士にはそれぞれ第一種、第二種があり、第一種であれば一般住宅や小規模施設といった、具体的には600V以下で受電する一般用の電気設備の取り扱いが可能となります。

一方、第二種はさらに大規模施設での工事が可能となり、病院や商業施設など、さまざまな場所で工事が行えるのが特徴です。

特に第二種電気工事士の資格は取得率も高く、まず設備管理関係の資格を取得しよう、という方々にはオススメの資格と言えます。

また、この電気工事士の上位資格が「電気主任技術者」であり、第一種から第三種まであることから、通称「電験三種」と呼ばれています。
こちらの電気主任技術者は、ビルや病院、さらには発電所まで、大規模施設に設置されている電気設備の「監督」を行うための資格です。

電気設備の保安監督は、電気主任技術者の「独占業務」であり、そのため試験の難易度も高い一方で、かなり有力な資格とも言えます。
設備管理として長く働いていたい方は、この電気主任技術者の資格取得をオススメします。

仕事に役立つ資格│第二種電気工事士〜需要や取得する魅力を紹介〜

危険物取扱者

危険物取扱者とは、消防法に定められた「危険物」を取り扱う際に必要な国家資格です。

消防法のいう危険物とは、簡潔に言えば「爆発や火災を引き起こす可能性の高いもの」であり、ガソリンやアルコール、灯油や硝酸などが当てはまります。

資格は全部で甲乙丙とあり、甲種であれば全ての「危険物」の取り扱いが可能となります。どのような施設の設備管理になるか、にもよりますが、丙種でも充分ガソリンや灯油などを取り扱うことが可能です。そのため、石油タンクなど屋外で危険物を貯蔵している施設で働く際には有効でしょう。

仕事に役立つ資格│危険物取扱者乙種4類〜需要や取得する魅力を紹介〜

ボイラー技士

ボイラー技士とは、その名の通り水を沸かし、湯や水蒸気をつくりだす設備や装置「ボイラー」を取り扱う際に必要な国家資格です。

こちらも一級と二級で取り扱えるボイラーの規模が異なりますが、一級の方がより大規模なボイラーを取り扱うことが可能となります。

ボイラーの規模は施設によってさまざまですが、温泉施設や病院、入所施設など大規模な入浴施設があるところはボイラーの規模も大きい傾向にあります。ぜひ勤務先に合わせて、取得するべき資格を検討してみてください。

冷凍機械責任者

冷凍機械責任者とは、高圧ガスを取り扱う際に必要な国家資格「高圧ガス製造保安責任者」のうちの一つで、主に冷凍や冷蔵に関わる高圧ガスを取り扱う際に必要な国家資格です。

第一種から第三種まであり、第一種はより大規模な冷凍設備を取り扱うことが可能となります。

また、冷凍というと食品関係を想像するかも知れませんが、実は空調設備も含まれています。
そのため施設問わず幅広く活躍できる資格であり、取っておきたい資格のひとつと言えるでしょう。

消防設備士

消防設備士とはその名の通り、施設に設置されている消防設備の点検・整備をする国家資格です。

こちらの資格は甲種と乙種があり、乙種は消防設備の点検・整備のみ、甲種は消防設備の点検・整備のほか、設置・交換作業も行うことができます。

消防設備は消化器や火災報知器はもちろんのこと、スプリンクラーや消火栓なども含まれます。
現在は面積によって消防設備が必須となっている施設も多く、一生モノの資格と言うことができます。

仕事に役立つ資格│消防設備士〜需要や取得する魅力を紹介〜

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)

建築物環境衛生管理技術者は通称「ビル管理士」とも呼ばれる国家資格です。

一定以上の規模の建物には必ず選任する必要があるため、難易度が高い一方で、この資格を取得すればその建物の管理者候補、責任者候補として働く事ができます。

そのため、設備管理としてキャリアアップしたい方にはぜひオススメの資格と言えるでしょう。

設備管理の仕事が向いている人の特徴4つ

人と関わることが好きな方

確かにメイン業務は点検・保守ですが、問い合わせ対応や打ち合わせなど、人と関わり、コミュニケーションをとる機会はたくさんあります。そのため、人と話すことが好きな方や、人とほどよく関わっていたい、という方にはオススメの仕事です。

機械を扱うことが好きな人

設備管理においては、電気、空調、ボイラーを始めさまざまな設備をチェックすることになります。

また、故障などが起こった際には、配線の復旧など機械を直接触ることもあるでしょう。機械いじりが好きな人や、DIYに興味がある人は楽しんで仕事ができる環境です。

気遣いができる人

一つの建物には多くの人が関わっています。点検はできても、部品が無ければ復旧はできません。

スムーズに業務を進行させるためには、頻繁にコミュニケーションを取り、相手の立場に立って物を考え、行動することも必要となってくるでしょう。

向上心がある人

設備管理の仕事は専門性が問われる場面も多々あります。
スキルを身につけたい人や、資格を持って一生モノの仕事を得たい人にはピッタリと言えるでしょう。

しかし、そのためには仕事と勉強を両立させることも必要となってきます。向上心を持って学べる人は向いているでしょう。

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まとめ

今回は「設備管理」と「施設管理」の違いをはじめ、設備管理の仕事内容ややりがいについて、詳しくお伝えしてきました。

ここで述べたように、設備管理の仕事は未経験からチャレンジできる一方で、資格を取得すればどんどんキャリアアップが望める仕事です。

ぜひ自分のライフプランに合わせて、ピッタリの求人を探してみてください。

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